Yahoo! Japanは8月10日、Q&Aサービス「Yahoo!知恵袋」のAndroid版アプリにおいて人工知能「IBM Watson」を活用した恋愛相談コーナー「これって付き合える? 脈ありチェッカーβ」with Watsonの提供を開始したと発表しました。ユーザーが脈ありチェッカーに恋愛の悩みを相談すると、「Yahoo!知恵袋」の恋愛相談カテゴリに投稿された過去のQ&Aと照らしあわせて回答傾向を分析し、ユーザーの恋の行方を即座に回答します。
「IBM Watson」は自然言語処理や機械学習などの技術を利用して大量のデータから学習し課題に対する回答を提案するコグニティブ・コンピューティング・システムです。Yahoo! Japanでは、日本語版「IBM Watson」の活用に関する検証の一環として、学習に適した大量のデータ(質問数約1億6100万件、回答数約3億9700万件 2016年7月時点)を保有する「Yahoo!知恵袋」での活用を決定したとのこと。その中でもサービス開始当初から人気を集めている恋愛相談カテゴリでは、累計約450万件におよぶ多様な恋愛関連の質問が投稿されており、「クラスに気になる男子がいるが脈はありそうか」「告白しようと思っている相手がいる」など、“脈のありなし”について意見を聞きたいというニーズがみられるということから、恋愛相談に特化した形で新サービスを提供することとなったようです。
左:質問投稿画面右:アプリトップ画面
脈ありチェッカーでは、「恋愛相談」カテゴリに投稿されたQ&Aから学習データを作成し、「IBM Watson」の機能の一つである「Natural Language Classifier」(ユーザーによって提供される情報意図を解釈し、予め定義してあるルールに従って分類するAPI)を活用することで、さまざまな恋愛相談に対応する回答モデルを作成。ユーザーが「脈ありチェッカー」に、“相手と目が合った”“相手と手をつないだ”などの状況を含めて「恋愛相談」をすると、その回答モデルから、「脈があるか」「脈がないか」を即座に判断した上で、回答の確からしさを示す「確信度」とともに診断結果を表示します。
回答の確からしさを示す「確信度」と合わせて恋愛成就の可能性の有無を判定する
Yahoo! Japanでは、この脈ありチェッカー機能をユーザーに利用実績に鑑みて改良を加えていくとしており、今後は対象カテゴリの拡大や質問に文章で回答することも視野に開発を進めていくとしています。