Google、有料のAndroidアプリを家族6人で共有できる「ファミリーライブラリ」を導入 映画レンタルなどにも拡大か

有料販売されているAndroidアプリを家族間でシェアできるようになります。

Googleが現地時間5月18日にGoogle Playのデベロッパー販売/配布契約などを更新し、家族6人までの範囲で有料アプリを共有できる「ファミリーライブラリ」という仕組みを開始することが明らかになりました。従来は有料アプリを利用できるのは当然ながら購入したGoogleアカウントのみでした。ファミリーライブラリの開始時期は2016年7月2日からとされています。

このファミリーライブラリでは、代表ユーザーを中心とする最大6人までのファミリーグループ内で、自分が購入したアプリを自分以外のグループメンバーと共有することができます。ファミリーライブラリへの追加可否はストアの掲載情報ページに表示されます。ただし、アプリ内の課金アイテムや定期購入の権利に関しては共有できません。

ファミリーグループの設定は、Google Play Musicのファミリープランを利用する際の設定と似た手順でおこなうものと思われます。おそらく、Playストアアプリ内の設定で、代表ユーザーが家族をグループに招待する流れになるでしょう。

今回のシステム変更により、2016年7月2日以降にリリースされるアプリは、デフォルトでファミリーライブラリに追加可能になります(デベロッパー側でのオプトアウトは可能)。2016年7月2日より前に購入済みのアプリについては、デベロッパー側がファミリーライブラリへの追加を可能とする変更を実施すればファミリー内で共有できるようになるとともに、一度変更を実施するとデベロッパーは共有可能な設定を以後無効にできなくなるとのこと。Googleでは、シームレスなユーザー体験を提供するため、過去のアプリについても共有できるように設定することをデベロッパーに推奨しています。

また今後、Google Playストアで有料販売・レンタルがおこなわれている映画・テレビ番組・音楽・電子書籍・ニューススタンドなどについても、ファミリーライブラリが導入される可能性があります。というのも、昨年時点でAndroid版「Google Play ブックス」アプリのソースコードにファミリーライブラリ関連の記述が追加されていることが判明しているからです。仮に映画レンタルサービスなどがファミリーライブラリのシステムに組み込まれた場合、複数端末での動画同時再生や再生できる端末数に制限がかけられることが予想されます。なお、Google PlayストアはiOSユーザーでも利用できるので、ファミリーライブラリが映画などのコンテンツにも拡大されれば恩恵を受けるユーザーは多数に上るはずです。