ドコモ、ウェアラブル端末への搭載を視野に「ポータブルSIM」を開発 複数端末にかざすだけで回線認証

小型認証デバイス「ポータブルSIM」

NTTドコモは10日、SIMカード未挿入のスマートフォンやタブレットにかざすだけで回線認証をおこなうことができる小型認証デバイス「ポータブルSIM」を世界で初めて開発したと発表した。

このポータブルSIMは、回線認証やサイトログインのためにユーザーが持ち歩く"鍵"として機能するデバイスだと考えればよいだろう。

ポータブルSIMは、内部にSIMカードとBluetooth 4.0、NFCを搭載している。ポータブルSIM内のSIMカードがBluetoothによりスマホなどを介してネットワークと相互に認証をおこなうことで、SIM未挿入のスマホなどでもネットワーク回線に接続することを可能とする。

たとえば、1つのポータブルSIMで自宅のタブレットと普段持ち歩くスマホで同じ電話番号を利用することができたり、2つのポータブルSIMを利用することで同じスマホをプライベート用とビジネス用に簡単に切り替えて使うことができる。別の端末に回線認証すると、それまで使っていた端末は画面がロックされる。

また、ポータブルSIMにはID・パスワードを安全に保存することができ、BluetoothまたはNFCによってWebサイトへのログインなどに利用することもできる。

ドコモは今後、ポータブルSIMの小型化・薄型化を図っていき、商用化を目指すとしている。また、スマホやタブレットだけでなく、パソコンやテレビ、音楽プレイヤー、クルマなどの機器とも連携させていく構想だという。

将来的にはウェアラブル端末への搭載と検討しているとのこと。どこまで小さくて軽量、薄型のデバイスにできるのかは今後の研究開発次第だろうが、可能性としてはスマートウォッチやGoogle Glassなどへの搭載を視野に入れているだろう。

なお、ドコモでは、7月23日にアイデアソンを開催する。