スターバックス、スマホのワイヤレス充電サービスを開始 iPhoneでもOK

スターバックス

スターバックスはDuracell Powermatと提携し、全米のスターバックス店舗にワイヤレス充電サービスを展開する。

Wi-Fi同様、置くだけ充電の普及に大きな影響も

まずはサンフランシスコのベイエリア店舗を皮切りに、2015年内に全米の店舗への導入する考え。1店舗あたり10基以上の充電スポットを設置し、1年以内にアジアや欧州においても試験店舗でサービス開始することを計画中だ。

この置くだけ充電サービスは、Power Matters Alliance(PMA)規格の充電装置をカウンターやテーブルの表面に埋め込んだもの。現在、PMA方式のワイヤレス充電をサポートする端末は非常に少ないが、iPhoneなど一部の非対応の端末でも互換性のあるケース等を装着して充電できる。

Duracell Powermat

スタバがPMAを選んだのは、ユーザー識別機能を統合しているためとみられている。どの客がどのテーブルでどのくらい充電しているか把握でき、たとえば長時間充電しているのにしばらく注文していない客のスマホに、クーポンを送って購入を促すといったことも理論的には可能だという。

PMAは、イスラエルのPowermat Technologiesが開発した技術。P&GグループのDuracellと合弁会社Duracell Powermatを設立し、米国での展開を推進してきた。SamsungやHTC、Sony、東芝、LG、AT&T、Blackberry、Huawei、Microsoft、Qualcomm、ZTEらが支持している。

その一方で、Wireless Power Consortium(WPC)によるQi方式のワイヤレス充電は、すでにGoogleのNexus 5やNokiaのLumia、シャープや富士通の一部スマホなどでも採用されており、対応端末や賛同する企業はこちらのほうが多い。

現状、ワイヤレス充電の普及がなかなか進まない原因の一つに、外出先で利用できる環境が限られていることが挙げられる。Wi-Fiの普及でも大きな役割を果たしたとされるスタバが実際に動き出したことにより、今後PMA対応の端末やアクセサリーなどが登場したり、置くだけ充電の普及が加速する可能性もありそうだ。