NTTドコモは料金プランに大きなメスを入れる。音声通話の完全な定額化とデータ通信の家族割プランを用意する。朝日新聞と日経新聞が9日、報じた。
音声通話の完全定額化
朝日新聞によれば、ドコモは6月1日から、通話時間、時間帯、自社・他社の制限なく、すべての国内通話で毎月一定額しかかからない完全定額制のプランを導入する。料金は2,000円台とする案が有力だという。
データ通信とあわせて一般的な利用料金より2,000円以上安くなる見通し。
メールの普及、LINEなどの無料通話メッセンジャーアプリの浸透などを要因として、キャリア各社の音声通話料収入は年々低下していることが背景にあると考えられる。
データ通信に家族割プラン
また日経新聞によれば、データ通信量を家族で共有することができる家族割プランも開始する。容量ごとに複数のプランを用意し、家族に若者がいたり、契約期間が長かったりする場合は割引額が大きくなる。
使用量が月10GBの場合には1万円弱とする見込み。家族4人の場合、1人あたりのデータ通信料金が2,500円程度となり、現行の定額制サービスであるパケホーダイと比べても半額程度となるという。
iPhoneの導入によりドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大キャリア間で明確な差は薄れている。ドコモとしては、データ通信量を分け合えるプランによってユーザの囲い込みを狙うものと思われる。今回の新料金体系は、他2社との大きな差別化ポイントとなる。KDDI、ソフトバンクが追随しないと予想することのほうが難しいだろう。スマートフォンへの移行で増大する傾向にあったユーザの通信料負担が軽減されることになるのだろうか。