キャリアやIP電話業者に大打撃か、LINEで固定電話やガラケーとも破格の1分2円から通話できる「LINE電話」がスタート

LINE電話

LINEを使っていないユーザーや固定電話へも、LINEから格安で発信できるIP電話機能「LINE電話(海外名:LINE Call)」が3月よりスタートする。

LINEアプリから設定・登録不要ですぐ発信

LINE電話は、初期設定やクレジットカード登録などは不要。LINEアプリ「その他」画面にある[LINE電話]ボタンから簡単に発信できる。従来のLINEユーザー同士の無料通話と併せ、使い分けしやすい設計だ。

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一般の音声通話機能と同様、電話番号のキーパッド入力だけでなく、電話帳情報や通話履歴から発信先を選択できるほか、国内650万件を超える電話番号データベースから、位置情報・カテゴリー・キーワードによって発信先を検索する機能も備える。

2014年3月より、まずは世界6カ国(日本、アメリカ、メキシコ、スペイン、タイ、フィリピン)で提供を開始。サービス対象国の端末からであれば、対象国以外も含めた世界中の固定・携帯回線に電話をかけることが可能だ。

なお、LINE電話からの着信先には、発信元の電話番号などが表示されるため、受信者側も違和感なく通話を受けることができる。ただし、日本ではドコモの端末、および一部Android端末からの発信は「通知不可能」または「非通知」と表示されてしまう。

無料通話よりクリアで安定した通話品質

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LINE電話では、複数の大手回線事業者のプレミアム回線を採用し、通信量が多いことが見込まれる主要対地間の専用回線使用や、OS・端末別最適化も行い、クリアで途切れにくい音声品質を実現するという。

今回の新サービス発表会で展示されていたLINE電話のデモ機で通話を体験してみたが、同環境下でのLINE無料通話より、聞き取りやすく安定した通話を楽しめた。

初期費用なしで破格の低料金

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初期費用や月額基本料金などは発生せず、通話料金のみで利用できる。通話料金は日本の固定電話へは1分2円から、携帯電話へは1分6.5円から、また日本以外の国への発信もアメリカや中国へは1分2円(固定・携帯)などと格安だ。

料金プランは、利用する通話時間分を事前にチャージする「コールクレジット」と、購入から30日間で60分まで使える「30日プラン」の2つの方式を用意。決裁はLINEアプリ内決済(コールクレジットのみ)、またはLINEウェブストアで行う。なおAndroid端末からは、LINEコインを使用しての通話もできる。

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上記の価格表(国内通話向け)やLINEの抱えているユーザー数から考えれば、従来のIP電話業者やキャリアにとっては大変な打撃となることだろう。

なおサービス提供に先立ち、2月27日からLINE公式アカウント(@linecalljp)を公開し、友だち登録者先着10万人に無料で100円分(国内携帯電話への通話7分相当・国内固定電話への通話33分相当)のクレジットをプレゼントするキャンペーンも実施するという。

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