Twitterは2023年4月17日(米国時間)、ポリシーに違反する可能性があると判断したツイートに対してラベルを掲示し、タイムラインや検索などから除外する機能を近日中に追加すると発表しました。
We've heard from many of you that you want to know what Freedom of Speech, Not Reach looks like in practice. This is the label that'll be displayed when we've limited the visibility of a Tweet. Keep the feedback coming! https://t.co/AUYDP2kYPi pic.twitter.com/BaJuSfcz0q
— Twitter Safety (@TwitterSafety) April 17, 2023
新たに追加されるラベルでは、ツイート作成者とその他のユーザーに対して、該当のツイートがどのポリシーに違反する可能性があるかを表示します。ラベルが貼られたツイートは、隣接して広告が掲載されなくなる上、リツイートやいいねが不可となり、タイムラインや検索などから除外されます。ラベルの貼られたツイートは、投稿者のプロフィールからのみ閲覧可能となります。
これまでTwitterは、ポリシーに違反するユーザーをタイムラインなどから非表示にする「シャドウバン」をおこなってきました。今回のラベル機能の導入により、ポリシー違反の可能性を明確に示しつつ、ツイート単位でシャドウバンと同様の措置がとられるようになります。
ラベルが掲示される対象となるポリシーは、まず人種や性別、宗教などを理由として他人を攻撃する、いわゆるヘイトスピーチ的な内容を含む可能性のあるツイートに適用されます。適用対象のポリシーは、今後数カ月でさらに拡大される予定です。
誤って自身のツイートにラベルが貼られたと判断した場合、ツイート投稿者はラベルに対するフィードバックを提出できます。ただしTwitterによると、フィードバックの提出は、Twitterからの回答やツイートの表示範囲の回復といったものを保証するものではないとのことです。
Twitterはポリシー違反のツイートに対するラベル掲示について、ツイート投稿者の言論の自由を保持しつつ、ポリシー違反のコンテンツからユーザーを守ることを目的として導入するとしています。一方的にポリシー違反の可能性があるユーザーをシャドウバンするのではなく、理由を示した上でツイートのリーチ範囲を制限するという措置は、コンテンツのモデレーションに透明性を保たせつつ言論の自由には反しないという考え方です。
ただ、ポリシー違反のツイートの表示範囲を制限するとしても、ツイートのリンク共有など逃げ道となる拡散方法は残されたままとなります。Twitterがヘイトスピーチの温床とならないよう、ラベル機能の具体的な運用方法が注目されます。なおTwitterは、違法なコンテンツの削除や悪質なアカウントの停止は今後も継続するとしています。