Appleは2025年6月9日(米国時間)、開発者向けイベント「WWDC 2025」において、「watchOS 26」を発表しました。watchOS 26は、2025年秋ごろリリースされます。

ワークアウト中に音声で励ましてくれる「Workout Buddy」が搭載
watchOS 26では、フィットネスの新機能「Workout Buddy(ワークアウトバディ)」が追加されます。Workout Buddyは、ユーザーのワークアウトデータやフィットネス履歴を取り込んで、心拍数やペース、距離などのデータに基づき、パーソナライズされた洞察を生成。生成音声によってユーザーのワークアウトのモチベーションを高めます。
たとえばランニングを開始する際には、パーソナライズされた励ましの言葉を送り、その週の累計走行距離や、アクティビティリングの目標に対する進捗を共有します。ワークアウト中には、重要な瞬間を記録したり、フィットネス履歴に基づいた新たなマイルストーンに到達したりした場合に、言葉で教えてくれます。ワークアウトを終えると、ワークアウトの統計情報をまとめてユーザーの成果をお祝いして達成感を演出します。
Workout Buddyは、Apple Intelligenceを活用してプライバシーとセキュリティを保ちながらデータを分析。テキスト読み上げモデルが、ワークアウトに合ったスタイルやトーンの生成音声で洞察を伝えてくれます。生成音声の声色は、ユーザーが自由に変更することも可能です。
Workout Buddyは、まず英語で利用できるようになります。そのほか、Bluetoothヘッドフォンを接続し、Apple Intelligence対応のiPhoneが近くにあることが条件です。
watchOS 26の新ジェスチャ「手首フリック」
watchOS 26には、新しいジェスチャ「手首フリック」が登場します。たとえば手首を上げてApple Watchの通知を確認した際に、通知に反応する状況でないときは、手首を素早く返して戻るジェスチャをすることで、通知を非表示にできます。手首フリックでは通知の非表示のほか、電話の着信の拒否、タイマーとアラームの消音、文字盤に戻るといった操作が可能です。watchOS 10で追加された「ダブルタップ」ジェスチャと合わせて使えば、片手だけでより多くの操作ができるようになります。
watchOS 26では、さまざまな情報を表示してくれるスマートスタックの予測アルゴリズムが向上します。ユーザーの位置情報や日々の習慣から、すぐに役立つ情報を提供してくれます。
そのほか、通知やタイマー、電話の着信といった各種音量を、ユーザーの周囲の雑音に応じて自動的に調節してくれる機能も追加される予定です。

Liquid Glassデザインにより、「写真」文字盤で写真が見やすくなる
watchOSのバージョンナンバーは、他のOSと同じく西暦(2026年)の下2桁に統一され「26」となります。watchOS 26では、Liquid Glassやライブ翻訳(メッセージ)といったiOS 26と同様のアップデートも含まれています。Liquid Glassデザインの採用により、「写真」文字盤では数字が半透明になり、より写真が見やすくなります。
watchOS 26は、iPhone 11以降とペアリングしているApple Watch Series 6以降、Apple Watch SE(第2世代)、Apple Watch Ultraシリーズに対応します。ただし、Apple Intelligenceの各機能を使うには、iPhone 15 ProシリーズかiPhone 16シリーズが必要となります。