恋人や家族、友達、職場の同僚などにスマホの通話履歴や連絡先を見られたくない。そう思ったことはないだろうか。
勝手に見られることはあまりないかもしれないが、リスクを極力減らしたい。何らかのきっかけでスマホを覗かれるのは心配という人は、「Another Privacy」を選択するのも一つの手だろう。
ロック画面の解除パターンでモード切り替え
「Another Privacy(日本名:また別のプライバシー[浮気ケータイ])」は、小さなトラブルをなくすためのAndroidアプリで、特定の連絡先や見られたくない人からの着信・通話履歴などを、自分だけのシークレット画面で管理することができるのが特徴。
アプリには「通常モード」と「シークレットモード」の2つのモードがあり、ロックスクリーンからの解除パターンを分けることで、モードを切り替えて表示させる。これにより、「見られてもいい通話/連絡先一覧」と「見られたくない通話/連絡先一覧」を別々に管理することが可能だ。
「Another Privacy」は、ロックスクリーンアプリ「Android Locks」のプラグインとして開発されているので、アプリのインストール後に設定を済ませれば、Another Privacyアプリを消しても問題がない。そのため、このアプリを使っていること自体、かなりバレにくくなっている。
設定はシンプルだが、高いプライバシー性
セキュアに作られているアプリだが、チュートリアルに従って進んでいけば、設定はまったく難しくない。
まず、前述のロック画面アプリ「Android Locks」をインストールし、ロック解除用のパスワード(パターン)を登録する。続いてアプリ内決済(現在100円セール中)を行うと、シークレットモード用の解除パターンの登録が行えるようになる。今度はロック解除とは別パターンを登録し、設定はこれで完了だ。
次に端末をスリープから復帰させる時には、Android Locksのロック画面が表示される。ここで、ロック解除用のパターンなら通常モードで、シークレット用のパターンで解除すればシークレットモードで端末を利用できるようになる。
設定が済んだら、プラグインである「Another Privacy」はアンインストールしてしまって問題ない。
シークレットモードの仕組み
シークレットモードでは、連絡先や通話履歴、SMSのメッセージ履歴を通常モードとは別に管理できる。つまり、誰かに見られたくない、あるいは個別に管理したい連絡先を登録しておけばよい。
シークレットモードからの発信履歴や、シークレットモードで登録した連絡先からの着信履歴は、通常モードの履歴には一切残らない。一方で、これらの履歴は、シークレットモードで一元的に確認・管理できるようになっている。
ここに登録する連絡先は、通常の電話帳には登録しておかなくてよいかもしれない。というのも、必要時にのみシークレットモードの連絡先から電話をかけたり着信履歴を確認できるため、通常の電話帳に登録しておかないことで、見られるリスクをより軽減できるからだ。
自動着信拒否がかなり便利
さらに、Another Privacyの特筆すべき点は、登録した番号からかかってくる電話の「自動着信拒否」機能を備えていること。
この機能を有効にしておけば、着信があっても画面には表示されず、1コール後に「こちらは〜(auなど)です。おかけになった電話におつなぎしましたが、お出になりません。」と自動応答してくれる。
着信があったことは、シークレットモードの履歴に残るほか、[秘密のアラーム]設定を有効にしておけば、ロック画面の「緊急電話」部分がグリーンからレッドに変わることで知らせてくれる。そのため、着信を見落とすということはないだろう。
恋人と一緒にいる時にいきなり電話がかかってきて慌てたくない、プライベートな時間はなるべく会社の電話に出たくない、迷惑電話に困っているといった場合にいろいろと活用できそうだ。
シークレットSMSの使い道
Another Privacyでは、通話同様にSMSメッセージもシークレットモードの中で独立管理できる。
日本ではあまり利用されないSMSではあるが、相手との合意さえあれば、シークレットモード下でメールベースでのやりとりも利用できることになる。用途は大人の事情に限られそうだが、秘密の相手との連絡に裏技的に使えるかもしれない。
スマホはある意味、プライベート情報の塊。プライバシーを大事にしたいユーザーにとって、様々なケースで活用できる同アプリは一見の価値がありそうだ。