スマホやタブレットでOffice文書を閲覧・編集できるツールは少なくありませんが、中でも「Polaris Office(ポラリスオフィス)」は無料で多くの機能が使え、純正をも凌駕する高い互換性、読み込みの早さなどが魅力です。

無料ながら充実した編集機能を使える
Polaris Officeでは、WordやExcel、PowerPointといったMicrosoft Officeの文書の閲覧・編集・保存ができます。PDFの閲覧にも対応しており、具体的にはdoc、docx / xls、xlsx / ppt、pptx / pdf / txtファイルをサポートします。
こうしたOffice系アプリは有料(しかも比較的高額)のものが多いのですが、Polaris OfficeはFacebookもしくはGoogle+アカウントでログイン(新規ユーザー登録でも可)すれば、ほとんどの機能を無料で使えるのが特長となっています。
また、GoogleドライブをはじめDropbox、OneDriveなどのオンラインストレージとも連携でき、これらに保存されているファイルもPolaris Officeから閲覧・編集可能。OSの縛りもなく、AndroidのほかiOS、PCなどマルチデバイスで手軽に編集・閲覧・共有がおこなえます。
高い互換性で忠実に再現できる
モバイルでOfficeファイルを扱う時によく遭遇するのが、ファイルの形式がなぜか変わってしまったり、チャート等が出てこなかったりといった問題です。
Microsoft純正のオフィスアプリ「Office Mobile」もリリースされていますが、ファイルを忠実に再現または編集できるかというと、まだ発展途上の段階といえるでしょう。
そうした中でPolaris Officeの実力、すなわちMicrosoft Officeファイルとの高い互換性を如実に示しているのが、下の比較画像です。
とあるWordファイルを、「Office Mobile」で開いたのが左、「Polaris Office」で開いたのが右の画面になっています。
Office Mobileではそもそも、ファイルをモバイル向けの形式に変換するプロセスもあり(そのまま開けないことも少なくない)、このファイルではスタイルが崩れたり、一部のワードアートなどがうまく表示されませんでした。
一方、Polaris Officeにおいては、原本の表示をほぼ遜色なく再現できています。もちろん、こうした比較はケースバイケースともいえますが、筆者の使用感では純正アプリを上回る互換性を発揮してくれることが多くなっています。
Excelは関数にも対応
今度は、Excelファイルを開いてみました。
まずは「閲覧モード」になり、複数シートの表示にも対応するほか、プレゼン向けに手書きペンでのペイント機能などが利用できます。
「編集モード」ではエクセル関数の利用もできます。さらに、行や列の挿入、フォント変更、セル内の文字列配置、数値など表示形式の切り替え、セルの塗りつぶし・罫線の挿入、シート保護といった一通りの編集がおこなえます。
PowerPointではスライドの追加も
Powerpointファイルも、特に問題なく閲覧できます。
スライドやテキストボックス、オブジェクトの挿入・追加をはじめ、フォントの各種変更、文字列やインデントの調整といった一連の編集機能がしっかり備わっています。
もちろん、Wordファイルも上記のように閲覧・編集できることに加え、PDFビューワとしても使えます。
保存や共有も幅広くサポート
保存や共有に関しても、様々な手段が用意されています。
Polaris Officeで編集したファイルは、専用のクラウドストレージ(アプリ内では「Myドキュメント」の呼称)とデバイスに自動保存されます。このため、オフラインでも文書を確認することが可能です。
なお、ファイル編集画面のメニュー[ドキュメントを送信]からDropboxやOneDriveなどへ保存(共有)することもできます。
誰かとファイルを共有したい場合も簡単です。
アプリ内の「Myドキュメント」内にあるファイル名の右端[i]ボタンをタップし[共有]を選ぶと、専用チャットでの共有をはじめ、リンクURLを介してFacebook、Twitter、LINE、メール(メールは添付も可能)でシェアすることも可能です。
まとめ
無料ながら、モバイルで想定される編集機能をカバーし、軽快な動作でPCでのOfficeファイル同様の操作感を実現する「Polaris Office」。保存や共有機能も万能にサポートしつつ、AndroidのほかiOS、PCとマルチデバイスで使い倒せます。
モバイルでOfficeファイルを扱うアプリとしては最高峰のクオリティを誇っており、とりあえず入れておいて損のない1本といえます。
