iPhone 6 Plus 曲がる事件まとめ:スティーブ・ジョブズは初代iPhoneをジーンズのポケットから取り出した

2014-09-29 22:56
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iPhone 6

iPhone 6 Plusが曲がりやすいと大きな話題になっています。天国のスティーブ・ジョブズは、どのようにこの事態を見守っているのでしょうか。

ベンドゲートが注目を集める

ここ1週間ほど、パンツの前ポケットにiPhone 6 Plusを入れて長時間座っていたら少し曲がってしまったとのユーザー投稿を始め、iPhone 6 Plusが手で比較的簡単に曲げられてしまうと主張するUnbox Therapyの動画などが注目を浴びました。

iPhone 6 Plus

iPhone 6 Plus

挙句の果て、ベンドゲート事件(BendGate)という名称まで付けられてしまう始末。このウォーターゲート事件をもじってネーミングされた事件は、他社のマーケティングに利用され、iOS 8.0.1アップデートのバグとともにアップルの株価下落と結びつけて報道されるに至りました(Reuters朝日新聞)。

アップルとしては、ここまで大きな騒ぎになってしまったベンドゲートを放置しておくことはできず、自社の試験設備を公開するとともに「通常の使用でiPhoneが曲がることは極めてまれ。発売6日後の時点で、iPhone 6 Plus本体の変形に関する苦情は9件」とコメント。ベンドゲートの幕引きに向け、噂と実態が乖離していると主張しています。

これに対して「いやいや、Moto Xは曲がらないのに、iPhone 6 Plusはこんなに曲がりやすいんだ」として、先ほどのUnbox Therapyは改めて次の動画を公開。素人目には「たしかに曲がりやすい」と感じるところです。

コンシューマー・レポート「典型的な使用に耐えられる」

果たして、iPhone 6とiPhone 6 Plusは本当に曲がりやすいのでしょうか?曲がりやすさを数値データとして提示できていないもののインパクトのある「曲がる」動画が数千万回も再生されるなど、ベンドゲートの影響は無視できません。

そこで米Consumer Report(CR、コンシューマー・レポート)は28日、強度試験の結果を発表し「iPhone 6とiPhone 6 Plusは、信じられているほど曲がりやすくはない」との意見を述べました。これは、中立の立場から、どちらかと言えばアップルを擁護する形となる結果となりました。かつて、iPhone 4のアンテナ問題(アンテナゲート)では問題を指摘したCRであるだけに、信頼性の高い意見だと言えるでしょう。

CRが実施した三点曲げ試験の結果は以下のとおり。変形した力の大きさと筐体とディスプレイが分離した力の大きさを、6種類の端末について調べています。

※1ポンド=453.6グラム換算

端末 変形時の力の大きさ 分離時の力の大きさ
HTC One (M8) 31.75 kg 40.82 kg
Apple iPhone 6 31.75 kg 45.36 kg
Apple iPhone 6 Plus 40.82 kg 49.90 kg
LG G3 58.97 kg 58.97 kg
Apple iPhone 5 58.97 kg 68.04 kg
Samsung Galaxy Note 3 68.04 kg 68.04 kg

この結果からCRは、iPhone 6およびiPhone 6 Plusを含む上記6端末について「典型的な使用に耐えられる」と評価しています。

ジョブズはポケットにiPhoneを入れていた

ユーザーがこの試験結果をどのように評価するかについては、意見が分かれるところです。

たしかに、最も小さな力で変形したiPhone 6でも、30kg以上の力を加えなければ曲がりませんでした。また、AndroidスマートフォンのHTC One (M8)よりは僅かに良好な結果を示していることや、iPhone 6と同等の強度のスマートフォンが変形したということで大きく問題視されたケースはないことから、"典型的な"使い方をしている限り特に不安視する必要はなさそうです。

一方でiPhone 6は、2012年発売のiPhone 5の半分程度の力で変形してしまっているため、その観点からは「曲がりやすい」と感じるユーザーも少なくないものと思われます。従来と同じような使い方をしていて曲がってしまう事例が、今後も出てきてしまうかもしれません。

ジョブズは初代iPhoneを発表した際、ジーンズからiPhoneを取り出し聴衆に見せた後、そのままジーンズの左前ポケットにしまい込みました。

スティーブ・ジョブズ iPhoneを発表

また、初代iPhoneの試作機をポケットに入れて持ち歩いてディスプレイに傷が付いたことで「人々はこのiPhoneをポケットに入れて持ち運ぶだろう、鍵と一緒くたに。私は、こんなことで傷つくような製品を売らないぞ」と怒ったという逸話も残されています。

「iPhoneをジーンズの前ポケットやお尻のポケットに入れて持ち歩き、時には椅子に座る」ことは"典型的な"使い方なのでしょうか。そして、冒頭で紹介した「パンツの前ポケットにiPhone 6 Plusを入れて長時間座っていたら少し曲がってしまった」という報告では、報告したユーザーは2、3時間踊ったということですが、「前ポケットに入れながら踊ること」も"典型的な"使い方にあたるのでしょうか。

ジョブズが存命なら、この疑問にどう答えたのか気になるところです。