Spotifyで最近、前後の楽曲を重ね合わせたプレイリストを作成できる新機能「Mix」がPremiumユーザー向けに登場しました。まるでDJのように、途切れることがなく心地よいプレイリストを作れます。
中央で曲が切り替わっている
Mix機能を使うと、前の曲の終わりと次の曲の始まりを重ね合わせることで、楽曲同士を空白なしで聴けます。自動で繋げるだけでなく、カスタムもできます。
このMix機能を実際に使ってみて、使用方法や疑問点をまとめました。
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Spotify「Mix」機能の使い方
Spotifyの新機能「Mix」の使い方を解説します。

通常通りプレイリストを作成

[ミックス]をタップ

「ミックス」がオンになった状態
Mix機能を使う手順は、通常どおりプレイリストを作成し、[ミックス]をタップするだけです。
画面のデザインが切り替わり、楽曲の右側にBPMやキー、楽曲の長さが表示されていればOK。自動で楽曲同士が繋げられているはずです。このままでも、曲によっては自然なミックスプレイリストが完成しています。

[自動]をタップ

楽曲同士が繋がっている部分を編集できる
好みの繋ぎ方にカスタマイズしたい場合は、曲と曲の間にある[自動]をタップしてください。前後の楽曲が波形として表示されます。ここで調整できるのは、以下の項目です。
- どこで楽曲を切り替えるか
- 曲同士が重なり合う部分の長さ(2、4、8小節)
- 音量の切り替わり方(クロスフェード、カットインなど)
- イコライザ(低音など特定の音域のみ操作する)
- エフェクト
一からセッティングするだけでなく、[フェード]や[ライズ]などのプリセットされたパックも使えます。音楽の知識がなくても、さまざまな繋ぎ方を試せる仕組みです。
DJソフトや機材ほどの機能はありませんが、音楽サブスクだけで気軽にDJ体験ができるのは今までにない機能。そのままシェアができるのも、サブスクならではです。ただプレイリストを作るだけでなく、ミックスというユーザー個人ならではの創意工夫を発揮し、共有できます。またMixプレイリストの「聴く順番が作り手によって決められている」という点は、むしろサブスクらしくありません。流れのあるプレイリストを作り上から順番に聴くという、CDのような音楽の楽しみ方を再発見させてくれます。
「Mix」機能に関するよくある質問と答え
Mix機能が使えないときはどうすればいい?
Spotifyアプリのバージョンや契約プランを確認しましょう。
Mix機能は、8月中旬ごろから順次開放され、9月19日にSpotifyのX公式アカウントで発表された新機能です。Mix機能が使えない場合は、まずSpotifyアプリのバージョンが最新になっているかどうか確認しましょう。
契約プランによっても制限があり、Mix機能が使えるのはPremium(有料)プランの会員のみです。Free(無料)プランのユーザーはMixプレイリストの作成や再生ができません。
またブラウザ版のSpotifyではMix機能を使えないので、アプリ版から利用しましょう。
ミックスできないプレイリストがあるときはどうすればいい?
ミックスしたいプレイリストが、自分が作成したものであることを確認しましょう。
Mix機能で編集できるプレイリストは、自分が作成したプレイリストのみです。
以下、ミックスができないプレイリストの例を挙げました。
- 「お気に入りの曲」プレイリスト
- ほかのユーザーが作ったプレイリスト(自分が楽曲を追加しているものを含む)
- Spotifyが作ったプレイリスト(自分専用に作られたものを含む)
- Blendプレイリスト
ミックスしたプレイリストは共有できる?
通常のプレイリストと同じ方法で共有できます。

プレイリストの共有ボタン
をタップすれば共有可能ミックスしたプレイリストは、通常のプレイリストと同じように共有ボタン
をタップすれば共有可能です。ほかのSpotify Premiumユーザーが再生したときも、ミックスされた状態のまま聴けます。Premiumユーザーが作ったMixプレイリストをFreeユーザーが聴いた場合は、通常のプレイリストとして再生されます。なお、Mixプレイリスト作成者以外のユーザーはミックスを編集できません。
うまくミックスするには?
BPMやキーが近い楽曲同士を繋ぎましょう。

Mixを作成すると、楽曲名の右にBPMとキーが表示される
プレイリスト画面で[ミックス]をオンにすると、楽曲のBPMとキーが表示されます。簡単に言えば、BPMは楽曲の速さ、キーは楽曲に使われている音を示します。これらが似ている曲を前後に配置すると、うまく繋がりやすくなります。
通常のDJソフトや機器と比較して、できないことは?
BPMやキーの変更ができないこと、前後の曲に繋げられる範囲に制約があることなど多くあります。
Mix機能はあくまで心地よいプレイリストを作るための機能であり、DJプレイができるわけではありません。とくにBPMやキーの変更ができない点は不便です。クオリティの高さを求めるなら、同じBPMの曲を探して繋げるか、カットインを利用するのが妥協点でしょう。
また、曲のどこからでも次の曲に移れるわけではありません。前後の数十秒から離れると、強制的に規定の範囲内に戻されてしまいます。この範囲は楽曲によって異なるようです。
その他の面でも機能は限られており、Mix機能で自由なミックスを作れるわけではありません。しかし普段からDJを楽しんでいる人にとっては、BPMとキーが解析でき、繋ぎを軽く試せるだけでも大きな助けになるはずです。