ソフトバンク、感情認識ロボット「pepper」を来年2月に19万8,000円で発売 孫社長「歴史的な転換点になる」

ソフトバンク孫社長「歴史的な転換点になる」、感情認識ロボット「pepper」を来年2月に19万8,000円で発売

ソフトバンクは5日、感情認識ロボット「pepper」(ペッパー)を来年2月に一般向けに発売することを発表した。価格は19万8,000円となる。製造はフォックスコンが担当する。

サイズは1,210mm×425mm×485mm、重量は28kg。移動速度は最大3km/hで、移動可能段差は最大1.5cm。

pepperは「世界で初めて人の感情を読み取るロボット」だと語る孫社長は、これまでの左脳的なロボットと異なり「pepperは、右脳的なロボット、感情を持ったロボットだ」と述べた。

pepperと孫社長

この感情を認識するパーソナルロボットの特徴は、感情エンジンを搭載し、クラウドベースのAIで動作すること。

感情エンジンは、人に褒められて嬉しいと感じることができ、それによって学習を積み重ねていく。感情は、人の表情と声を分析することで判断。感情は数値化し、自律的に学習するという。

また、学んだことは、個別のロボットに蓄積されるだけでなく、クラウド上にデータ化して格納され、全てのpepperに共有される。褒められたことや叱られたことを、集合知として学習し「空気を読む」ロボットになるとのこと。全てのデータを共有するのではなく、感情の振れ幅が大きいものを判断しクラウドに格納する。気になるプライバシー問題については、「プライベートモードのAIによって保護される」と孫社長は説明した。

ホンダのASIMOのように二足歩行型にしなかった理由について孫社長は「二本足にしなかったおかげで、12時間連続稼働できる。実用的」だと語った。

pepper

今後、「ロボアプリ」(動きや会話、センサーなど、Pepperの各機能を組み合わせた動作プログラム)をダウンロードすることでpepperの機能を拡張できる仕組みを提供する。開発者向けにSDKを配布し、アプリケーション開発を促す。

また、開発元の仏アルデバラン・ロボティクスのブルーノCEOによれば、秋葉原と表参道にデザイナー向けのアトリエを今夏にも開設するとのこと。開発者会議も開催される。

ソフトバンクは本日付で、感情技術関連の研究開発に特化するcocoro SB株式会社を100%子会社として設立。また、発売に先駆けて、明日からソフトバンクショップの銀座店と表参道店に登場し、実際にpepperが接客をおこなう。

pepper