全天球ボールカメラ「Panono」がクラウドファンディングサイトIndiegogoに登場した。開発しているのはドイツのスタートアップPanono GmbH。
このPanonoは、36個のカメラを備えたボールを空中に放り投げることで高所からのパノラマ写真を撮影する。パノラマ写真と言っても、水平方向だけにパノラマなのではない。上下左右360度の全天球パノラマ画像なのだ。カメラ36個の合計解像度は7200万画素。本体は直径11センチ、重さは300グラムとなっている。
撮影するタイミングは、Panonoが最高点に達した時。鉛直方向の速度が0になったことを検知し、自動で写真が撮影される。どの程度の高さまで放り投げていいかという点が気になるが、自分で投げられる程度の高さなら衝撃に耐えることができるようだ。
撮影された画像はBluetoothでスマートフォンに送信、すぐにプレビューを確認できる。Panonoクラウドに保存された画像は、ソーシャルで共有したり、PCにダウンロードしたりすることが可能。RAWデータは本体のフラッシュメモリに400枚まで保存できるとのこと。
魅力的なのは、自分がそこにいるかのような体験をできること。スマートフォンで画像を見るときに画像を指でスクロールするのではなく、スマートフォンを上下左右に向けて周囲を眺めるようにして閲覧する方式を採用しているためだ。
スマホが写真に映された世界につながる窓となり、まるで空中散歩をしているような感覚になれる。
すでにアプリがリリースされており、一足先にその感覚を楽しむことができる。実際に試してみるといいだろう。
目標の出資額は90万ドル。販売想定価格は599ドルとなっている。商品化が楽しみな製品だ。