iPhoneのバッテリー交換の現状(診断・費用)と、電池の劣化を抑え寿命を延ばすコツ

2016-10-25 11:28

iPhoneのバッテリー交換の現状(診断・費用)と、電池の劣化を抑え寿命を延ばすコツ

iPhoneに使われているリチウムイオン電池には寿命があります。バッテリーを充電してもすぐ消耗してしまったり、充電ができなくなったりと不具合が発生している場合、最終的にバッテリーの交換が必要になるケースもあります。今回は、バッテリー診断の方法や交換費用、電池の劣化を防ぎ寿命(耐用年数)を長持ちさせるための工夫をまとめてみました。

バッテリーに不具合はないか診断する方法

寿命を確認する方法はあるか?

バッテリーの消耗が早い時の対処方法について、「iPhoneバッテリーの減りが早い時、電池を節約して駆動時間を長持ちさせる17の方法」の記事で紹介しました。ただ、設定やアプリのせいではなく、バッテリーそのものに不具合が起きていることも少なくありません。

iPhoneのバッテリー交換の目安は、使用頻度などに左右されるため何年という基準はありませんが、バッテリーのパーセント表示がおかしくなったり、電池が膨張する、減りが極端に早いといった症状がみられることもあります。

iPhoneのバッテリー表示がおかしい? 確認しておきたい1つの設定

そこで、Appleが提供している「iOS診断」を利用すれば、本体に異常がないか、iPhoneだけで簡単にセルフチェックができます。以下、その手順を紹介します。

「iOS診断」の手順

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iOS診断を利用するには、SafariなどのブラウザでAppleサポートの「お問い合わせ」ページを開きます。

下にスクロールして、「Appleサポートに問い合わせる」の項目の[こちらから]ボタンをタップします。

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「何についてのサポートをご希望ですか」のページを下にスクロールし、診断をおこないたい製品を選択します。

ここでは、[iPhone]をタップします。

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[バッテリー、電源、および充電]→[バッテリーに関する質問/トラブルシューティング]の順にタップして進みます。

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サポート方法を選択する画面が表示されます。2016年8月現在、アドバイザーとの電話でのみ、iOS診断ができます。また、無償テクニカルサポートの対象でなく、有償でのサポートとなる場合もあるようです。

以前はメールによるiOS診断が可能でしたが(手順は下記に残しておきます)、あまり手軽におこなえなくなってしまいました。

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電話サポートを選択したら、端末のシリアル番号、名前と電話番号を入力して[続ける]をタップします。なお、シリアル番号は、iPhoneの[設定]→[一般]→[情報]と進んで確認できます。

Appleサポートから電話がかかってきたら、アドバイザーにはバッテリーの不調やiOS診断を実行したい旨を伝えましょう。あとは、担当者の指示に従って、iOS診断を受けてください。

【以前の手順】メールによるiOS診断

iPhone バッテリー 交換

iPhoneで受け取ることのできるメールアドレスを入力し[→]をタップすると、システム情報がAppleに送信されます。

iPhone バッテリー 交換

Appleからのメールを受信します。続いて、[iOS診断]というボタンをタップします。

iPhone バッテリー 交換

すると「iOS Diagnostics」が開くので、画面をスクロールして[詳細テスト](または[簡易テスト])をタップします。

iPhone バッテリー 交換

テストが完了した後でブラウザに戻ると、問題がない場合は「Appleサポートへお問い合わせ」のページが表示されます。

問題が検出された場合は、ダイアログが表示されるので解決方法をタップし、バッテリー交換を含めた問題を解決するための手続きに入ることになります。

診断アプリ「Battery Life」で劣化状況を知る

サードパーティ製アプリ「Battery Life」を用いて、バッテリー容量の消耗度合いをチェックすることも可能です。

アプリ「Battery Life」をダウンロード
Battery Life

アプリを起動すると、いきなり「バッテリーの摩耗状況」が表示されます。これは、現在のバッテリーが容量ベースでどれくらい劣化しているかを示すものです。

iPhone バッテリー診断 アプリ Battery LifeiPhone バッテリー診断 アプリ Battery Life

たとえば、筆者の3年近く使用したiPhone 5sは約9%摩耗しており、平均からみれば悪くない(良い)劣化レベルであると診断されました。

メニューから[RAWデータ]をタップすると、劣化状況をさらに細かく確認できます。

iPhone バッテリー診断 アプリ Battery Life

この「容量」という項目が摩耗状況を示しています。つまり、現在の最大バッテリー容量と設計上の最大バッテリー容量(工場出荷時)の対比です。

本来は1550mAhのバッテリー容量があるはずなのに、経年劣化(これまでの使用状況に左右されます)により最大1405mAhまでしか充電できない状態になっているというわけです。

このほか「充電回数」の項目も参考になりそうです。とはいえ、Apple公式の診断ではないので、あくまで目安として捉えておくのが賢明でしょう。

無料の「iPhone バッテリー交換プログラム」もチェック

iPhone バッテリー 交換

Appleは、iPhone 6sの一部でバッテリー残量が50~60%ほどになると突然シャットダウンしてしまう不具合に対して、「iPhone 6s が突然シャットダウンする問題に対するプログラム」を提供しています。対象は2015年9月から10月までの間に製造され、該当するシリアル番号のiPhone 6sです。

iPhone 6s が突然シャットダウンする問題に対するプログラム - Apple サポート

同様の症状が起きているiPhone 6sすべてが該当するわけではないようですが、上記公式ページでシリアル番号を入力して対象と認められれば、無償でのバッテリー交換が受けられるものとなっています。

iPhone バッテリー 交換

Apple Storeに持ち込む場合は予約が必要です。サービスプロバイダへ持ち込む場合も、バッテリーの在庫があるか事前に確認したほうがいいでしょう。

近くにApple Storeやサービスプロバイダがない時は、Appleのサポートへ連絡すれば郵送の手続きもおこなえます。

AppleCare+などでバッテリーを交換(費用ほか)

不具合のないiPhoneでも、使い続けていればバッテリーが弱ってきます。その場合、Appleの修理サービスを利用して、バッテリーを交換することができます。

iPhone バッテリー 交換

バッテリー交換の費用は、購入1年以内、またはiPhone向け保証サービス「AppleCare+ for iPhone」の保証期間内なら無料で、それ以外は通常9400円(税別)がかかります。ただし無償交換の適用は、バッテリー容量が製品仕様の50%以下に落ちている場合のみとなるため、注意が必要です。

※2015年4月、AppleCare+ for iPhoneの利用規約が更新され、「電源を維持する対象デバイスのバッテリーの能力が正式な製品仕様の80%未満しか発揮できなくなった」場合に、無償交換が適用されるようになりました。ただし、対象は2015年4月10日以降に加入したAppleCare+のみとなります。

バッテリー交換の依頼は、「アップル正規サービスプロバイダまたはApple StoreAppleオンライン修理サービスが窓口となります。また、ソフトバンクショップauショップでも受付を開始しています(ドコモも同様の取り組みをおこなうとの観測も)。バッテリー交換完了後、代金を各窓口で支払うことになります。

iPhoneが故障した時の修理ガイド──予約から料金、修理期間、代替機、保証範囲の調べ方まで【アップルストア/ドコモ/au/ソフトバンク】

劣化を抑えバッテリーの寿命(耐用年数)を長持ちさせるコツ

iPhone バッテリー 寿命 長持ち

iPhoneのバッテリーに採用されているリチウムイオン電池は、充電と放電を繰り返すことで寿命が少しずつ劣化していきます。

iPhoneのバッテリーは、(正しい)フル充電と放電のサイクルを約500回繰り返した時に、本来の容量の最大80%維持できるように設計されていますが、使い方によっては劣化の度合いが早まることもあります。

電池が劣化すると、フル充電しても駆動時間が短くなるため、できるだけバッテリーが劣化しない充電方法を習慣付けることが、バッテリーの耐用年数を延ばすことにつながります。

バッテリーは“一気”より“こまめ”に充電したほうがベター

iPhone バッテリー 寿命 長持ち

バッテリーが劣化する原因はいくつかあります。放電深度が高いと、より劣化しやすいということもその一つです。放電深度とは、バッテリー容量に対する放電量の比のことをいいます。

たとえば、フル充電から空っぽになるまで(100%低下)と、100%から半分程度の低下(約50%低下)では前者のほうが放電深度が高く、充放電サイクルに伴う電極の物理的変化(イオンの出入りによる体積変化など)によりバッテリーが早く劣化します。

バッテリーは完全に使い切るまで使うのではなく、50%くらいまで使ったら充電するといったように、放電深度を低めにして、こまめに充電したほうが寿命を延ばすことができるというわけです。

満充電状態が長時間にならないようにする

iPhone バッテリー 寿命 長持ち

また、バッテリーは満充電に近い状態が長く続くほど劣化します。そのため、充電器に挿したまま満充電(に近い)状態で長時間放置するのは、なるべく避けたいところです。

iPhoneを就寝中に充電している人は多いと思いますが、過充電になりやすいため注意が必要です。どうしても就寝中に充電したい時は、タイマー付きのコンセントを利用するのがおすすめです。2時間充電したらオフにするといったように、タイマーで電源をオフにできます。

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長く使わない場合、50%前後の充電状態で適温下に保管する

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このほか、iPhoneを長期間利用しない時は、保管方法にもコツがあります。まず、保管場所は極端な温度の場所を避けます。最適なのは、湿気のない32℃以下の涼しい環境です。

そして、バッテリーの劣化を最低限に抑えるには、50%前後充電した状態にして保存するのがポイントです。フル充電にしておくのはおすすめできません。電源はもちろん切り、この状態でバッテリーを使い切ったら、再度50%前後まで充電し保管します。

バッテリーを使いきったまま放置すると過放電となり、これも劣化を早める原因となります。6カ月以上端末を保管する場合は、6カ月ごとに50%まで充電するのを目安にするとよいでしょう。