「dマガジン」徹底レビュー、7つの魅力と4つの弱点とは?

月額580円で1400誌が読み放題のハイコスパ

「dマガジン」は、NTTドコモの運営する雑誌読み放題サービスです。月額580円(税込)で1400誌以上の雑誌が読み放題になるという高いコストパフォーマンスで、サブスク雑誌読み放題の定番としての地位を築いています。

本記事では、そんなdマガジンの魅力と弱点を徹底レビュー。数ある雑誌読み放題サービスで選択に迷っている人は、ぜひ本記事を検討材料にしてみてください。

dマガジンとは

dマガジン

dマガジンは、NTTドコモが提供している雑誌読み放題サービスです。1400誌以上、バックナンバーを含めて3300冊以上の電子雑誌、増刊・ムック本が読み放題となります。2024年3月に料金の改定があり、現在は月額580円(税込)で利用できます。

雑誌1冊分ほどの金額で読める情報量の多さは破格なもの。暇つぶしにはもちろん、情報収集のツールとして、いろいろな雑誌やムックを読み耽ることができます。初回は31日間の無料お試し期間も付いています。スマートフォンやタブレットだけでなく、パソコンからの閲覧も可能です。

dマガジンはこんなサービス
  • 料金プラン:月額580円(税込)
  • 無料体験期間:31日間
  • 読み放題雑誌数:1400誌以上(バックナンバー含めて3000冊以上)
  • 同時に利用できる端末の数:10台(スマホ、タブレット、PC)
  • 利用できる端末:iOS/Android端末、パソコン

NTTドコモが提供する鉄板の雑誌読み放題サービス

dマガジンはNTTドコモが提供する雑誌読み放題サービス。楽天マガジンと並んで雑誌読み放題のサブスクにおいて鉄板とも言えるサービスです。提供元はNTTドコモですが、ドコモ以外の回線を契約しているユーザーでも申し込めます。

dマガジンがスタートしたのは2014年6月で、提供開始から2年目の2016年には会員数が300万人を突破。現在の会員数は非公表ですが、雑誌読み放題サービスの普及を牽引してきた存在です。

2024年には取り扱い誌数1400誌、配信冊数3300冊を突破しています。今もアップデートされており、使い勝手が継続的に改善されています。

たとえば今年2月に行われたアップデートでは、ホーム画面にユーザーの好みを反映させた「トレンド記事」が追加されています。おすすめ画面もリニューアルされて、これまでに読んだ記事などからおすすめの雑誌や記事がセレクトされるようになりました。

スマホ・PC・タブレット最大10台の端末で使える

dマガジンはドコモユーザーでなくても利用できますが、dアカウントが必要です。

対応端末は、スマートフォン・タブレット・パソコンです。iOS 12.0以降、iPadOS 13.1以降、Android 5.0以降に対応します。パソコンはWindows 10またはmacOS 10.6以降に対応しています。

マルチデバイス利用もできます。マルチデバイスとは、対応した複数の端末でdマガジンを利用できる機能のこと。1つのdアカウントに対し、dマガジンとdブックの2サービスで合計10台まで登録可能です。

dマガジンをおすすめする7つの魅力

dマガジンの魅力は、コストパフォーマンスの良さと、主要雑誌をほぼ網羅するという王道を行くラインナップです。記事の探しやすさや、読みやすさも堂に入ったもので、安心して利用することができます。

月額580円のハイコストパフォーマンス

【dマガジン】月額料金

dマガジンの月額料金は580円です。2024年3月の料金改定により月額480円から値上げされ、ワンコインではなくなってしまいました。それでも週刊誌2冊分とあまり変わらない値段で1400誌以上が読み放題となるため、割安感が感じられます。最近は1000円近くする雑誌も珍しくなく、2〜3冊も読めば必ず元が取れてしまう価格設定です。

ただし紙の雑誌と比べて、読めない記事やページもあります。週刊誌でもスクープなどは読み放題の対象外になっていることも多く、こうした記事を読みたいときは出版社のウェブサイトなどで個別に記事を購入する必要があります。

またグラビアなども一部が隠されているので、読める範囲が紙の雑誌とまったく同じわけではありません。当然、付録などもついていません。

コスパ面では、dマガジンの利用で所定のdポイントが貯まるのも注目です。dポイントは、ネットやリアル店舗で利用できるポイントで、携帯料金への充当も可能。dマガジンの月額料金にdポイントを使用することもできます。

1400誌以上を誇る読み放題ラインナップ

dマガジンで読み放題となっている雑誌ラインナップは圧巻の1400誌以上、バックナンバーを含めて3300冊以上です。

1400誌の内訳は、雑誌が300誌程度で、主要な雑誌はほぼ網羅しています。そして残りはムック・増刊です。同程度のラインナップを揃えている読み放題サービスには「楽天マガジン」があり、どちらも屈指のラインナップ数を誇ります。

【dマガジン】ホームタブとおすすめタブ

「ホーム」タブ

【dマガジン】ホームタブとおすすめタブ

「おすすめ」タブ

「ホーム」タブでは、新着や総合週刊誌、ライフスタイルなど18のジャンルがあります。それに加えて、画面下にある「おすすめ」や「さがす」から電子雑誌を探すことができます。

dマガジンの雑誌ジャンル(2024年4月時点)
  • 総合誌・週刊誌
  • 女性ファッション
  • ヘア・美容
  • 健康・料理
  • ライフスタイル
  • お出かけ・グルメ
  • 芸能・音楽・エンタメ
  • 趣味・教養
  • ビジネス・経済
  • IT・ガジェット
  • 男性ファッション
  • スポーツ
  • アウトドア
  • 車・バイク・乗り物
  • ファミリー・キッズ・ペット
  • 旅行ガイド(国内)
  • 旅行ガイド(海外)
  • 海外誌
【dマガジン】ジャンルから探す

より細かいジャンルで絞り込める

18ジャンルの分類されていますが、各ジャンルにある[もっと見る]を押したあと、さらに細かいジャンルで絞り込めます。

【dマガジン】バックナンバー
【dマガジン】バックナンバー
【dマガジン】バックナンバー

バックナンバーも充実で探しやすい

雑誌の右下にあるメニューボタン​→[雑誌詳細]→[バックナンバー]でバックナンバーが表示され、読みたい号をスムーズに確認できます。

未加入でも試し読み機能が充実

【dマガジン】試し読み機能
【dマガジン】試し読み機能

未加入でも一部のページだけ読める

dマガジンに申し込んでいなくても、雑誌の一部のページだけを試し読みできます。使い勝手や読みやすさを実際に試してみたうえで加入するかどうかを決められるのは嬉しいポイントです。

【dマガジン】サク読みチケット
【dマガジン】サク読みチケット

3分間だけ好きな雑誌を無料で読める

また、dアカウントを持っていれば、dマガジンに申し込んでいなくても一部の雑誌を3分間無料で読める「サク読みチケット」機能が提供されています。

チケットを1枚消費することで、3分間だけ無料で雑誌を読めます。チケットは毎週月曜日に配布され(翌週以降への持ち越しは不可)、チケット1枚で1誌のみ閲覧可能です。

記事単位で横断的な情報収集ができる

【dマガジン】横断的な情報収集ができる

トレンド記事

【dマガジン】横断的な情報収集ができる

「おすすめ」タブ

dマガジンで新着の雑誌やおすすめ記事を探すときは「ホーム」タブや「おすすめ」タブを使います。どちらも2024年2月のアップデートによりリニューアルされています。

「ホーム」タブではお気に入り登録した雑誌や、ジャンルごとの最新号を見ることができるほかに、ユーザーに合わせた旬の記事を表示する「トレンド記事」が表示されます(ログインが必要)。トレンド記事は、次に紹介する「おすすめ」画面を利用することで、ユーサーの好みにより近づきます。

【dマガジン】好みを指定する

好みを指定する(初回時のみ表示される)

「おすすめ」タブには、ユーザーの好みに合いそうな雑誌が表示されます。最初に好みのカテゴリを選択しますが、閲覧した雑誌や記事などによってもセレクトが変化します。

雑誌をタップすると記事単位でサムネイルが表示されます。さっと中身を確認できるのが特徴です。そのまま読みたいところを開くか、「あとで読む」や「しおり」に登録できます。

【dマガジン】ブラウザ版

ブラウザ版のdマガジンでもおすすめ記事が読める

ウェブ版のdマガジンの「おすすめ」にも、おすすめ記事が表示されますが、スマホのアプリと少し違って、雑誌のジャンル別に人気記事が表示されます。リニューアル前の仕様ですが、普段読まない雑誌でも興味のある記事に出会える可能性があり、情報収集に役立ちます。

キーワード検索で興味のあるテーマを深堀り

【dマガジン】キーワード検索

キーワード検索

知りたいキーワードやテーマから記事を探すときに便利なのが検索機能です。雑誌の目次データだけでなく、記事の内容からも検索できるので、知りたい情報をウェブ上で検索するように集められます。

検索は、おすすめ記事でも選ばれていないテーマを探すのにぴったりです。3300冊以上の雑誌を丸ごとデータベースとして利用する感覚で、履歴からも簡単に再検索できます。配信期間が終了した雑誌は検索できないものの、膨大なラインナップの中から興味のあるテーマを深堀りできます。

【dマガジン】キーワード検索

記事の検索結果

【dマガジン】キーワード検索

雑誌・ムック本の検索結果

【dマガジン】キーワード検索

検索履歴も残る

検索結果は雑誌だけでなくムック本や増刊も検索の対象で、「雑誌・ムック本」と「記事」に分かれて表示されます。

また、過去の検索履歴も遡って見られるので、再度同じキーワードで検索したい時に便利です。

なお[+]ボタンを押すと「あとで読む」や「しおり」に登録されますが、登録後に詳細画面や記事を表示しないとマイページに反映されないことがありました。

直感的に雑誌を読めるシンプルなリーダー機能

dマガジンで雑誌を読むときの基本操作は、スワイプしてページをめくる、ダブルタップで拡大縮小する、タップでメニューを表示するの3つだけです。複雑な操作は必要ないので、直感的に操作できます。

【dマガジン】リーダー機能

左右のスワイプでページめくり

【dマガジン】リーダー機能

ダブルタップで拡大縮小

読みたい雑誌をタップして読み込んだら、スワイプしてページをめくります。紙をめくる感覚でとてもスムーズです。スマホでは文字が小さいため、ダブルタップやピンチ操作で拡大縮小しながら読むことになるでしょう。その際、ページをドラッグして読む箇所を移動します。

【dマガジン】リーダー機能

画面をタップするとメニューが表示される

【dマガジン】リーダー機能

目次を表示

【dマガジン】リーダー機能

一覧(サムネイル)でページを選択

また、画面をタップすると各種メニューが表示されます。読んでいる雑誌を閉じたり、目次や一覧(プレビュー)を利用して任意の記事やページに移動したりできます。

【dマガジン】しおり機能

気になる記事をしおりに登録

【dマガジン】しおり機能

しおりに追加した記事の一覧

気になった記事を保存してあとで読み直したい時に便利なのが「しおり」機能です。以前は「チェック」と呼ばれる機能でしたが、2024年2月のアップデートにより「しおり」機能に統合されました。

記事を登録するには、右下にあるメニューボタンをタップして[しおり登録]を押します。登録した記事は「マイページ」タブの「しおり」から確認します。

ちなみにメニューを使うと、雑誌を[あとで読む]にも登録可能。登録した雑誌は「マイページ」の「あとで読む」から確認できます。

自動ダウンロード機能でオフラインでも雑誌が読める

【dマガジン】ダウンロード設定

ダウンロード設定

雑誌を開くと、雑誌のデータが端末にダウンロードされます。初期状態では、ダウンロード設定で「自動モード」が選択されています。表紙から開くと1冊分、記事から選ぶと記事の分だけダウンロードするモードです。

電子雑誌のサイズは1冊あたり50〜100MB程度あります。Wi-Fiがないオフライン環境でも、あらかじめダウンロードしておけば外出時もサクサク読めます。

【dマガジン】お気に入り機能

星マークをタップして、お気にり登録

【dマガジン】お気に入り機能

新着時の動作には「通知」と「自動取得」を設定できる

【dマガジン】お気に入り機能

お気に入りに追加した雑誌の一覧

またお気に入り機能を使うと、新しい号が出た時に自動でダウンロードしてくれます。お気に入りに登録するには、雑誌を読んでいるときに[☆]マークをタップするか、メニューから登録するだけです。新着時の動作には「通知」と「自動取得」(ダウンロード)をそれぞれ雑誌ごとに設定しておけます。

ダウンロードした雑誌は、配信期間が終了するまで削除されません。[ダウンロード設定]を開くと、現在の使用容量や手動削除のためのオプションが表示されます。端末の空き容量が心配なら、メモリ使用上限を変更しておくとよいでしょう。あらかじめ設定した上限を超えると自動で雑誌を削除します。

dマガジンで気になる4つの弱点

高いコスパを誇るdマガジンですが、その機能やプランについて少々物足りない点もあります。

ポップアップの頻度が多い

【dマガジン】ポップアップ表示

dマガジンを利用しているとお知らせのポップアップをよく目にする

dマガジンを起動すると、頻繁に「お知らせ」のポップアップが表示されます。1日1回程度の頻度ですが、毎日dマガジンを利用すると、お知らせの表示をうるさく感じることがあります。

お知らせを表示する頻度は変更できないため、毎回「閉じる」操作が必要です。「お知らせを一週間は表示しない」などのオプションがあればよかったでしょう。

おすすめをあとから変更できない

「おすすめ」タブを初めて使うときに、興味のあるジャンルを選択します(前述)。これは初回に表示されるだけで、選び直すことができません。読む雑誌によってもおすすめの内容は学習されるそうですが、新しく興味を持ったジャンルをあとから追加したくても追加する方法がないのは残念です。

解約しても日割りされない

【dマガジン】解約しても日割りされない

dマガジンは解約しても日割りが適用されない

dマガジンの契約期間は毎月1日から月末まです。月の途中で登録しても日割り計算にならないので、登録するなら月初めがおすすめです。月末に登録してもわずかな期間の利用で1カ月分丸々請求されるので損をしてしまいます。

無料体験(登録日から31日間)を適用すると、登録日によっては無料期間が月末に終了するケースがあります。その場合は無料期間中にいったん解約して月初めに登録し直さないと、有料期間は1日しかないのに1カ月分の料金を請求されてしまいます。

また解約のタイミングについても注意が必要です。解約すると即座にサービスを利用できなくなり、ダウンロードしていた雑誌も読めなくなります。解約時にも日割は適用されません。

サブスクリプションサービスの中には、月途中で解約しても次の更新タイミングまでサービスを利用できるものも多くあります。しかし、dマガジンは独自のルールを採用しています。解約を考えているなら月末に手続きするのがおすすめです。忘れっぽい人は、LINEのリマインダーbot「リマインくん」などを利用するといいでしょう。

料金改定の影響が大きい

月額580円に料金が改定されたdマガジンですが、これまで440円で利用していた人には痛いところです。同じようなラインナップの楽天マガジンと比べると、大きな差が出ています。

【dマガジン】楽天マガジンと比較

楽天マガジンの料金。コスト面ではdマガジンよりも優れる

楽天マガジンには月額418円の月額プランと年額3960円の年額プランの2通りが用意されており、年額プランを申し込めば年間1000円ほどコストを抑えることができます。

一方のdマガジンは月額580円で、年間に換算すると6960円です。楽天マガジンの年額プランと比較すると、その差は3000円。月額の利用料金の約5カ月分に相当します。また、楽天マガジンでは稀に初めての申し込みで年額プランを選択したユーザーを対象に割引が適用されるキャンペーンが実施されていることがあり、そのキャンペーンを利用すればよりお得度は楽天マガジンに軍配が上がります。

配信冊数はどちらも1400誌以上と互角です。記事の内容や探しやすさ機能面よりもコスト面を重視する人は、dマガジンよりも楽天マガジンのほうが向いていると言わざるを得ないでしょう。

まとめ

dマガジンは数ある雑誌読み放題サービスの中でも高い人気を誇ります。2024年3月に値上げされてしまいましたが、数冊読めばすぐに元が取れてしまう点では依然としてコスパの良いサービスといえます。

おすすめや検索機能で、好きなテーマの記事を読み漁ることができ、情報通になりたい人にはぴったりのサービスです。記事を深堀りしたい、広く浅くナナメ読みしたいなど、読者のさまざまなニーズに応えられる面も魅力になっています。年を追うごとに使いやすくなっているのもうれしいところです。

初めてのユーザーは31日間無料お試しを利用できます。無料体験中は解約も可能なので、実際の雑誌ラインナップや使い勝手などを自身でチェックしてみるといいでしょう。

EDITED BY
TOKIWA
KON