日々、「ちょっとだけ仮眠を取りたい」と思った瞬間は誰しもあるはず。ちょっとした空き時間にほんの少し仮眠を取ることで、蓄積された疲れがとれ、その後の時間を有効に活用できると言われている。
そのような仮眠をパワーナップ(power nap)と言う。海外の社会心理学者による造語で、15~30分程度の短い仮眠を取ることで時間あたりに対する睡眠の効用を最大化する睡眠法のことだ(Wikipedia)。
そのパワーナップを手助けするのが、この目覚ましアプリ「Sleep Cycle power nap」(iOS)。端末を身につけながら寝ることで、"うっかり熟睡した”ということなく仮眠をとれるというのがポイントだ。
体の動きを検知して、パワーナップを実践
App Storeの説明によれば、このアプリのセールスポイントは、端末を身につけておくことで体の動きを検知し、深い眠りに落ちないタイミングで起床させてくれるという点だとされている。
実際の使い方は簡単。設定画面で3種類の仮眠時間を選択し、時間になった時に知らせてくれる音楽をセットすればいい。
設定できる時間は〔Power nap(20分)〕〔Recovery nap(45分)〕〔1 sleep cycle(120分)〕の3種類。また、時間を知らせる曲として選択できるのは、アプリ内にある17曲のみとなっている。外部の音源を取り込むことはできないが、用意されている曲はいずれも穏やかなもので、仮眠からゆっくり目覚めるのに適しているようだ。
あとは、目覚める時間がくれば音楽が流れ始める。
自然音やゆったりとした音楽で気持よく仮眠・起床
仮眠中は自然音を流しておくことができる。人によっては、音や光を遮断しないと眠れないという人もいれば、何かの音があった方が眠りに入りやすいという人もいるだろう。定番であろう波の音や雨の音・風の音など13種類の中から好きなものを選び、自分にあった仮眠タイムを過ごしてほしい。
また、起床時間を知らせる時の音量はアプリ側で設定でき、端末をサイレントモードにしていても音が出るのでうっかり寝過ごすこともない。ゆったりとした音楽は、目覚めてからスライダーを[STOP]へスワイプしないと長時間流れ続ける。
アプリをインストールする上での注意点
このアプリは、仮眠はしたいが“うっかり熟睡”を防ぎたい、適切な仮眠で健康管理へつなげたい、という人におススメしたい。「え!? 自分で好きな時間を設定できないの?」と思う人もいるかもしれないが、本アプリはあくまで「短時間の仮眠を制御する」アプリで、通常の目覚ましアプリではない。
また、正直なところ、体の動きを検知して起こしてくれる効果はいまいち実感できなかった。ただ、〔Power nap(20分)〕〔Recovery nap(45分)〕に設定してうたた寝をむさぼり、20分または45分のタイミングで起こしてくれたので、ちょっと眠気をとるのには悪くないとも感じたし、効果を実感させないところがこのアプリの真の実力なのかもしれないとも思う。
有料アプリなので、ダウンロードの際はこれらの点を理解しておいてほしい。
一部不具合と思われる部分(スヌーズ機能)があるものの、鉄板の目覚ましアプリ「Sleep Cycle alarm clock」のデベロッパーがリリースしているだけに、今後の品質向上を期待したい。