凸版、国内初の雑誌記事バラ売りサービス「中吊りアプリ」を配信開始──1日1本まで無料、1本あたり50円から

中吊りアプリ

凸版印刷とバンダイナムコグループのVIBEは26日、国内で初となる雑誌コンテンツを記事単位で購入できるサービス「中吊りアプリ」を提供開始した。まずはAndroid向けアプリから配信し、順次iOS向けもサービスインする予定。

記事をスクラップしていく使い方も

「中吊りアプリ」では、インタフェースにバーチャルな電車内空間を採用。ユーザーがアプリ内の中吊りをめくりながら、興味のある雑誌記事をゲーム感覚で見つけ出し、記事単位で購入できるという仕組みになっている。毎日1記事どの雑誌からも無料で読める機能や、各種SNSとの連携なども実装する。

記事単位での少額課金コンテンツ(1記事50円~)として提供することにより、読者が中吊り広告を見て感じる“読みたい”欲求に応え(調査では6割のユーザーが中吊りの見出しに惹かれるという)、手軽に雑誌の世界観に触れる機会を創出。新たな需要と読者の開拓を目指すという。

記事読了後は凸版の電子書店「BookLive!」へのリンクが掲載され、雑誌をまるごと電子書籍として購入することもできる。近隣書店の検索機能も備え、紙の雑誌も購入しやすくしている。また、広告や販促の媒体としての活用も想定されており、将来的には一般企業による広告配信なども見込まれている。

中吊りアプリ

2014年3月現在の主な掲載コンテンツは、光文社「FLASH」、主婦と生活社「週刊女性」、扶桑社「週刊SPA!」、東洋経済新報社「週刊東洋経済」、毎日新聞社「サンデー毎日」「週刊エコノミスト」、日本スポーツ企画出版社「週刊サッカーダイジェスト」、ハースト婦人画報社「MEN'S CLUB」など12社14誌だが、順次増やしていく。

記事購入はポイント制となっており、100ポイント=105円、306ポイント=315円、1,030ポイント=1,050円、3,120ポイント=3,150円、5,250ポイント=5,250円で販売。決済はGoogle Play経由の課金となっている。また、購入や閲覧にはメールアドレス登録が必要となる。

中吊りアプリ

さっそく利用してみたが、電車でついつい上を眺めてしまうように、キャッチーな見出しコピーが並んだ中吊りはやはり惹きこまれる。現状、1誌あたり10本前後の記事が購読でき、1記事50~100ポイントの価格設定が多くなっている模様だ。

グラビアなども毎日1記事なら無料で入手できるので、まずはスクラップ感覚で購読していくのも楽しいのではないかと感じた。ビューワや全体的な動作は軽快とまではいえないものの、今後改善されていくだろう。