9月20日発売のiPhone 5sとiPhone 5c。ドコモ、au、SoftBankの3キャリアの料金プランやキャンペーンの複雑さから、金銭的にどのキャリアが自分にとって有利なのか分かりづらくなっている。
そこで、各キャリアのiPhone端末代金と24ヶ月分割支払いの場合の月々の端末代金割引を簡単にまとめ、1年で解約した場合の残債額と2年間で分割支払金を全て払い終わった場合の実質負担金を算出し、それらを機種ごとに比較した。
1年での解約を想定したのは、約1年後に発売される可能性がある次期iPhoneへ買いかえるケースを考慮したため。
1ヶ月単位で比較することも可能だが、あまりに煩雑になるため、区切りのよい1年と2年で比べることとした。
1年解約時の残債額
ちょうど1年後に解約した場合、月々の端末代金割引が適用されなくなった上で、分割支払いが終了していない残りの端末代金を分割または一括で支払う必要がある。その残りの端末代金を残債と呼ぶ。
以下の表では、各キャリアの機種変更時とMNP時および新規契約時の残債額を比較している。各社ごとにMNP時と新規契約時の端末代金などは同じ。また、auとSoftBankは両社とも端末代金などが全く同一となっている。
※薄い赤は、他方より低額になっている行を示している。
機種変更ではドコモの1勝4敗、MNP/新規契約ではドコモの0勝5敗となっている。ドコモ惨敗の要因は、元々の端末代金が高く設定されていることだ。1年解約を予定
2年間での実質負担金
2年間で分割支払いを終えた後の、端末代金と月々の端末代金割引の差額を実質負担金と呼ぶ。
以下の表では、各キャリアの機種変更時とMNP時および新規契約時の実質負担金を比較している。
※薄い赤は、他方より低額になっている行を示している。灰色は、他方と同額になっている行を示している。
機種変更ではドコモの5勝0敗、MNP/新規契約ではドコモの3勝2分0敗となっている。先ほどと打って変わって、ドコモが圧倒的優位となっている。2年間使い切る予定ならば、少なくとも端末代金の面からはドコモが有利となる。
これだけで結論は出せない
もちろん、残債額や実質負担金だけで各キャリアを比較することはできない。料金プラン・キャンペーン全体や通信環境などを総合的に判断する必要があることは言うまでもないだろう。
次の買いかえ時がいつになるのか、ユーザの属性(学生か否か、現在のキャリアはどこか)や電話のカケホーダイサービス、テザリングや固定通信サービスとのセット割など、最終的な金銭的負担は数多くの条件によって変化してくる。
したがって、今回の比較記事はあくまで1つの参考に留めておいてほしい。
なお、近日中に料金プランの詳細な比較記事を掲載する予定。各メディアで比較されているところではあるが、玉石混交の状態となっている。ユーザの立場からできるだけ分かりやすい料金比較を行うつもりだ。