スマホ販売シェア、米国でiOSが過去最低を記録 2014年3-5月

Kantar Worldpanel ComTech

Kantar Worldpanel ComTechは、2014年3-5月の世界におけるスマートフォン販売シェアについて調査結果を発表した。

背景にGALAXY S5の好調

調査によると、米国市場ではAndroidが61.9%のシェア(前年同期比9.9ポイント増、2012年8月以来の6割超え)を占める一方、iOSは前年同期比9.4ポイント減となる32.5%だった。これは、Appleにとって2011年10月のiPhone 4S発売以降、最低の数字になっている。

背景には、SamsungのフラッグシップGALAXY S5がiPhone 5sに次ぐ人気となり、ベンダー別の販売台数シェアにおいても、Appleの32.5%に対しSamsungが36.8%とトップに立っていることなどがあるようだ。

ただし、米国ではAppleユーザーのロイヤリティ(忠誠心)が高いとされており、GALAXY S5の購入者のうちiPhoneからの買い替えは8%にとどまり、その大半はLGやHTCのユーザーだったという。

欧州ではiPhoneから一定のユーザーがGALAXYへ

また、欧州市場(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン:EU5)でもAndroidが73.3%で首位。iOSは16.6%、Windows Phoneが8.1%などと続いた。前年同期と比べると、それぞれ1.5、0.8、1.0ポイントの微増となっている。

Kantar Worldpanel ComTech

機種別販売シェアでは、英国でGALAXY S5が3位になるも、iPhone 5s/5cには届かなかった。ただEU5においては、GALAXY S5購入者のうち17%がiPhoneからの買い替えとなっており、Appleから一定の顧客を奪うことに成功しているという。

Kantarはレポートで、最近の消費者は一般に、大きなディスプレイに惹かれGALAXY S5を購入していると分析しながら、Appleもこうした嗜好にiPhone 6で対処するだろうと述べている。今後はiPhone 6発売後に、Appleが劣勢を盛り返せるのかに注目したい。

このほか、レポートでは日本のデータも公開され、販売シェアではiOSが51.7%、Androidが47.0%となった。世界で唯一、iOSがAndroidを上回るiPhoneに熱狂的な日本でさえも、過去7カ月でiOSは徐々に下降し、Androidが持ち直してきたと、Guardianは指摘している。