チップセットベンダー大手のQualcommが、Snapdragonプロセッサ搭載端末向けに提供する節電アプリが「Snapdragon BatteryGuru」。ユーザーのスマホ使用パターンを学習することにより、バックグラウンドでの不要なアクティビティを減らすなど使用状況を自動最適化し、バッテリーの駆動時間を延ばしてくれる。
“バッテリー尊師”によるオンリーワンの節電
そもそも「Snapdragon BatteryGuru」の“Guru”とは、サンスクリット語で指導者、教師、尊敬すべき人物などを意味しており、さながら“バッテリー尊師”といったところかもしれない。
そんな“バッテリー尊師”だが、インストールしてから効果を発揮するまで通常2~4日程度を要する。前述のとおり、その期間にスマホの利用状況を学習するためで、その後ユーザーに合った“オンリーワン”の省電力を発揮してくれる。
不必要なバックグラウンド通信を低減
具体的には、アプリが同期などのために独自に行うバックグラウンド通信の発生頻度を、学習したユーザーの使用パターンに合わせ最適化する。たとえば、いつも寝ていてスマホを利用しない時間帯や、あまり使わないアプリの通信について自動制御をかけ、その頻度を減らす。なお、各アプリの同期タイミングは、個別に指定することも可能。
Snapdragon BatteryGuruが、アプリの実行を阻止したりタスクを強制終了することはない。ただし、学習したホットスポット近辺で自動的にWi-Fiをオンにして接続する機能が働くため、場合によってはWi-FiのON/OFF操作が制限されることがある。これには[手動変更後に管理操作を行わない]設定をするとよいだろう。
今回レビューに使ったスマホにはデフォルトの節電機能に加え、他の節電アプリがインストール済み。そこへさらに「Snapdragon BatteryGuru」をインストールしてみたところ、10%程度の感覚ではあるが節電効果を実感できた。
低電力モードやウィジェットなども便利
このほか、いつも端末を充電する時刻に充電を開始するよう通知する「充電リマインダー」(使用から7日後に利用可能)など、うっかり防止の機能もある。また、ウィジェットではバッテリーの残量確認のほか、モバイルデータ通信・Wi-Fi・自動同期・低電力モード(指定バッテリー残量を下回ると各種機能をOFFにする)のON/OFF、画面の明るさの制御を行うことができる。
日本で発売されている端末の多くは、Snapdragonプロセッサ搭載で同アプリのサポート対象。基本的におまかせタイプの節電アプリであり、人によって相性の善し悪しがあるだろうが、一度その効果を試してみてはいかがだろう。