ディズニープラスで配信中の『スター・ウォーズ』実写ドラマシリーズは、これまでの映画作品ではスポットの当たらなかったキャラクター達を深く掘り下げ、作品世界を拡大させています。実際『スター・ウォーズ』シリーズには、映画には登場しなくてもファンから人気のあるキャラクターが数多く存在します。
アナキン・スカイウォーカーの唯一のパダワン(弟子)である、アソーカ・タノもそんなキャラクターの一人。2023年8月からディズニープラスで配信開始されている『アソーカ』は、彼女が単独主人公となり活躍する物語です。
アソーカ・タノが辿ってきた軌跡とは
アソーカ・タノが初めて登場したのは『スター・ウォーズ』のアニメーションシリーズです。幼い頃にジェダイとしての素質を見抜かれジェダイ聖堂へと連れてこられた彼女は、14歳になった時にヨーダの意向でアナキン・スカイウォーカーのパダワン(弟子)となります。
アナキンとともに、「クローン大戦」などいくつかの戦争を生き抜くアソーカですが、ジェダイ聖堂襲撃の犯人に仕立てられたことで、ジェダイ・オーダーの信頼を失い、ジェダイの道を捨てアナキンとも決別することになります。その後、反乱軍とともに銀河帝国との戦いに身を投じ、ダース・ベイダーとも死闘を繰り広げます。
その後は『マンダロリアン』で登場したベイビー・ヨーダことグローグーにジェダイ聖堂での訓練を勧めるなど、ゲスト的な登場の仕方が多かった彼女。本作では元シス卿・ダース・モールと対等に渡り合う本格的な活躍が描かれます。二刀流のライトセーバー使いの腕前はまさに超一流です。
2つの師弟関係がぶつかり合う?
第1話では、アソーカの高い戦闘力が冒頭から披露されます。また、アソーカの協力者として新たに2人のキャラクターが登場。そのうちの一人であるヘラ・シンドゥーラ将軍は、実写作品では本作が初登場です。かつて反乱軍のリーダーだった彼女は、この時点では新共和国軍の将軍となっています。もう一人のサビーヌ・レンも実写作品では初めての登場。アーティスト気質で自ら武器を開発・改造することが好きな彼女に、アソーカは地図の解読を持ちかけます。
サビーヌはかつて、アソーカのパダワンとしてジェダイの教えを受けていました。しかし、師弟関係を一度解消したためか、アソーカとの間には気まずい空気が流れています。
本作の大きなキーワードとも言えるのが、この「師弟関係」です。アソーカはアナキンと師弟関係にありましたが、最後まで教えを受けることはありませんでした。そして、今は自分自身がサビーヌという弟子を持つことになり、その関係性にも複雑な事情が絡んでいます。
『スター・ウォーズ』シリーズでは、ヨーダとルーク・スカイウォーカー、オビ=ワン・ケノービとアナキンなど、ストーリーの中核に師弟関係が描かれることが多いのが特徴ですが、本作も例外ではありません。
また、主人公のアソーカを始め主要キャラクターに女性が多く、今作は女性同士の関係性を濃密に描く初めてのシリーズとなりそうです。敵側もさることながら、ジェダイの師弟関係がさらに深く掘り下げられる展開も期待できます。
第2話では「別の銀河」の存在が示唆される発言などがあり、本作は今後の『スター・ウォーズ』サーガ全体にとっても大きな意味を持つものになるかもしれません。別の銀河はマルチバース的なものなのか、それとも遠い宇宙にある惑星群を指すのか。今後の展開から目が離せません。
『アソーカ』を見る(ディズニープラスで配信中)
アナキン・スカイウォーカーの唯一のパダワンである元ジェダイ、アソーカ。かつてダース・ベイダーにも戦いを挑んだ二刀流の戦士が巻き起こす、新たなドラマが幕を開ける。スター・ウォーズオリジナルドラマシリーズ最新作。
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