失敗しない、初めての「SIMフリースマホ」の選び方 超入門ガイド

2017-05-13 11:18

失敗しない、初めての「SIMフリースマホ」の選び方 超入門ガイド

SIMフリースマートフォンのブームもいよいよ定着してきました。そろそろ大手キャリアのスマホからSIMフリーの格安スマホへ機種変更したい、情報を集めてみようと考えている人も少なくないことでしょう。

本記事では、スマホの知識があまりなく専門用語に疎くてもズバリわかる、戸田覚流のSIMフリースマホの選び方を紹介します。

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予算の目安は2万円台がおすすめ

大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク等)で販売しているスマホをいわゆるブランド品の洋服と考えるなら、SIMフリースマホはファストファッションのようなものです。十分な機能と性能を備えているモデルが、手ごろな価格で買えます。ファストファッションの服のように「最高級品はいらないけれど、悪くないものを適正な価格で手に入れたい」と考えている人に向いています。

そこで、まずは予算から考えてみましょう。スペックの調べ方などについては後述します。

1万5000円以下のモデルは見送り

SIMフリースマホには1万円を切るモデルまで登場していますが、満足できない可能性が高くなります。そもそも性能が低くて使いこなすのが難しかったり、カメラの画質がイマイチだったりということも。知識がない人は事前に欠点を把握して割り切ることが難しいので、1万円までのスマホはすべて対象外にしましょう。

1万円台半ばのスマホには結構よいモデルもありますが、選択肢が限られます。たとえば最近登場した「Tommy」という機種は、格安ながらオシャレで魅力的です。しかし、誰にでもおすすめできるわけではありません。性能が低いので、満足して使い続けられる期間が短くなるでしょう。

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誤解を恐れずに言うなら、1万5000円程度のスマホを苦労して選び、もしかしたら失敗するなら、ちょっと奮発して2~3万円の新製品を買うのがおすすめです。1万5000円~1万7000円くらいの価格帯でも、型落ちなど特別なお買い得モデルがおすすめできるケースがありますが、出会えるかどうかは運にも左右されます。

SIMフリー スマホ 選び方

Tommyはデザインがよいスマホで1万5000円程度で買えるのが魅力だが、性能が低いので初心者にはおすすめしにくい

2万円台からのモデルがおすすめ

2万円台前半から3万5000円程度のモデルを買えば、ほぼ満足できるでしょう。このクラスはいわば「中堅モデル」ですから、知識のない人が買って失敗することは少ないでしょう。「HUAWEI P9 lite」「SAMURAI REI」「HUAWEI GR5」「ZenFone 3 Laser」「Moto G4 Plus」「Moto G5」「ZenFone Zoom」などが選べます。

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SIMフリー スマホ 選び方

SAMURAI REIは、2万円前後と手ごろな価格。本体カラーもいろいろ選べる

余裕があれば4万円以上のモデルもチェック

4万円以上の高級モデルも、予算に余裕があるならおすすめです。2~3万円台までのモデルは、同じようなスペックでいくつかの製品が選べますが、高級モデルはそれぞれに特徴があります。

たとえば「HUAWEI Mate 9」は、最新のOSでカメラの画質が特徴です。「ZenFone 3 Deluxe」は性能が高く、「MotoZ Play」はバッテリーやスピーカーなどのアダプタを取り付けられます。さらに高価ですが、人気のiPhoneも選択できます。

高級モデルはおすすめなのですが、自分にマッチしたものを選ぶのには少々知識が必要になります。スマホに詳しい人に相談するのが近道かもしれません。

SIMフリー スマホ 選び方

HUAWEI Mate 9は最新モデルで、スマホに詳しいユーザーにも絶賛されている

回線と本体は別に買うのが賢い

SIMフリースマホは、回線契約とセットになっているモデルもたくさん発売されています。そのほうがわかりやすく、楽であることも間違いありません。

しかし、選べる回線が限られてしまいます。格安SIMを提供している業者は数え切れないほどあって、自分の使い方に合わせておトクな回線を契約できます。使い方が変わったり、自分に合わなければ解約して別に契約にすることもできます(通話SIMでは解約手数料がかかるが、キャリアの解約よりは安い)。

SIMフリー スマホ 選び方

様々な格安SIMが提供されており、スマホ本体とのセット販売も多い

しかし、本体と回線がセットになったモデルでは、気に入った本体を選ぶと、回線とセットにしている事業者が限られてしまいます。また、本体料金は回線と一緒の割賦になります。買いやすいように思えますが、回線を解約すると本体の残金をすべて払わなければならないのが普通です。

ならば、本体はクレジットカードの分割払いなどで単体で購入し、回線は別途手に入れたほうが後で悩むことがないでしょう。

一番わかりやすい「格安SIM」の選び方 4つの重要ポイント

本体サイズは大と中に大別できる

スマホのサイズは、だいたい画面の大きさで決まってきます。最近は、5~5.2インチ程度の中型と、5.5インチの大型モデルに二極化されています。どちらを選ぶかはお好み次第です。

少しでも大きな画面のほうが見やすく、使いやすいのは間違いありません。しかし、5.5インチになると本体が大きいために、持ちづらくなります。店頭で両者を手に持ち、画面の見やすさを確認して選ぶとよいでしょう。

個人的な見解ですが、女性や手の小さな人は5インチもしくは5.2インチをおすすめします。40歳代以上でちょっと老眼気味だと自覚している人には、5.5インチが見やすいでしょう。筆者は5.5インチでなければ、ウェブページが読みづらいと感じます。

SIMフリー スマホ 選び方

5.5インチのiPhone 7 Plus(左)と5.2インチのHUAWEI P9(右)を比較

スペックはこの3つを見れば大丈夫

スペックの見方で悩む人が多いようですが、今のタイミングはそれほど難しくありません。これから紹介する3つのスペックをクリアするのは、ほぼ最近のモデルになります。結果として、処理性能は大体満足できるはずですし、指紋センサーも付いてきます。

解像度はフルHDを選ぶ

スマホの画面は小さな光の点が集まって表示されています。これはテレビと同じです。同じような画面サイズなら、点の一つひとつが小さく数が多いほうが画像がきれいに見えます。この画面の緻密さを示すのが「解像度」という値です。

2~3万円程度のスマホはちょうど変わり目にあります。解像度は1280×720ドットの格安もしくは古いモデルと、1980×1080ドット(フルHDとも呼ぶ)の最新モデルに分かれます。選ぶのは迷わず後者です。写真や映画を見る際も解像度が低いとがっかりします。

SIMフリー スマホ 選び方

フルHDのスマホ(右)のほうが明らかにも字がきれいだ

ストレージは32GB以上を選ぶ

スマホでファイルを記録する場所がストレージで、スペックでは「ROM」と記載されています。パソコンのハードディスクと同じ役目です。

購入の際にはROMの容量に注目してください。安価なモデルでは16GBが主流ですが、この容量では物足りないと感じる人が多いでしょう。写真やビデオ、音楽などはmicroSDカードを増設して記録することが可能です。カードの費用はかかりますが、ユーザーが保存するファイルについては、ある程度の余裕があります。

SIMフリー スマホ 選び方SIMフリー スマホ 選び方

左:ROMの空き容量が減ると警告が出て、スマホが快適に使えなくなる右:32GBのストレージでも、1~2年使うと容量が不足してくる可能性も。16GBではかなりの節約が必要になる

ところが、アプリのインストールはROMにおこなわれます。16GBでは、容量の大きなゲームを何本もインストールすると、途端に容量が足りなくなります。中級モデルは32GB以上が当たり前なので、最低でも32GBの機種で選択するべきです。

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高級モデルの違いは処理性能とカメラ

4万円を超える高級モデルは、高性能なCPUを搭載しています。つまり、心臓部が高性能なので、あらゆる作業がテキパキと快適にできます。しかし、中級モデルと比較すると、できることにはあまり差がありません。

違いが現れるのは長年使った時です。たとえば、3~4年後に2~3万円クラスのスマホが性能の低さのために現役で使えなくなったとしても、高性能モデルはまだ余裕があります。しかし、CPUを見極めるのはちょっと面倒なので、価格なりに性能はよいと考えておけばよいでしょう。

また、カメラの画質にも違いがあります。2~3万円クラスでもスナップ写真を撮影する分には、ある程度満足できるでしょう。しかし、写真を見比べると高級モデルは明らかにきれいです。また、暗い場面でフラッシュを使わずに撮った時の美しさにも、大きな違いがあります。

SIMフリー スマホ 選び方

HUAWEI P9のカメラ(右)には、ライカの協力を得て開発されたデュアルレンズが搭載

できれば確認しておきたいポイント

もう少し興味を思っていろいろ調べたいと考えているなら、以下に挙げる3点もチェックしておくと、よりよいモデルが選べます。

バッテリーの容量

スマホのバッテリーは、使うほどに弱っていきます。買った時には10時間使えたとしても、1年、2年と使い続けると8時間、6時間と徐々に駆動時間が短くなってきます。耐えられなくなったら、買い換えるかバッテリー交換の修理に出すしかありません。もしくは、モバイルバッテリーを一緒に持ち歩くようになります。

そこで、最初からバッテリーの容量に余裕がある機種がおすすめです。こちらもスペック表に出ていますが、3000mAhを超えるモデルなら合格、3500mAhを超えるモデルは大容量と言っていいでしょう。

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Android OSのバージョン

OSとは基本ソフトのことで、パソコンなら「Windows」などに該当します。ほとんどのSIMフリースマホは「Android」と呼ばれるOSを搭載しています。毎年のように新しいバージョンのOSが登場しており、現時点では「Android 6.0」と「Android 7.0」の切り替え時期です。

できれば「Android 7.0」を搭載したスマホを選ぶのが好ましいのですが、まだあまり登場していません。関心のある人は、自分が買おうとしてるモデルで検索してみるとよいでしょう。Android 7.0にアップデートできるかどうか調べられるはずです。

SIMフリー スマホ 選び方

最新OSであるAndroid 7.0では、画面を2つに分割してアプリを2種類同時に使える

おサイフケータイなどは期待しない

おサイフケータイや防水、ワンセグなどの機能は、SIMフリースマートフォンにはほとんど期待できません。少しずつ防水のモデルは増えてきそうですが、まだごく一部に限られます。どうしてもおサイフケータイを使いたいなら、大手キャリアでの契約をおすすめします。

まとめ

クルマからテレビまで、どんな製品も一番よく売れるモデルが買いやすく、ハズレも少なくなります。今スマホを買うなら、2万円~3万5000円程度の予算を用意するのがベストです。

ことスマホに関しては、掘り出し物はあまり期待できません。現時点では、中級モデルの機能アップの速度が速く、1年もするとよりよいモデルが登場するからです。売れ残り品が安くても、機能・性能が劣っている可能性が高くなります。

仮に2万5000円だとしても、格安SIMを組み合わせて使うと、キャリアの料金に比較して年間で数万円は安くなります。手に入れた機種を2年程度使おうと考えるなら、中級モデルを選ぶのがおすすめです。

今回ピックアップしたSIMフリースマホを扱う事業者(MVNO)

構成・文:戸田覚

編集:アプリオ編集部