グーグル、「Pixel 8」「Pixel 8 Pro」を正式発表　本体価格11万2900円から、10月12日発売

Googleは2023年10月4日（米国時間）、Pixelシリーズのフラッグシップモデル「Pixel 8」と「Pixel 8 Pro」を正式発表しました。本体価格は、Pixel 8が11万2900円（税込）から、Pixel 8 Proが15万9900円（税込）から。予約受付は本日より開始されており、発売予定日は2023年10月12日です。

Pixel 8とPixel 8 Proには、GoogleのSoCであるTensorシリーズの最新モデル「Tensor G3」が搭載されています。Tensor G3には次世代のARM CPUとGPU、ISP、イメージングDSPに加え、Google AIを効率的に動かすためのTPU（Tensor Processing Unit）が組み込まれています。

Tensor G3は、Pixel 6シリーズに搭載された第1世代のTensorに比べ、オンデバイスで2倍以上の機械学習モデルを実行可能です。それにより、写真・動画の編集機能や音声入力アシスタントなどの機能が強化されています。また、Tensor G3の搭載で、Pixel 8シリーズの顔認証が最高レベルのAndroid生体認証クラスに適合し、Googleウォレットなどの銀行・支払いアプリを顔認証で利用できるようになります。

Pixel 8シリーズでは、これまでのPixelシリーズで最長となる7年間のソフトウェアアップデートを提供します。7年間はセキュリティや最新機能のアップデートが保証されるため、より長い期間デバイスを利用できるようになります。

本体価格は上がっていますが、2030年までのアップデート保証がついていることを考慮すれば、決してコストに見合わない金額とは言えないでしょう。

Pixel 8シリーズのカメラは、Pixel 8とPixel 8 Proのいずれもデザインや基本的なスペックにおいて前モデルから大きな変更はありません。Pixel 8は50MPの広角カメラと12MPのウルトラワイドカメラの2眼構成、Pixel 8 Proは50MPの広角カメラと48MPのウルトラワイドカメラ、48MPの望遠カメラの3眼構成となります。メインカメラはいずれも低照度環境での撮影品質が向上し、夜景や暗いシーンでもより鮮明な撮影が可能になるといいます。また、Pixel 8 Proのカメラアプリでは、シャッタースピードやISOなどの設定を調整した撮影に対応する「プロ設定」が利用可能です。

カメラバーデザインはそのままに、Pixel 7 Proでは広角カメラとウルトラワイドカメラから独立して配置されていた望遠カメラが、Pixel 8 Proではまとめて配置されています。前面には10.5MPの自撮りカメラを搭載。前面カメラには新たにオートフォーカス機能が追加され、セルフィーの撮影がしやすくなっています。

Googleフォトでの写真・動画の編集機能が、Tensor G3によって大幅に強化されています。Pixel 8とPixel 8 Proの両方に「ベストテイク」と「編集マジック」の新機能が追加され、Pixel 8 Proでは「音声消しゴムマジック」と「動画ブースト」が利用できるようになります。

ベストテイクは、カメラから目線を外してしまったり、目をつぶってしまったりした人がいる写真で、その人の顔をベストな表情に差し替えてくれる機能です。AIがこれまで撮影した写真から対象の被写体の顔を編集し、ユーザーは各被写体で提案された表情を選択するだけで顔の差し替えができます。

「編集マジック」では、被写体の位置・サイズの変更や背景を際立たせる編集が可能です。これらの高度な編集が数回のタップで完了するため、誰でも写真を最高のシチュエーションに簡単に編集できるようになるでしょう。

「音声消しゴムマジック」は、動画内の風の音や街の喧騒といった雑音を軽減します。街の中を喋りながら撮影した動画や、外での楽器演奏の動画などで、不要な音を抑えて視聴者に聞かせたい音を強調させることができます。

「動画ブースト」では、色や照度、手ぶれ補正、粒状性を調整した動画の撮影に対応します。夜景モードも搭載され、低照度下での動画画質を向上させるとしています。動画ブーストは今後提供予定の新機能となっています。

ディスプレイサイズはPixel 8が6.2インチ、Pixel 8 Proが6.7インチで、いずれも有機ELディスプレイを採用しています。画面の明るさはPixel 8が前モデルよりも42％明るく、Pixel 8 ProはPixel史上最も明るいディスプレイになるとのことです。

本体背面には新たに温度センサーを搭載。対象物をスキャンして温度をチェックできます。温かい飲み物などの温度を確認したいときに活用できそうです。

バッテリー容量はPixel 8が4575mAh、Pixel 8 Proが5050mAhです。駆動時間は両モデルともに24時間以上で、スーパーバッテリーセーバーを利用した場合は、最大72時間利用できます。

カラーバリーエーションは、Pixel 8がHazel、Obsidian、Roseの3色で、Pixel 8 ProはBay、Obsidian、Porcelainの3色を用意します。

詳細仕様は公式ページで確認できます。

価格はストレージ容量ごとに異なります。