成城石井で買えるお手頃ワイン、おすすめを種類別に紹介

2000円台で十分満足できる、赤、白、スパークリング

バイヤーが産地から直接買い付ける直輸入と徹底した輸送・品質管理で、クオリティの高いワインを提供している「成城石井」。本記事では、成城石井で買える2000円前後のリーズナブルな白ワイン、スパークリングワイン、赤ワインのおすすめをそれぞれ紹介します。JSA(日本ソムリエ協会)認定ワインエキスパートが実際に試飲し、味の特徴や料理とのペアリングも合わせて解説しています。

2023年5月時点における成城石井店頭での税込販売価格を記載しています。成城石井オンラインショップのほか、各店舗によって価格が異なる可能性があります。また、記事内で言及されているブドウの収穫量、ワイン生産量、および主要ブドウ品種栽培面積の順位については、すべて『日本ソムリエ協会教本 2022』掲載のデータに基づいています。

目次

成城石井のおすすめ白ワイン

成城石井 白ワイン

成城石井では、本場フランスをはじめ、アメリカやオーストラリア、ニュージーランドといったニューワールドまで、幅広い生産国のワインを取り扱っています。価格帯も1000円台から1万円以上のものまで幅広く、品種も多岐に亘るのが特長です。

白ワインは辛口のものが多く、貴腐ワインのような甘口ワインの商品数は少なめです。価格帯のボリュームゾーンは1000円台〜3000円台。赤ワインよりも割安なものが多い印象です。「シャルドネ」「リースリング」「ソーヴィニヨン・ブラン」といった定番品種が目立ちます。

ジョニーQ シャルドネ

成城石井 おすすめ ジョニーQ シャルドネ

「ジョニーQ シャルドネ」(税込1859円)

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「ジョニーQ」は、オーストラリアのワインメーカー「クアリサワイン」が手がけるリーズナブルなワインです。オーストラリアで30年以上に亘りワインメーカーとして活躍し、国際的なワインショーでも審査員として活躍するジョン・クアリサ。彼が家族で経営する「クアリサ ワイン」は、ユニークで評価の高いワインシリーズを数多く生み出すワイナリーで、成城石井でもよく取り扱われています。

ジョニーQと言えば、南オーストラリアの主要な黒ブドウ品種「シラーズ」主体の赤ワインが有名なのですが、シャルドネ100%のこの白ワインはぜひおすすめしたい1本です。成城石井のワインセクションの方から、オーストラリア大使館関係者もよく購入する、という耳寄りな情報も入手しました。

オーストラリアのシャルドネらしい、樽感をしっかり感じられる芳醇な味わい。キレのある酸味が特徴です。グラスに鼻を近づけた瞬間に、シャルドネがもつ特徴香、梨・レモン・ライムの香りがふわっと広がります。

次第に爽やかな苦味やバター香、はちみつのニュアンスなども感じられ、クリーミーな料理に合わせやすいのが最大の魅力です。とにかく飽きません。白身魚のソテーや、カルパッチョなどの定番料理はもちろん、チーズ料理や鶏モモのソテーといった味の濃い料理にもよくマッチします。

ジョニーQ シャルドネ
商品情報
生産者 ジョニーQ シャルドネ
生産地 オーストラリア
品種 シャルドネ
容量 750ml
税込価格 1859円
味わい 辛口
アルコール度数 13度
おすすめのマリアージュ ムニエル、鶏もも肉のソテー、カルボナーラなどクリーム系のパスタ、グラタンなど

CH モン・ペラ ブラン

CH モン・ペラ ブラン

「CH モン・ペラ ブラン」(税込2739円)

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ボルドーのアントル・ドゥ・メール地方で、長きに亘ってデスパーニュ家が経営する「Ch.モンペラ」。週刊モーニングで掲載されて以来、今も人気のワイン漫画『神の雫』にも登場した名門シャトーです。

アントル・ドゥ・メール地方の白ブドウ品種「ソ-ヴィニヨン・ブラン」を60%使用し、同じく主要品種である「セミヨン」「ミュスカデル」がブレンドされています。洋梨、メロン、柑橘類、青リンゴ、アカシア、白いブーケといったソ-ヴィニヨン・ブラン特有の香りがしっかり感じられ、次第にアーモンドやバニラのニュアンスも現れます。ドライな中にまろやかさ、甘さがしっかり感じ取れる味わいです。

アルコール度数も13.5%と白ワインにしてはやや高めで、口に含んだ時のボリューム感が印象的な1本です。後味も長く、「何にでも合うようなシンプルすぎる白ワインはちょっと……」といった気分の時に最適でしょう。あまり冷やし過ぎずに楽しむことをおすすめします。

カルパッチョや帆立、白身魚のお刺身などはもちろん、香草の入ったサラダや山菜の天ぷら、西京焼きなどともマッチします。いずれにしても、塩っけの強いものよりあっさりした味付けのものが合うでしょう。スパイスなら、ピンクペッパーとの相性が抜群。カヌレなどの焼き菓子にも合います。

CH モン・ペラ ブラン
生産者 CH モン・ペラ ブラン
生産地 フランス ボルドー
品種 ソ-ヴィニヨン・ブラン、セミヨン、ミュスカデル
容量 750ml
税込価格 2739円
味わい 辛口
アルコール度数 13.5度
おすすめのマリアージュ シーフード料理、クリームチーズとハムのバゲットサンド、グリーンサラダなど

マトゥア ソーヴィニヨンブラン

マトゥア ソーヴィニヨンブラン

「マトゥア ソーヴィニヨンブラン」(税込2519円)

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1980年代後半、ニュージーランドではオリジナルの「ソーヴィニヨン・ブラン」が登場し、現在ではブドウ収穫量の7割以上を占めるようになりました。このニュージーランドのワイン産業を支える屋台骨であるマールボロ地区で、同国で初めてソーヴィニヨン・ブランを生産したワイナリーが「MATUA」です。

マールボロのソーヴィニヨン・ブランは、原産地であるボルドーのそれとはテイストが異なり、力強い果実香を放つものが多いのですが、この「マトゥア ソーヴィニヨンブラン」もグラスの縁から湧き上がってくるような香りの強さが特徴のワインです。

雨上がりの芝生に日光が差し、水分が勢いよく蒸発する時のような濃い青草の匂いに、レモングラス、ライム、セージといったアロマが感じられ、最も強く前面に出ているのがマスカット香です。

キリッとしたソーヴィニヨン・ブランが好きな人なら満足のいく1本。レモングラスを添えたアサリの白ワイン蒸しやアクアパッツァなど洋風のシーフード料理はもちろん、エンガワやブリのような素材にも合うでしょう。また、キュウリの浅漬けや新生姜、青唐辛子などの野菜類や、食後のデザートであれば洋梨といった蜜感があるフルーツとのペアリングも楽しめます。

いつまでも口の中に残る余韻の長さを持ちつつ、溌剌とした飲みごたえがあり、次の料理へとサクサク進めます。夏の暑い時季によく冷やして飲めばさらに爽快感が味わえるでしょう。

マトゥア ソーヴィニヨンブラン
生産者 マトゥア ソーヴィニヨンブラン
生産地 ニュージーランド マールボロ
品種 ソ-ヴィニヨン・ブラン
容量 750ml
税込価格 2519円
味わい 辛口
アルコール度数 13.5度
おすすめのマリアージュ 魚介のマリネ、ハーブサラダ、鮭のホイル焼き、スモークサーモン、ボイルしたアスパラガスなど

「クラウディーベイ シャルドネ」を購入する

「クラウディーベイ ピノ・ノワール」を購入する

成城石井のおすすめスパークリングワイン

成城石井 スパークリングワイン

成城石井では「モエ・エ・シャンドン」や「ポメリー」を代表するような高価なシャンパーニュだけでなく、クレマン(フランス)、プロセッコ(イタリア)、カヴァ(スペイン)などの比較的リーズナブルなスパークリングワインも多数揃っています。フルボトルのほか、ハーフボトルや缶ワインなどもあり、1本開けるのに躊躇する場合でも気軽に試せるのが嬉しいポイントです。

ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン

ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン

「ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン」(税込1639円)

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「ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン」は、フランスのシャンパーニュやスペインのCavaと同じ、「トラディショナル方式」と呼ばれる瓶内二次発酵製法で作られた辛口のスパークリングワインです。

発泡感はそこまで強くなく、優しい口当たりが特徴の1本。カリン、ハチミツ、柑橘類や、白い花、青リンゴなどの繊細なニュアンスとともに軽快な酸味が味わえます。白ブドウのみで造られたシャンパーニュを意味する「ブラン・ド・ブラン」の表記がここでも使われていることから、おそらくシャルドネ100%であることが窺えます。休日に友達や家族と「昼間から開けたい!」という時にも活躍してくれるでしょう。

スパークリングワインは開けたらすぐに飲まなければ……と思いがちですが、「ヴーヴ アンリ エ フィーユ」の場合、抜栓後2日目には香りが開いて果実味が増し、微発泡感のある白ワインとして楽しめるのも大きな魅力の一つ。食前酒として用いるのはもちろん、和食、洋食、イタリアン、とさまざまなスタイルの食事に合わせやすいのもポイントです。

ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン
生産者 ヴーヴ アンリ エ フィーユ ブランドブラン
生産地 フランス
品種 シャルドネ
容量 750ml
税込価格 1639円
味わい 辛口
アルコール度数 11度
おすすめのマリアージュ 魚介類のカルパッチョ、鶏もも肉や鴨肉のロースト、生ハム、デニッシュなど

シャンドン・ブリュットNV

シャンドン・ブリュットNV

「シャンドン・ブリュットNV」(税込2629円)

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1959年にアルゼンチンで設立され、世界4大陸6カ国でワイナリーを展開している「シャンドン」。フランス屈指のシャンパーニュブランド「モエ・エ・シャンドン」と同じ「MHD(モエ ヘネシー ディアジオ)」社の傘下企業ですが、「モエ・エ・シャンドン」が扱うのはあくまでシャンパーニュ。「シャンドン」はより手軽なスパークリングワインの専門ブランドになります。

多くの発泡性ワインは糖分を添加して味わいを調整しますが、「シャンドン・ブリュットNV」は残糖度12g/ℓ未満の辛口スパークリングにあたり、シャルドネとピノ・ノワールのフレッシュさがしっかり堪能できます。

ライム、ミント、洋梨、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類、ハーブの香りが広がり、発泡感は強め。スッキリしていながらも余韻は長く、どこかパンや洋菓子のような甘味が感じられます。白身魚のソテーやビスクスープ、ブイヤベースなどのシーフード料理はもちろん、マリネやバーニャカウダなどの野菜料理にも合います。クリームやバターが効いた料理や、デザートとの相性もいいでしょう。

自宅で楽しむのはもちろん、ギフトやお祝いの席にも最適なワイン。成城石井の店頭やオンラインショップでは、贈答用の箱付きで販売されていることもあります。飽きることのない爽快感がずっと味わえる1本です。

シャンドン・ブリュットNV
商品情報
生産者 シャンドン・ブリュットNV
生産地 オーストラリア
品種 シャルドネ、ピノ・ノワール
容量 750ml
税込価格 2629円
味わい 辛口
アルコール度数 12.5度
おすすめのマリアージュ 魚介類のマリネ、牡蠣、パテドカンパーニュ、寿司、白身魚料理など

ゾーニン ロゼ DOC

ZONIN ロゼ

「ゾーニン ロゼ DOC」(税込1969円)

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1821年に設立され、イタリアはヴェネト州を起点に同国最大規模とも言われるエステートを所有するワイナリー「ZONIN」。ヴェネト州やフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州特産のブドウ品種「ヴァルポリチェッラ」(赤)や、「ピノ・グリージョ」(白)などを使用したバラエティー豊かなスティルワインが有名ですが、プロセッコ(ヴェネト州周辺地域におけるスパークリングワインの呼称)やスパークリングといった発泡性ワインも高く評価されています。

グレーラ種を主体にした「ゾーニン プロセッコ」はスーパーなどでもよく見かけるポピュラーな商品ですが、今回紹介するのは少し珍しいロゼのプロセッコ「ゾーニン ロゼ DOC」です。

見た目以上に溌剌として、余韻が短く、フレッシュな味わいが魅力の発泡性ロゼワイン。チェリー、ラズベリー、カシスといったベリー系のチャーミングな香りが特徴的で、最もよく感じられるのが乾燥させた苺のニュアンスです。サーモンピンクの外観も相まって、女性に特におすすめしたい1本です。

前菜やお刺身などの魚料理、パンチェッタやフリットなどとの相性が良く、生ハムやサラミのような塩気の強いおつまみにもよく合います。サラダやサンドイッチのような軽食に合わせてもいいですし、冬なら鍋料理とのペアリングも楽しめます。よく冷やして、ピクニックやバーベキューのお供としても美味しくいただけるでしょう。

イタリア ヴェネト ゾーニン ロゼ DOC
商品情報
生産者 ゾーニン ロゼ DOC
生産地 イタリア
品種 グレーラ、ピノ・ネロほか
容量 750ml
税込価格 1969円
味わい 辛口
アルコール度数 11度
おすすめのマリアージュ エビフライやコロッケ、海老チリ、マグロの刺身、フレッシュチーズ、ドライフルーツなど

成城石井のおすすめ赤ワイン

成城石井 赤ワイン

成城石井で取り扱われている赤ワインも、白ワイン同様、新世界のリーズナブルなものからフランス・ブルゴーニュ地方の高級ワインまで、幅広いラインナップが楽しめます。ライト、ミディアムクラスの赤ワインが主体で、フルボディの取り扱いは各店舗あまり多くはない印象です。

今回は、定番商品から少しユニークなものまで、産地や味わいが異なる3種類の赤ワインを紹介します。

ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ

ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ

「ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ」(税込2410円)

「ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ(375ml)」を購入する

南オーストラリアで1844年から続く名門ワイナリー「Penfolds(ペンフォールズ)」。長期熟成ワイン「グランジ」は1本10万円以上の価格帯で取り引きされていますが、このペンフォールズの入門編とも言えるお手頃ワインが「クヌンガ・ヒル」です。

オーストラリアで栽培される黒ブドウ品種の中で、1位と2位を誇る(2020年)代表品種「シラーズ」と「カベルネ・ソーヴィニヨン」をブレンドした、フルボディレンジの赤ワイン。

オーストラリア産のシラーズはフランス、コート・デュ・ローヌ地方などで栽培されている「シラー」とは違って、色がとても濃いのが特徴です。この「クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ」も深いガーネット色をしており、黒い果実のジャムのようにギュッと濃縮された風味が感じられます。

まだ若いので香りがそこまで強くはありませんが、カベルネ・ソーヴィニヨン特有の甘草感に加えて、黒胡椒、ナツメグ、干した肉、といったシラーズ固有のニュアンスが感じられます。濃厚で決してサラッとしているわけではないですが、とにかく飲みやすいワインです。

ざっくりと一言でいえば、「優しくて、甘くて、樽感しっかり」。口中で転がすように味わうのに適しています。味の濃いお肉料理と合うほか、スペイン料理、メキシカンなどのスパイシーな料理ともマッチします。食後酒として、ワイン単体で楽しむのもいいかもしれません。

ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ
生産者 ペンフォールズ クヌンガ・ヒル シラーズ・カベルネ
生産地 南オーストラリア
品種 シラーズ、カベルネ・ソーヴィニヨン
容量 750ml
税込価格 2410円
味わい ミディアム〜フルボディ
アルコール度数 14.5度
おすすめのマリアージュ ステーキなどの肉料理、煮込み料理、ジビエ、ブリトー、香草焼き、カツレツなど

ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール

ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール

「ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール」(税込1749円)

「ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール」を購入する

成城石井で売られている赤ワインの中でも「看板商品」と言われているのが、こちら「ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール」です。

フランス・ボルドー地方の中でも、収穫量やアルコール度数についてより厳格な生産条件が定められているのが「ボルドー・シューペリュール」。ボルドー地方の代表的な黒ブドウ品種の一つ「メルロー」を主体に、「カベルネ・ソーヴィニヨン」と「カベルネ・フラン」が絶妙な割合でブレンドされています。ブラックベリー、ブラックチェリー、プラムなどのほか、メルロー特有の杉のニュアンスも感じさせるワインです。

普段重めの赤ワインを選ばない人でも、ひと口目からスッと馴染むような滑らかな味わいが特徴です。最初から葡萄の甘みがしっかり感じられ、後味はすっきりしています。タンニン(ワインに含まれる渋みの要素)が強すぎないのでお肉料理なら全般的に合わせやすく、すき焼きのような和食にも意外とマッチします。

一言で言えば「コスパ高」。家飲みのほか、ギフトや来客用に購入しても十分に活躍してくれるでしょう。抜栓前に冷蔵庫で軽く冷やしておくと味わいが引き立ちます。

ボルドーシューペリュール CH ラ ヴェリエール
商品情報
生産者 CH ラ・ヴェリエール (CH LA VERRIERE)
生産地 フランス/ボルドー シューペリュール
品種 メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン
容量 750ml
税込価格 1749円
味わい ミディアムボディ
アルコール度数 14度
おすすめのマリアージュ ハンバーグ・ビーフシチューといった肉料理、すき焼き、カマンベールチーズのようなナチュラルチーズなど

30マイル ピノノワール

30MILE ピノ・ノワール

「30マイル ピノノワール」(税込1309円 )

「30マイル ピノノワール」を購入する

「30マイル」は、上述の「ジョニーQ」と同様に、オーストラリアのワインメーカー「クアリサワイン」が手がけるワインレーベルの一つです。ここで紹介するピノ・ノワールのほか、カベルネ・ソーヴィニヨン、シラーズなどの赤ワイン、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランといった白ワインもラインナップに含まれます。

南オーストラリアの主要な黒ブドウ品種と言えば「シラーズ」ですが、冷涼な生産地域を中心に最近ではピノ・ノワールも注目されています。ピノ・ノワールはルビーやラズベリーレッドなどの薄い色調をもつのが特徴でありながら、30マイルの場合は色合いが濃く、ミディアム〜フルボディレンジの雰囲気を感じさせます。

少しツンとした酸味とともに、ラズベリー、ブルーベリー、すみれ、ゼラニウム、といった香りが強めに立ち上がり、次第にシナモン、ナツメグのニュアンスが漂います。ヴィロードのような舌触りがあり、どこか懐かしいような、親しみやすい味わいです。

口に含んだ後、奥の方から感じるハチミツ香には、バルサミコとハチミツを合わせたドレッシングや、焼いたバゲットにリコッタチーズを載せてハチミツをかけたもの、といった前菜やおつまみがマッチします。

鶏肉の入ったラタトゥーユやセルバチコ、ルッコラといったハーブにもよく合うでしょう。お肉と合わせるなら、グリルして塩コショウしただけのシンプルなものが向いています。

スマートな飲み口なので、食事と合わせてどんどん飲み進めることができ、価格もお手頃なのでデイリーワインとして大活躍するワインです。旧友と会って話す時の空気感に似た、気取った感覚のないフレンドリーな1本と言えるでしょう。

30MILE ピノ・ノワール
生産者 30マイル
生産地 南オーストラリア
品種 ピノ・ノワール
容量 750ml
税込価格 1309円
味わい ライトボディ
アルコール度数 13.5度
おすすめのマリアージュ カチャトーラ、ルッコラのサラダ、グリル料理、エポワス・モンドールといったウォッシュタイプのチーズなど

取材協力:成城石井 錦糸町テルミナ2店、その他

撮影協力:成城石井 神保町店

監修協力:Yosuke(JSA認定ソムリエ)

記事制作:松本三和子(JSA認定ワインエキスパート)

EDITED BY
SORA