主人公に共感、韓国発オフィスドラマ『私たちの人生レース』はディズニープラスで配信中

人生において仕事が占める割合はとても大きいものです。自己実現や達成感、将来の目標など仕事を通じて構築される多くのものを考えると、およそ人生を左右するものと言ってもいいかもしれません。

働くことやキャリアにまつわる物語は、国内外問わずいつの時代もドラマの定番テーマとして扱われてきました。現在ディズニープラスで独占配信中のオリジナル韓国ドラマ『私たちの人生レース』は、まさに仕事を中心に巻き起こる人間ドラマを描いた作品です。

小さなPR会社に勤める女性が、一流のキャリアを目指して奮闘するオフィスストーリー。数多くの理不尽な壁にぶつかっても諦めない主人公を心から応援したくなります。

数人で運営している弱小PR会社「ジョア」に所属しているパク・ユンジョは、家庭の事情で良い大学には進学できませんでしたが、情熱をもって仕事に取り組んで成果をあげています。幼馴染のリュ・ジェミンは大企業「セヨン」の広報室チームで活躍しており、ユンジョはそのキャリアを羨ましがっていますが、共通の友達が経営するバーでしょっちゅう酒を酌み交わす仲です。

ある日、「セヨン」が新たな化粧品のPRマーケティングのコンペを開催することになり、そこに「ジョア」も参加することに。大企業と仕事ができるかもしれないチャンスに張り切るユンジョですが、実はこのコンペには大きな裏がありました。そして、困難に直面するなかで、主人公は立ち向かっていくのです。

ユンジョが前向きなエネルギーで邁進していく姿はじつに好感度が高く、多くの社会人が共感できるでしょう。また、作中ではビジネスの話題以外にも友情やさまざまな恋愛模様が描かれます。ユンジョとその幼馴染・ジェミンの間にある特別な距離感には変化の兆しも感じますし、ライバル社の代表・ドンフンとユンジョの関係性もどこか気になるものがあります。

さらに「セヨン」の後継者をめぐる権力闘争と、それに巻き込まれる主人公たちの様子も描かれ、とにかく一筋縄ではいかない物語が展開していきます。

本作で主人公・ユンジョを演じるのは、『ミス・コリア』や『華政』で知られるイ・ヨニ。オフィスが舞台の作品で主演するのは今回が初めてですが、ラブコメや史劇など幅広いジャンルで発揮してきたその実力で、溌剌と仕事に打ち込む女性を好演しています。本作の魅力はこの主人公の存在に負うところが大きく、視聴者が思わず応援したくなってしまう彼女の姿こそが、このドラマの一番の求心力になっています。

幼馴染のジェミンを演じるのは、ホン・ジョンヒョン。彼にとっては除隊後2本目のドラマ作品となります。もう一人の男性メインキャストであるドンフンは、2017年以来のドラマ出演となる、東方神起のチョン・ユンホが演じています。若くして大手PR会社の代表を務めるドンフンを嫌味のないキャラクターとして好演しており、こちらも注目です。

さらに、ユンジョが憧れるPR業界の大先輩でアメリカでも活躍するク・イジョン役を、映画『ペパーミント・キャンディー』などで知られる名優ムン・ソリが演じています。ベネチア国際映画祭で「マルチェロ・マストロヤンニ賞」を受賞した経歴を持つ彼女の存在感は、このドラマに大きな重厚感を与えています。

好感度の高いアンサンブルキャストがそろい、等身大の社会人の姿が描かれた本作。社会人なら誰しも共感できるポイントがあるはずです。ユンジョがどんな道筋でキャリアを築いていくのか、そっと見守りたくなるサクセスストーリーです。