ALLDOCUBE「iPlay 70 mini Pro」レビュー、人気の格安8.4インチタブレットをiPad miniなどと比較

本当に買いかスペックなどを徹底検証
ALLDOCUBE iplay 70 mini proレビュー

最近、格安Androidタブレットがかなりブームになっています。多くのメーカーからたくさんの製品がリリースされて、選択肢も広がってきました。

今回は、その中でも人気の8.4インチモデル「ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro」を例に、どんな人に向いていて、そもそも「買い」の製品なのかを考えていきます。同社の上位モデル「iPlay 70 mini Ultra」やAppleの「iPad mini」とも比較しながらレビューしています。

ALLDOCUBE iPlay 70 mini PRO
ALLDOCUBE iPlay 70 mini Pro
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ALLDOCUBE

ALLDOCUBE(オールドキューブ)がメーカー名になり、多くのタブレットをリリースしています。以下、製品名は「iPlay 70 mini Pro」と記載します。

今回比較する3モデルの価格をチェック

今回はiPlay 70 mini Proを中心に、参考までに他の2製品(iPlay 70 mini Ultra、iPad mini)を紹介します。

まずは、それぞれの実売価格をチェックしておきましょう。価格は記事執筆時(2025年6月17日時点)のAmazonや公式サイトの金額です。なお、iPlay 70 miniシリーズ2機種は過去にメーカーより提供をいただいています。

iPlay 70 mini Pro 2万8999円
iPlay 70 mini Ultra 4万9999円
iPad mini
  • 128GBモデル:7万8800円〜
  • 256GBモデル:9万4800円〜

本体はコンパクトで軽量、高級感もある

今回レビューするiPlay 70 mini Pro

今回レビューするiPlay 70 mini Pro

iPlay 70 mini Proは8.4インチのコンパクトなタブレットです。特に、電車の中や移動中に動画を見るのには最適です。スマホより画面が大きく、10インチ以上のタブレットに比べると軽いのがいいところです。

重量はカタログ値で314gと軽い

重量は実測値で314gと軽い

重量は300g前後のモデルが多く、実際に使ってみると重さの差はさほど感じないはずです。サイズの差による持ちやすさや、動画の見やすさのほうがより強く感じるはずです。

額縁がわかりやすいようにブラウザを開いたところ(左からiPlay 70 mini Ultra、iPlay 70 mini Pro、iPad mini)

額縁がわかりやすいようにブラウザを開いてみた(左からiPlay 70 mini Ultra、iPlay 70 mini Pro、iPad mini)

画面サイズを比べてみましょう。上位モデルのiPlay 70 mini Ultraは、同じ8インチモデルながら8.8インチと若干画面が大きくなります。iPad miniは8.3インチと画面サイズは近いのですが、縦横比が違うので印象はずいぶん異なります。実はこのあたりも選択のポイントで、コンパクトさを取るか、画面の大きさを取るかを考えておくとよいでしょう

写真からもわかるように、iPad miniは額縁の太さがかなり気になります。最新のAndroidタブレットは、格安モデルでも額縁が細くスタイリッシュなのです。電子書籍を読む際などには額縁が太いほうが使いやすいという声もありますが、一般的には額縁が細いほうが高級モデルと感じられるはずです。

背面はシンプルなデザインで質感も上々

背面はシンプルなデザインで質感も上々

ちなみにiPlay 70 mini Proは、金属ボディで背面も高級感があります。手にするとひんやりとした金属の冷たさが伝わってきます。

画質も十分で高解像度でiPad miniとも互角

画面の美しさはiPlay 70 mini ProとiPad miniがいい勝負

画面の美しさはiPlay 70 mini Pro(中央)とiPad mini(右)がいい勝負

iPlay 70 mini Proのディスプレイは、8.4インチで1920×1200ピクセルと十分な画質です。さらに、90Hz駆動で450ニトと明るく実用性は抜群です。

上位モデルのiPlay 70 mini Ultraはさらに美しく、8.8インチの2560×1600ピクセルで144Hz駆動の500ニトと素晴らしい性能です。iPad miniは、8.3インチで2266×1488ピクセルで500ニトの解像度なので、iPlay 70 mini Ultraには及びません。リフレッシュレートは60Hzとなります。

3台を比べると、iPlay 70 mini Ultraは間違いなく頭一つ抜き出ています。iPad miniとiPlay 70 mini Proは引き分けと言ったところでしょう。どちらを選んでも普通に美しく感じます。ただ、動画を見るのが目的なら、画面がすこし細長いiPlay 70 mini Proのほうが無駄がありません

動画配信サービスを高解像度で視聴可能

iPlay 70 mini Proは動画配信サービスを高解像度で視聴可能

また、動画配信サイトを高解像度で見るためのセキュリティレベルは、iPlay 70 mini UltraとiPlay 70 mini ProともにWidevine L1に対応しています。iPad miniも高解像度で視聴可能です。

性能は中の下だが、動画視聴には文句のないレベル

性能はiPad mini(右)が抜き出ている。左のiPlay 70 mini Ultraも上々。iPlay 70 mini Pro(中央)も動画視聴なら充分

性能はiPad mini(右)が抜き出ている。左のiPlay 70 mini Ultraも上々。iPlay 70 mini Pro(中央)も動画視聴なら充分

気になる性能は、A17 Proを採用するiPad miniが抜き出ています。どんな作業をするのにもテキパキと動作しますし、ヘビーなゲームも快適に利用可能です。メモリは非公表ですが、8GBと言われています。ストレージは選択可能です。

一方で、iPlay 70 mini ProはDimensity MT8791というチップを採用しています。格安Androidタブレットで人気のG99よりも少し性能が上回っており、中の下といったところですが、動画視聴なら文句なしです。ただし、ヘビーなゲームには向きません。メモリは8GB+8GBの16GBで、ストレージは256GBです。

iPlay 70 mini Ultraは、チップにSnapdragon 7+Gen 3を採用しており、性能は中の上程度。ヘビーなゲームもやや画質を落とせばプレイ可能でしょう。メモリは12GB+8GBで20GB、ストレージは256GBです。

実メモリ8GBに加えて仮想メモリを8GB搭載している

8GB+8GBとは、実メモリ8GBに加えて仮想メモリを8GB搭載しているということ

なお、格安Androidタブレットのメモリは8GB+8GBのように表記することがあります。これは、実メモリ8GBに加え、仮想メモリを8GB搭載しているということです。

ヘビーなゲームの1つ『原神』で比較。iPad miniは高画質でプレイできるが、iPlay 70 mini Ultraは中、iPlay 70 mini Proは最低となる

ヘビーなゲームのひとつ『原神』で比較してみました。

このゲームでは、設定で端末のスペックにあわせて推奨画質(デフォルト)が表示されますが、iPad miniは「高画質」でプレイできるが、iPlay 70 mini Ultraは「中」、iPlay 70 mini Proは「最低」となりました。

LTE対応モデルも手ごろな価格で手に入る

iPlay 70 mini ProはLTEに対応

iPlay 70 mini ProはLTEに対応

格安Androidタブレットは、高速データ通信ができるLTE対応モデルも手ごろな価格で購入できます。もちろん、iPlay 70 mini Proも4G LTEに対応しており、SIMを2枚セット、もしくはSIM1枚とmicroSDカードが利用可能です。ただし、5Gには非対応です。

iPad miniは、高価ですがCellularモデルを選べば5Gが利用可能になります。ただしmicroSDカードは使えません。iPlay 70 mini Ultraは、SIMは利用不可でmicroSDカードのみが利用できます。4Gでよければ、格安Androidタブレットは手ごろな価格でデータ通信ができるというわけです。

OSアップデートやバッテリー交換には非対応

OSのバージョンは購入時のままで、アップデートはされない

OSのバージョンは購入時のままで、アップデートはされない

格安Androidタブレットは、ほとんどOSのアップデートに対応していません。セキュリティアップデートの対応も公表されているモデルは見たことがありません。基本的には購入したままのバージョンで使うことになります。稀に不具合を解消するためのアップデートが実施されるケースはあります。

また、iPad miniはバッテリー交換ができますが、格安Androidタブレットの場合は交換できないケースがほとんど。長く使いたいならiPad miniはかなり有利です。さらに、iPad miniは当初の価格は高いものの、下取りや買い取り価格が高いというメリットがあります。

まとめ:動画視聴がメインならコスパも性能も文句なしの1台

iPlay 70 mini Proは、動画視聴を中心にブラウザやメール、各種アプリを利用するのには最適な1台です。実売価格が2万8000円程度なら文句なしでしょう。LTEに対応しており、GPSも内蔵するのでカーナビ代わりにも使えます。大人気になるのも頷けるモデルです。

iPlay 70 mini Ultraは、8.8インチとひと回り大きく美しい画面が魅力で、予算があるなら動画視聴向けに買っても良いと思います。性能も高いのでゲーム利用を視野に入れている人にも向いています。また、さまざまな作業をしていてもテキパキと快適です。ただし、iPad miniほどゲームに向いているわけではありません。

iPad miniは、魅力的な小型iPadですが、動画視聴が目的ならオーバースペックで価格も高すぎます。画質もズバ抜けているわけではないので、ゲームをはじめとするヘビーな作業に使ってこそ価値があります。また、Apple Pencilによる手書きにも向いています。iPad miniは素晴らしいタブレットですが、価格が非常に高いので用途を見極めて買うべきでしょう。

気軽に手に入れるならiPlay 70 mini Proは良い選択肢です。なお、8インチの格安Androidタブレットには1万円台のモデルも数多くありますが、無難に使いたいならG99以上のチップを搭載した製品がおすすめです。

YouTubeでもiPlay 70 mini Ultraを詳しくレビューしています。こちらもあわせて参考にしてみてください。

ALLDOCUBE iPlay 70 mini PRO
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構成・文
戸田 覚
編集
アプリオ編集部
EDITED BY
MATSUBA