米フォーチュン誌が毎年恒例の「World's Most Admired Companies」(世界で最も賞賛される企業)を発表している。ただし、あまり触れられることはないが、同ランキングの見方には注意を要する(記事後半で説明)。
世界で最も賞賛される企業 ベスト50
まずは「世界で最も賞賛される企業」を紹介。1位から50位までをランキング化しており、1位には7年連続でAppleが選ばれた。
2013年度売上高1,710億ドルと現金で溢れているこの企業については、市場はもちろんのことファンの子どもたちでも次の大きな製品を見たいと不安な気持ちになっている。次はスマートウォッチかApple TVだと見られているが。自動車や医療機器に注意を向けているとも伝えられている。
Fortune
2位にはAmazon.com、3位にはGoogleが選出。IT企業が上位3位を独占した。
また、日本企業からはトヨタ自動車が25位にランクインしている。
- Apple
- Amazon.com
- Berkshire Hathaway
- Starbucks
- Coca-Cola
- Walt Disney
- FedEx
- Southwest Airlines
- General Electric
- American Express
- Costco Wholesale
- Nike
- BMW Germany
- Procter & Gamble
- IBM
- Nordstrom
- Singapore Airlines
- Johnson & Johnson
- Whole Foods Market
- Samsung Electronics
- McDonald's
- 3M
- Microsoft
- Toyota Motor
- Boeing
- Exxon Mobil
- Wal-Mart Stores
- Target
- J.P. Morgan Chase
- Nestle
- UPS
- Caterpillar
- Goldman Sachs Group
- Wells Fargo
- Volkswagen
- Unilever
- Marriott International
- Home Depot
- BlackRock
- PepsiCo
- DuPont
- eBay
- Accenture
- Deere
- Intel
- Delta Air Lines
- Cisco Systems
- AT&T
業界別ではどうなる?──「世界で最も賞賛される企業」が選ばれる過程に注目を
上記の通り、「世界で最も賞賛される企業」が50社選出されているが、この世界的に有名なランキングの選出過程を知っている人は意外と少ないのではないだろうか。
一例として、今回のランキング作成方法について見てみよう(参考:CNN Money,haygroup.com)。
「世界で最も賞賛される企業」ランキング作成方法
- 約1,400社からスタート
- フォーチュン1000およびフォーチュン・グローバル500(売上高100億ドル以上)からリストアップ
- 30カ国から692社を選出
- 世界中の企業から各業界で規模上位15社を選出
- 米国企業から各業界で規模上位10位を選出
- 57業界のリストを作成、各企業をスコア化
- 各業界の経営幹部やアナリストなどに、投資価値から社会的責任まで9つの項目について10点満点で採点してもらう
- 革新性、人材マネージメント、企業資産の活用、地域社会と環境に対する社会的責任、経営の質、財務的健全性、長期的な投資価値、製品/サービスの品質、国際競争力
- 各業界の上位50%をリスト化
- 各業界の経営幹部やアナリストなどに、投資価値から社会的責任まで9つの項目について10点満点で採点してもらう
- 各業界で上位20%にランクインした企業および前年調査で上位25%にランクインした企業のリストから、賞賛する10企業を選ぶように、3,920人の回答者(「世界で最も賞賛される企業」候補企業の経営幹部や業界アナリスト)に依頼
- 業界に関係なく投票可能
業界通なら業界別、一般的な評価が気になるなら「世界で最も賞賛される企業」を見るべし
以上の作成方法から分かることの中から、注意してほしい点は次の3点。
- 基本的に米国企業に重心が置かれたランキングとなること
- 各業界のリストは、業界人がスコア化すること
- 「世界で最も賞賛される企業」は業界人か否かに関係なく投票できること(例えば、住宅業界の人間が、コンピュータ業界のAppleに投票することもできる)
つまり、各業界ごとに評価されたスコアに基づくランキングと、業界横断的に選出される「世界で最も賞賛される企業」ランキングとでは、ランキングとしての性質が異なるということだ。
例えば、スコア順に並び替えた場合、7.94のAppleは7位となり、1位には8.41の米Walt Disneyと中国Sinochem Groupが躍り出るといった具合だ。
したがって、各業界における評価が知りたい場合は、業界ごとに確認する必要がある(こちらで抽出・ソートして確認可能)。
業界別スコア ランキング
ここでは、当サイトと関係の深い業種のスコア順ランキングを抜粋した。かっこ内はスコア。スコアの右に数字がある場合は「世界で最も賞賛される企業」における順位を表している。
Computer Software
コンピュータソフトウェア部門では、唯一「世界で最も賞賛される企業」にランクインしたMicrosoftが四番手に。9つの評価項目の中で「革新性」の項目が12位となったことが足を引っ張ったか。一般的な評価と業界評価との間で乖離している部分があると言える。
- salesforce.com(7.25)
- Adobe Systems(7.14)
- Intuit(6.94)
- Microsoft(6.27)24
- Oracle(6.27)
- Autodesk(6.14)
- SAP(6.02)
Computers
コンピュータ部門ではAppleが堂々1位。9つの評価項目のうち、7項目で1位を獲得するも、「社会的責任」の項目では5位。iPhoneなどを製造する中国で労働環境などが問題となったことが尾を引いたのだろうか。
日本企業からは、キヤノン、富士通の2社がランクイン。
- Apple(7.94)1
- EMC(7.24)
- Lenovo Group(6.3)
- Seagate Technology(6.15)
- Western Digital(6.12)
- Canon(5.94)
- Fujitsu(5.91)
Electronics
エレクトロニクス部門では韓国勢が目立つ。
- General Electric(7.17)10
- Samsung Electronics(6.99)21
- Siemens(6.73)
- Emerson Electric(5.82)
- LG Display(5.59)
- Royal Philips(5.59)
- Schneider Electric(5.55)
- LG Electronics(5.54)
Internet Services and Retailing
インターネットサービス・eコマース部門からは、「世界で最も賞賛される企業」に4社もランクインしている。しかも、GoogleとAmazon.comは、上位3位に入っている。この分野が経済に大きな影響を与えていることが分かる。
- Google(8.07)3
- Amazon.com(7.09)2
- Facebook(7.01)38
- Priceline.com(6.62)
- eBay(6.52)44
- Netflix(6.45)
Network and Other Communications Equipment
ネットワークその他の通信機器部門では、Qualcommがトップに。スマートフォンの普及とともに、そのプロセッサ製造において圧倒的地位を築いた。
- Qualcomm(7.7)
- Cisco Systems(7.55)49
- Motorola Solutions(6.63)
- Corning(6.55)
- Harris(6.07)
- L.M. Ericsson(5.96)
- Juniper Networks(5.69)
Telecommunications
通信キャリア部門でスコアが7を上回る企業が見当たらず。NTTが5.5と健闘?
- Verizon Communications(6.57)
- Telefónica(6.4)
- Telenor(6.32)
- AT&T(6.22)50
- Vodafone(5.78)
- América Móvil(5.68)
- Deutsche Telekom(5.63)
- Nippon Telegraph & Telephone(5.5)