あの有名サイトでも表示、非常に悪質なポップアップ広告「今すぐ有害なウィルスを除去しましょう」に要注意

CleanMaster

編集部は16日、ある有名ニュースサイトの記事にスマホでアクセスすると突然、「今すぐ携帯をスキャンして有害なウイルスを除去しましょう。」という警告がポップアップで表示されるのを確認した。一瞬、ウイルス感染の不安を覚えたが、実際には“またも”キングソフトのアプリ「CleanMaster」のインストールを促す悪質広告だった。

1カ月前にも同様の問題が発生

具体的には、ヤフーなど大手メディアにも配信をおこなっているサッカーニュースサイト「Goal.com」の記事にAndroidスマートフォンでアクセスしたところ、下記画像のようなポップアップ警告が表示された。

CleanMaster

[OK]をタップして先に進むと、キングソフトのアプリ「CleanMaster」のGoogle Playダウンロードページにランディング。確認のため、端末を別のセキュリティソフトでスキャンしたが特にマルウェア等は見つからず、あたかもウイルスに感染しているかのような表現でユーザーを惑わせ、アプリをインストールさせる、悪質な“釣り”広告であると思われた。

約1カ月前にも同様に、「警告!!! 容量が不足しています。今すぐクリーンアップしましょう!」とのポップアップを画像共有サイト「Twitpic」上に表示させ(実際は端末の容量は十分あるにもかかわらず)、CleanMasterのダウンロードページに誘導する嘘の広告の存在が明らかになっている。

その際、キングソフトでは、問題の広告は不当に広告収入を得ようとする悪質業者によるもので、自社の意図しないところでアドネットワークにより配信されたとし、当該業者の摘発や悪質広告の根絶に向け調査にあたっていると説明している。

CleanMaster

今回の“ウイルス広告”もads.glispa.comという広告タグを経由しており、同じような仕組みで配信されているのかもしれない。

しかし今回は、ウイルスというユーザーを最も不安にさせる内容を掲示している点、1カ月経過しても未だ広告が取り下げきれていない点、多くのユーザーがアクセスする大手メディアでも表示された点など、それぞれ深刻な問題を抱えていると言わざるを得ない。

実はアプリオ編集部でも、“容量広告”の問題が発覚する以前から、某大手ポータルサイトなどで“ウイルス広告”が表示されるとの情報をキャッチしていたが、編集部の端末で事象を確認・検証できなかったことから記事掲載を見送った経緯がある。

TwitterやYahoo!知恵袋などQ&Aサイトには、引き続き悪質広告に関する多くのユーザーの不安が寄せられている。問題は依然として解決していないとみられるため、ユーザーの皆さんはこうした広告が表示されても、(CleanMaster自体はマルウェアではないが)慌てず落ち着いた対処をするようにしてほしい。