違いすぎるバージョン別シェア、いまだ1.2%の「Android 6.0」と断片化とは無縁の「iOS 9」

2016年、Googleの「Android」とAppleの「iOS」との機能差は以前に比べて大きく縮まっています。Androidでは、Android 6.0 MarshmallowにおいてOS標準で指紋認証機能を正式サポートし、iOSの優位性を模倣する動きを再び見せています。一方のiOSも、2014年リリースのiOS 8では「Androidに似てきた」などと言われました(アプリ間連携強化やキーボードのサードパーティへの開放など)。

しかし、何年経っても、AndroidがiOSとの差を縮められないものがあります。それは「バージョン別シェア」です。

Androidのバージョン別シェア(2016年2月)

GoogleがAndroid OSのバージョン別シェアを公開しました(集計期間は2016年2月1日までの直近7日間)。

Androidのバージョン別シェア(2016年2月)

最新バージョンであるAndroid 6.0(Marshmallow:マシュマロ)のシェアは、ようやく1%の"大台"に乗ってきました。このバージョンのNexusデバイス向け配信が開始されたのは、約4ヶ月前の10月5日(米国時間)のことです。

2番手は、いまだにAndroid 4.4(KitKat:キットカット)の35.5%で、リリースは2013年10月末。前バージョンのAndroid 5.0/5.1(Lollipop:ロリポップ)が34.1%と徐々にシェアを伸ばしてきています。

このAndroid OSの断片化は度々話題になってきましたが、一向に解消する気配が見えてきません。Googleがリファレンス機であるNexusデバイスを自社で開発・製造する計画が報じられていますが、もし実現したとしても断片化解消に大きなインパクトを与えることはなさそうです。

iOSのバージョン別シェア(2016年1月)

iOSは、Androidと異なり、最新バージョンのiOS 9の占有率が76%に達しています。また、前バージョンのiOS 8が17%を占めており、iOS 9と合わせたシェアは93%。断片化問題とは縁がない状況です。

iOSのバージョン別シェア(2016年1月)

これはもちろん、AppleがiPhoneとiPadの開発・製造を自社でコントロールしていることの帰結です。