なぜ? iPhoneが日本のみ前年比マイナス15.3%の大幅減、世界スマホ販売シェア(2014年9-11月)

iPhone 6

世界中でiPhone 6とiPhone 6 Plusの売れ行き好調ぶりが伝えられていますが、Kantar Worldpanel ComTechのリポートで、日本市場の動向について興味深いデータが示されています。

iPhone 6/6 Plusが発売された2014年9月からの3カ月におけるOS別のスマートフォン販売は、欧米をはじめ多くの国々でAndroidからiOSがシェアを奪還しつつあります。

Kantar Worldpanel ComTech

特に米国では、iPhone 6が同期間で最も売れたスマホとなっており、iOSの販売シェアも前年同期比で4.3ポイント高い47.4%に達し、Androidの48.4%に肉薄しています。これによりAndroidは、2013年9月以来初めてシェアを落としました。英国をはじめ欧州諸国でも似たような傾向となっていますが、英仏独伊西の5カ国全体でみるとAndroidはシェア66.8%を占めています。

AndroidからiPhoneに機種変更したユーザーが多いのかというと、そうとも言い切れないようです。iPhone購入者のうちAndroidから乗りかえたユーザーの割合は、2013年から2014年にかけて18%とほぼ同じ割合で推移しているとKantarでは説明しています。

そして、日本市場では少し特異な数字が出ています。iOSの販売シェアが前年同期比15.3ポイント減の53.8%となり、Androidの42.4%こそ上回ったものの大幅な減少となっているのです。

これは、2013年に初めてドコモがiPhoneを発売した“ショック”によるもの。強力なiPhone販売ブーストがかかり、2013年9-11月はiOSが69.1%と7割近い圧倒的販売シェアを占めましたが、2014年はその反動が現れた格好となっています。

それでもiOSシェアが50%を超えた国は日本だけで、iPhone 6/6 Plusは依然高い人気を得ているとみられますが、ドコモがiPhoneを初めて扱った時ほどの勢いはおさまり、Android端末を中心とした格安スマホも存在感を増す中で、国内ユーザーが今後どの端末を選ぶのか注目していきたいところです。