2025年7月24日に発売された、手ごろな価格ながら大画面で美しいデザインの「CMF Phone 2 Pro」をレビューします。Nothingがリリースするスマホの中でも中堅モデルとなります。
気になる価格は公式サイトで4万7800円ですが、楽天モバイルで3万1900円(実質負担額)、IIJmioなら2万7800円(乗り換え価格)。予算を抑えつつも、おしゃれな大画面スマホを狙っている人におすすめです。
本体サイズはかなり大きめだが、薄くて軽い

CMF Phone 2 Proは、手ごろな価格ながら安っぽさのない大画面モデル
CMF Phone 2 Proは、6.77インチの大画面モデルです。本体サイズも大きめで、164×78×7.8mmとなります。持ってみると確かに大きく、ややオーバーサイズに感じる人もいるかもしれません。
しかし、7.8mmとかなり薄く、185gと軽量なので長時間使い続けても手に負担感が少ないのがいいところです。もちろん、カバンやポケットに入れていても重すぎる感じはしません。

185gとサイズの割には非常に軽く、取り扱いやすい
本体は主に樹脂製だと思われますが、Nothingらしくポップでどこか懐かしいデザインはアートのよう。安っぽさを感じさせないのがいいところです。

背面は主に樹脂製だが安っぽくは感じない
実は、ディスプレイと本体フレームの間には樹脂が挟み込んであり、それが明確にわかります。それでも安っぽく感じさせないのがデザインの力と言えるでしょう。カメラの出っ張りも少しスチームパンクのような印象です。

本体にはアクセサリーを取りつけるホールがある
画質や明るさは文句なし、指紋センサーも内蔵

右のiPhone 16 Proにもさほど引けを取らない明るい画面
ディスプレイは、フレキシブルAMOLEDの6.77インチです。額縁がやや太いのが気になるものの、画質は文句なし。1080×2392ドットと解像度こそ一般的ですが、通常輝度800ニト、屋外輝度1300ニト、ピーク時3000ニトと非常に明るくクリアです。
iPhone 16 Proと比べてもさほど遜色のない明るさなのが素晴らしいところ。HDR10+にも対応しています。リフレッシュレートは120Hz、タッチサンプリングレートは1000Hzとレスポンスも上々。大画面モデルほど、画質や明るさにはこだわりたいので好印象です。

指紋センサーはディスプレイに内蔵
ディスプレイに指紋センサーを内蔵しているので使い勝手も良好です。ただし、フィルムを貼るときには種類に注意しないと、指紋の認識率が落ちてしまいます。
性能はほどほどで、重たいゲームには不向き

性能は中の中程度で、ヘビーなゲームには厳しい
CMF Phone 2 ProのチップはMediaTek Dimensity 7300 Pro 5Gです。ベンチマークのスコアを見ても中の中程度です。普段使いには快適ですが、ヘビーなゲームは画質を落とさないと快適にはプレイできません。購入後2〜3年使うことを考えると、重いゲームで遊ぶには向かないと考えたほうがよいでしょう。
メモリは8GBで十分。ストレージは128GBと256GBのモデルがあります。写真や動画をたくさん撮影するなら256GBがおすすめです。なお、microSDカードを利用して2TBまで容量を拡張できます。

おサイフケータイに対応
Wi-Fiはaxまでの対応となり、Bluetoothは5.4です。また、おサイフケータイを利用できるのが大きな注目ポイント。メインのスマホとして十分な構成です。
SIMは、nanoSIM+eSIMのデュアルSIMに対応しています。バッテリーは5000mAhと一般的な容量ですが、ワイヤレス充電には対応しないのが残念です。

nanoSIMをセット可能で、microSDカードも利用可能
Nothing独自のAI機能「Essential Space」はかなり便利

下のボタンがEssential Keyで、押せばスクショを記録できる。上は電源ボタンだ
CMF Phone 2 Proには、他のNothing製スマホにも搭載されている独自のAI機能「Essential Space」が搭載されています。本体横に専用のボタン「Essential Key」が用意されており、これを押すことでスクリーンショットを撮ることができます。

スクショには音声のメモを追加可能。音声メモは認識されてテキストになる
保存したスクショは自動的に整理されて一覧化されます。しかも、撮ったスクショにはメモを書き加えたり、音声メモも追加できるため、単なるスクショが1つの資料として保存できるようになります。
スマホでは、Webページやメールの内容などをスクショで記録することが多いのでこの機能はかなり重宝します。
ホーム画面は独自のカスタマイズができる

ホーム画面はNothingらしいデザイン

カスタマイズしてもデザインは統一されている
CMF Phone 2 Proは、Nothingのスマホらしく、ホーム画面やアイコンのデザインも独特の雰囲気で統一されています。カスタマイズも可能ですが、用意されているアイコンパックなどを使うとオリジナルの雰囲気に仕上がります。また、AIで壁紙をカスタマイズする機能も備わっています。

付属品一式
付属品を見ていきましょう。紙のパッケージ、付属品のケーブルやSIMトレイを外すピンもNothingらしいデザインで世界観を統一しています。
このあたりが、手ごろな価格ながらも安っぽさを感じさせない部分と言えるでしょう。シリコンケース付きなのも大きなポイントです。

シリコンケースも付いている
カメラの性能は一般的だ

カメラは3つ。周囲の造形がとてもCMFPhoneらしい
CMF Phone 2 Proのカメラは3つです。メインカメラと2倍の望遠カメラが50メガピクセル、超広角が8メガピクセルになります。
実際に写真を撮影してみましたが、iPhone 16 Proと比べても画質は十分でした。ただし、画素数が低い超広角はいま一歩だったのが残念です。また光学ズームを搭載するのですが、2倍なのが少し物足りません。最近の上位機はもっと倍率が高いのです。とはいえ、価格を考えればカメラも満足できるはずです。
標準カメラ

iPhone 16 Proと比較しても画質は十分
望遠(2倍)

2倍の望遠もきれいに撮れている
超広角

超広角がやや劣る。左側の空の部分や木の枝がぼんやりしてしまっている
マクロ撮影

花を接写した。CMF Phone 2 Proはかなりボケる
動画撮影
まとめ:価格・デザイン・品質ともにバランスの取れたおすすめの1台

中級クラスの手ごろな価格のAndroidスマホを探している人には、CMF Phone 2 Proは魅力的な1台と言えるでしょう。前モデルと変わっておサイフケータイを採用したので、とても選びやすくなりました。また、3年間のAndroidアップデートと6年間のセキュリティアップデートにも対応しています。
実質的に3万円台から買えるなら十分におすすめできます。Nothingのスマホは、価格重視の消極的な選択をした印象がないのもいいところ。CMF Phone 2 Proにおいては、デザインの良さで選ぶ人も多いはずです。
なお、今回はオレンジをレビューしていますが、ほかにホワイトとブラックがあり、色だけでなく仕上げも少し変わっています。