iPhoneを使っていて不自由さを感じるのが、片手での文字入力。とくに画面が大きくなったiPhone 6以降は、操作しづらい思いをしている人は多いでしょう。
サードパーティ製のキーボードアプリ「片手キーボードPRO」は、こうした悩みを解決してくれる優れもの。キーボードのサイズを自由に調整できるからです。そのほか標準キーボードにはない便利な機能も多数備えています。
本記事では「片手キーボードPRO」の便利機能を7つに絞って紹介します。
「片手キーボードPRO」の便利機能 7選
1. 指に無理をさせない無段階のサイズ調節が可能
片手キーボードPROの最大の特徴は前述のとおり、キーボードのサイズを無段階で調節できることです。幅を狭くして左右のどちらかに寄せるのはもちろん、上下のサイズも自由に調節可能です。
幅と高さのサイズを自由に変更できる
iOSでは、iOS 11で片手用キーボードの設定が追加されましたが、サイズの細かい調整などはできません。それに対して片手キーボードPROなら細かい位置合わせができるので、どんな手にもぴったりフィットします。
キーの色や余白(背景)に表示する壁紙などもカスタマイズ可能
2. 濁音や促音をワンアクションで入力できる3Dフリック機能
標準キーボードでは[小]ボタンを使って濁音(例:が)や半濁音(例:ぱ)、促音(例:っ)を入力しますが、片手キーボードPROでは[小]ボタンを使わずに済ませられます。それが「3Dフリック」機能です。フリック前にキーを押し込むことで、「ほ」→「ぼ」→「ぽ」という具合に切り替えられます。「つ」なら「っ」→「づ」と変化し、促音もワンアクションで入力できます。
キーを押し込むと濁音や半濁音、促音に変化する
3Dフリックは慣れればスイスイ入力できるものの、最初は調節が必要です。とくに半濁音から濁音に戻すことができないので、感度をやや強めに設定し、間違えて押し込まないようにしておくのがよいでしょう。
3Dフリック(3D touch)の感度を調節可能。強めくらいがちょうどよい
3. 最小限の動きでカーソルを移動
キーボードの上のバーがカーソルキーになっています。標準のキーボードにも3D Touchを使ったカーソル移動が用意されていますが、大画面のiPhoneでは使い勝手が今ひとつです。片手キーボードPROのカーソルキーは、バーをなぞるだけなので動きが最小限で済みます。
なぞるだけのカーソルキーを装備
4. 削除キーで文を一括削除
削除キー[X]には、ちょっとした秘密があります。削除キーを左にフリックして指を離せば、一文を一瞬で削除できるのです。長文を削除するとき削除キーを押しっぱなしにする方法は、そこそこ時間がかかります。片手キーボードPROなら一瞬です。
削除キーを左スワイプして[文頭]で文を削除できる
ここで気が利いているのは、文章全体ではなく一文だけを削除できる点。文章中で改行していなくても、前の句点までの文字を削除してくれるわけです。
5. カーソルが括弧の中に自動で移動
「かっこ」の変換や[や]キーの左右フリックによって()や「」をまとめて入力すると、自動的にカーソルが括弧の中に移動します。括弧を入力しただけで、自動的に括弧内に文字を入力できる状態になっているわけです。これまでありそうでなかった、気遣いの機能です。
括弧内にカーソルが自動で移動する
iPhoneで記号・文字の入力を高速化する5つのテクニック:日本語キーボード編
6. 文節の区切り位置の変更が簡単
文を入力していると、文節の区切り位置を変更しないとうまく変換できないことがあります。こんなときは横向きの三角キーをタップまたは左フリックして、区切り位置を素早く移動させられます。
文節の区切り位置を三角キーの左フリック/タップで変更できる
区切り位置を変更した状態で削除キーを押せば、下線がある部分の最後の文字を削除できるので、ミスタイプを修正しやすいのも便利な点です。
7. 変換エンジンにはGoogle日本語入力のオープンソース版を採用
変換エンジンには、Google日本語入力のオープンソース版である「Mozc」を搭載しており、変換履歴の学習機能も備えています。iOSのユーザー辞書も利用できます。
ただし、文字変換では物足りない側面もあります。たとえば、標準のキーボードでは「よーろつは」と打てば「ヨーロッパ」、「あんひりはほー」なら「アンビリバボー」というように、促音や濁音、半濁音を打たなくても、自動で補正してくれます。片手キーボードPROは、こうした補正機能がありません。
「iPhoneでGoogle日本語入力を使える」だけじゃない、キーボードアプリ「Gboard」は何がスゴイのか
まとめ:「片手操作」だけじゃない、抜群の気配り力
iOSが「片手用キーボード」を標準で採用する2年も前から片手操作の要望に応えていたのが本アプリです。この気配り力の高さが、片手キーボードPROは抜きん出ています。
実際に使ってみると、ユーザーのニーズに応えるために搭載したという機能が随所にあるのがわかります。両手が使えないときに片手操作が苦にならないというだけでなく、文字入力そのものが楽になります。
高度な設定変更も可能
また、今回紹介した便利機能だけでなく、多彩な設定変更ができることも片手キーボードPROの強み。ここではとても列挙しきれないので詳細は割愛しますが、非常に細かく使い勝手をカスタマイズすることができます。
iPhoneでサードパーティ製キーボードを追加する方法
3Dフリックで効率よく片手入力、iOS向けキーボードアプリ「片手キーボードPRO」