手書きメモ系のアプリは数あれど、書きづらかったり自由度が低かったり、結局は実用的でないものが多い。だが、この「DioNote」では優れた手書き操作性が実現され、入力や編集の自在さ、保存・管理、共有などの機能も充実。手書き派なら、間違いなく愛用したいノートアプリだ。
手書きがスマホの魅力を引き出す
基本的な使い方は、フォルダの役割をする「ノートブック」を仕事・勉強・プライベート・買い物というようにジャンル別に作り、その中へ1つずつメモを保存していくというスタイルになる。
快適で美しい手書き入力
さっそく右上の[+]ボタンから新規メモを作成してみると、罫線の引かれたノート下地が表示される。
画面下部1/3ほどの広めのエリアに手書き入力スペースがあり、人差し指などで書いても、実にスムーズに上部のノート欄へ入力されていく。
ユーザーの入力速度を認識し、自動でパネル・スライディングの速度を調節してくれるので、講義のメモをとる時のような連続速記にまで対応できるほど。ストレスはほとんどない。
手書き文字は、画数の多い漢字などでも潰れず正確に表示。スタイラスペンなどを利用すれば、より綺麗に入力可能だ。文字色や太さを変更する機能もあり、強調表示なども行える。
「DioNote」では手書きにカーソルの仕組みを取り入れ、手書き文字をテキストデータ同様に変換する。そのため書き損じても、1文字または1画単位での修正などが簡単に行える。
こうした技術は“GALAXY Note”や“GALAXY Tab”シリーズのノート機能「Sメモ」にも採用されており、そのレベルはすでにお墨付きだ。
写真添付やスケッチも可能なキャンバス機能
一般的なメモのほか、「キャンバス」機能も便利だ。メモ作成画面のメニューから[キャンバス作成]ボタンをタップして切り替えられる。
ここでは写真を添付したノートの作成や、鉛筆やペン、ブラシによる自由なドローイングでのスケッチが行える。
キャンバスという名のとおり、「書く」よりも「描く」の感覚だ。
ここでは、写真を添付したメモを作成してみた。
画像挿入ボタンからは、カメラを起動して新規の写真を追加するか、端末内に保存されている画像を取り込むことができる。添付した写真はサイズ調整も可能。
これに手書きのデコレーションを付けたりすると、雰囲気のあるキャンバスメモに仕上げられる。ブラシのタイプ(鉛筆やペン)・色・太さも変えられるので、完成度を高めよう。
様々なアプリでシェア可能
通常の手書きメモもキャンバスメモも、画像(png形式)として保存・共有することができる。
保存や共有は右上のメニューボタンから行うが、各SNSへのシェアはもちろん、Evernote、Googleドライブ、Dropboxなどの様々なアプリにエクスポートでき、利便性が高い。
たとえば、LINEのトークなどへも共有メニューから簡単に送信することが可能。左のように、手書きメモが画像として相手に届く。
簡単なメモ書きを手早く送りたい時、写真に落書きしたり地図に位置表示をつけたりなど、様々なシーンで活躍しそうだ。
なお、保存したメモはホーム画面にショートカットとして配置することも可能。Todoリストなどのメモを残しておくのも便利だろう。
手書きメモを手書きで検索できる「Ink Search」
メモが溜まってきたらグルーピングし、新たにノートブックを作って整理していくとスッキリする。それぞれでのソートも可能だ。
ノートブックは、好みのイメージ・写真で表紙をカスタマイズすることもできるため、自分らしく飾っていくのも楽しい。
メモがどこかへ行ってしまったという時も、「Ink Search」機能があるので安心。
これはユーザーの書体情報をセーブし、手書きによって手書きメモを検索できてしまうという優れモノ。かなりの精度で見つけ出してくれる。
まとめ
高い技術に支えられた手書きノートアプリ「DioNote」だが、利用シーンは想像以上に幅広いのではないだろうか。これをほぼ無料で利用できるのは驚きだ。
その恩恵は特に、最近主流の5インチクラスのスマートフォンで大きいはず。筆者はHTC J Oneで利用しているが、「手書き」から大画面スマホの魅力をあらためて感じさせられるとは思わなかった。
なお、メモの保存は無料では30個までとなっているものの、266円のオプションを付けるだけで無制限保存が可能となる。