メロディは思い浮かんでいるのに、楽曲のタイトルやアーティストが思い出せないという経験をした人も多いのではないでしょうか。そのようなときは、鼻歌・楽曲検索アプリを利用するのが便利です。
アプリに向かって楽曲を流したりメロディを口ずさんだりするとと、楽曲のタイトルやアーティストを瞬時に教えてくれます。本記事では、無料で使えるおすすめの鼻歌・楽曲検索アプリを8つ紹介します。
鼻歌・楽曲検索アプリをざっくり分類
種類 | 特徴 | アプリ名 |
---|---|---|
鼻歌検索 | 人の鼻歌からアプリが検索 | Sound Hound |
OTO-Mii | ||
歌っちゃお検索 | ||
楽曲検索 | アプリが音楽を認識して検索 | Shazam |
Music ID | ||
その他 | 音楽配信アプリの楽曲検索機能の一部 | AWA |
KKBOX | ||
Googleアシスタント | Googleアシスタント |
ひとくちに音楽が検索できるアプリと言っても、さまさまな種類がリリースされています。アプリが流れている楽曲を認識して検索する楽曲検索アプリに加えて、人の鼻歌を検索できる高精度なアプリも存在します。
また、検索機能として楽曲検索が可能な音楽配信アプリもあります。Androidスマホなどには標準搭載のGoogleアシスタントも楽曲検索が可能なため、手軽に利用できます。
鼻歌検索が可能、認識精度の高さも魅力「Sound Hound」
「Sound Hound」は、スマホに音楽を聞かせて楽曲情報を知ることができる音楽検索アプリです。鼻歌でも検索ができることが特徴のため、メロディはわかるけど曲名が思い出せない時にピッタリのアプリとなっています。
- 鼻歌検索が可能
- 認識精度が高い
- 検索結果からシームレスでYouTube再生可能
- イヤホンをつけたままでも認識可能
- お気に入り登録した楽曲の入れ替えができない
- Spotifyのプレイリスト追加に登録が必要
- デフォルト設定だと位置情報が送信される(どこで検索したか送信される)
- 検索結果をシンプルにしてほしい
「Sound Hound」のアイコンをタッチすると認識開始。しばらく音楽を聞かせると検索結果が表示されます。鼻歌でも検索することができ、あいまいなメロディでも候補の楽曲がいくつか検索結果に表示されます。
鼻歌はサビのメロディを歌うと認識しやすく、イントロのメロディを歌っても認識しませんでした。カラオケ音源やライブでの生演奏、バージョン違いの楽曲を聞かせても認識してくれるので認識精度は高めです。
邦楽と洋楽どちらもしっかり認識してくれますが、とくに洋楽が強い印象で、最新曲も歌詞つきで見つけることができます。検索結果には曲名や歌詞、関連楽曲、アルバムに収録している他の楽曲など、いろいろな情報が表示されます。
再生が可能な楽曲は、YouTubeとSpotifyで再生することができます。YouTubeを選択するとシームレスで再生され、アプリの切り替えもなくスムーズです。
豊富な検索機能で探していた曲が見つかる「OTO-MII」
「OTO-MII」(オトミィ)は、歌詞検索や鼻歌検索など、検索機能の豊富さが特徴の音楽検索アプリです。いろいろな検索方法を駆使して、ずっと探していた曲を見つけられるかもしれません。
- 検索機能が豊富
- スマホの音楽プレーヤーと連携して歌詞表示
- 音源なら認識精度が高め、認識開始から数秒で検索が可能
- 歌詞がわからなくても鼻歌で検索が可能
- キーワード検索があいまい検索に対応していない
- BGMやインスト曲をお気に入りに設定できない
- 楽曲の購入経路が少なく、音楽ストリーミングサービスとの連携が弱い
基本的な使い方は、アプリのホームからボタンをタップして音楽を認識させます。音源なら洋楽と邦楽どちらも認識精度は高め。ゲームやアニメのBGM、インスト曲を聞かせても認識してくれます。なお、ライブでの生演奏といった音源以外での認識は難しいようです。
ハミングをタップすると、鼻歌を認識させることができます。鼻歌で認識させる場合は、歌詞がわからなくてもメロディを口ずさめばOK。数曲の候補が検索結果に表示されます。
鼻歌での認識精度はやや低く、音程を意識して歌わないと目当ての曲を見つけづらい印象。また、周囲が騒がしいとなかなか認識しないので、ハミングを使う時は静かな場所がおすすめです。
「OTO-MII」は、キーワードを使った検索機能が充実しています。歌詞を入力したり、作詞作曲者、アーティスト名などから検索ができます。「歌詞だけなんとなく覚えている」といった時に使うと、探していた曲が見つかるかもしれません。
リアルタイムで鼻歌検索ができる「歌っちゃお検索」
「歌っちゃお検索」は、ヤマハが開発したiOS専用の音楽検索アプリです。鼻歌検索とキーボードを弾いて、気になっていた曲を見つけることができます。
- 画面切り替えのないシームレスな鼻歌検索
- リアルタイムで検索結果が表示
- 音程の変化を可視化できる
- キーボードを弾いて楽曲検索が可能
- 音源は認識しない
- 歌詞が表示されない
- キーボード検索の入力に限りがある
- 検索楽曲のYouTubeリンクがほしい
歌っちゃお検索の特徴は、歌ったメロディがリアルタイムで検索結果に表示されることです。
「歌ってさがす」をタップすると認識開始。歌い続けることで検索結果が更新され、該当する曲が検索結果に表示されるまで歌います。認識画面と検索結果が1画面にまとまっており、画面の切り替えなしでスムーズな検索が可能です。
該当する楽曲が表示されたら、マイクボタンをタップして認識を終了させます。認識精度は、あいまいな音程だと認識しづらく、音程を意識すると該当の楽曲にたどり着きやすくなっています。邦楽の中でもJ-POPに強く、洋楽には少し弱い印象です。
検索した楽曲は、用意された独自のメロディが再生できます。楽曲の購入はiTunesから、Apple Musicに登録済みならApple Musicに移行して再生が可能です。
「弾いてさがす」では単音のメロディを弾いて検索ができます。入力に限りがあり、正しい音階を弾かないと認識がしづらいでしょう。鼻歌検索でヒットしなかった時に試したい方法です。
楽曲情報はもちろん、歌詞やMVも見つかる「Shazam」
「Shazam(シャザム)」は、街やカフェで流れる音楽をスマホに聞かせて見つける音楽検索の王道アプリです。歌詞やミュージックビデオ、関連楽曲まで検索結果に表示してくることが特徴。新しい音楽の発見もサポートしてくれるアプリとなっています。
- 洋楽、邦楽の最新楽曲も検索できる
- MVや関連楽曲など、検索結果が豊富
- アプリを起動せずに検索が可能
- イヤホンをしていても検索可能
- 認識するまでの時間が少し長め
- Apple Music以外の音楽ストリーミングサービスとの連携が弱い
- 音源のみで認識、生演奏や鼻歌は認識しない
気になる音楽が流れていたらアプリ中央のボタンをタップして検索開始。認識の精度は周囲の環境にもよりますが、数秒から数十秒で検索結果が表示されます。
洋楽はもちろん、邦楽や有名曲のカバーもアーティストを識別して検索が可能です。ライブで生演奏している楽曲は検索できませんでしたが、音源に生歌のライブ曲なら検索ができます。
周辺で流れている音楽を自動で検索する「Auto Shazam」や「Pop-Up Shazam」といった補助機能も特徴的です。たとえば、インスタグラムのタイムライン上で流れる音楽も、「Pop-Up Shazam」を使えばその場で検索が可能です。
検索した楽曲は「マイ Shazam」へ保存され、試聴とApple Musicでフルを聴くことができます。「Auto Shazam」や「Pop-Up Shazam」で検索した楽曲も「マイ Shazam」に保存されます。
シンプルなUIで使いやすい「Music ID」
「Music ID」は、周囲で流れている音楽を認識させて楽曲情報を見つける音楽検索アプリです。シンプルなUIが特徴で、検索結果画面もスッキリと見やすいアプリとなっています。
- シンプルで使いやすい
- 検索結果からアーティストのいろいろな情報を取得できる
- キーワード検索も可能
- 検索した楽曲にメモや位置情報を登録できる
- その場で再生可能な楽曲が少ない
- 歌詞が表示されない
- 音楽ストリーミングサービスとの連携がない
マイクボタンをタップすると、周りの音楽の認識が始まります。認識できるのは音源のみとなり、鼻歌やライブでの生演奏は認識しません。
洋楽、邦楽問わず認識精度は高めですが、ひとつの曲をアーティスト違いで歌っているような楽曲の認識は弱い印象です。アーティスト名や曲名がわかっていれば、キーワード検索も可能です。
楽曲の検索結果は、CDジャケットとアーティスト名、タイトルが見やすく表示されます。対応していれば、その場で該当楽曲の数秒再生が可能。検索結果をスクロールするとYouTubeリンクもついています。また、検索したアーティストの情報や関連楽曲、似たジャンルのアーティストも探すことができます。
検索結果にメモを残せるのも「Music ID」の特徴です。「どんな曲だったか」「どのラジオ局で聞いたのか」など、メモをして後から確認することができます。また、位置情報の通知を許可しておくと、どこで聞いたかをメモに残すことも可能です。
音声認識で有名曲ならほとんど見つかる「AWA」
「AWA(アワ)」は、エイベックスに所属するアーティストの楽曲が豊富な定額制音楽ストリーミングサービスです。邦楽、洋楽のトレンドを素早くキャッチし、パーソナライズされたプレイリストの自動作成が特徴。音楽を思う存分楽しめるサービスとなっています。
- トレンドに強い音楽アプリ
- 音楽認識など、検索機能が豊富
- AWAで配信されていない楽曲も認識、検索が可能
- 鼻歌も認識してくれる
- 有料プランの金額が高め
- 音源以外の認識精度が低い
- AWA配信外楽曲のYouTubeリンクがほしい
その日の気分に合わせた楽曲検索、トレンドからの検索など、いろいろな切り口で音楽の発見ができる「AWA」には、周囲の音楽を認識させて検索する機能があり、無料プランのユーザーでも利用可能です。
検索画面中央のアイコンをタップすると認識開始。スマホに音楽を聞かせて検索結果を待ちます。洋楽、邦楽問わず音源なら認識精度は高めで、アニメやゲームのBGMやインスト曲も認識してくれます。
また、自動認識をオンにしておくと、周囲の曲を自動的にキャッチし、発見した曲をあとから見返すこともできます。ただし、ライブでの生演奏は、邦楽と洋楽どちらも認識精度が低いです。
鼻歌でも認識ができ、邦楽の有名曲ならほとんど認識してくれます。歌詞がわからなくてもメロディを口ずさめば認識され、ワンフレーズの繰り返しでも認識可能です。
洋楽の認識精度は低めですが、キャッチーなパンクロックやバラードといった口ずさみやすい曲なら認識してくれます。
4000万曲以上配信、音声検索もできる「KKBOX」
「KKBOX」は、4000万曲以上の楽曲を配信する定額制音楽ストリーミングサービスです。320kbpsの高音質配信とオフライン再生が魅力で、いろいろな検索方法で新しい音楽を見つけることもできます。
- 320kbpsの高音質配信
- オフライン再生が可能
- 邦楽と洋楽の高い認識精度
- 楽曲検索、鼻歌検索の両方に対応
- 無料利用でも登録が必須
- アーティストページや検索画面の読み込みが遅い
- 鼻歌検索の精度が低い
- 検索履歴が表示されない
「KKBOX」の検索方法のひとつが、周囲の音楽を認識させる方法です。検索画面の右上、丸で囲まれているマイクボタンをタップすると認識が開始します。
「OTO-Mii」と同様にACRCloudの認識技術を採用しており、邦楽と洋楽を聞かせた時の認識精度は高めで、最新曲でもすぐに見つけられます。ただし「OTO-MII」で見つかっていたゲームやアニメのBGMは見つけられませんでした。
もともとアジア系の楽曲に強いアプリということもあり、楽曲によっては中国のポップスとして認識することが何度かありました。
音楽と鼻歌を別々に認識することも可能です。認識画面をハミングに切り替えると、鼻歌を認識させて検索ができます。鼻歌の認識精度は低めで、目当ての楽曲がなかなか見つかりませんでした。
「OTO-MII」と同様に、音程を意識して歌うことが認識させるコツです。そのため、カフェで少し聞いたような楽曲を鼻歌で認識させるのは難しいかもしれません。
専用アプリ不要で音楽検索ができる「Googleアシスタント」
「Googleアシスタント」は、「OK Google」と呼びかけて天気や道案内などをしてもらうAIアシスタントです。Googleアシスタントでも、スマホに音楽を聞かせて音楽検索ができます。
- 専用アプリ不要ですぐに音楽検索ができる
- イヤホンをつけたまま検索が可能
- 検索結果のカードがシンプルでわかりやすい
- 検索結果からGoogle Play Musicにて歌詞の確認と購入ができる
- 洋楽、邦楽問わず認識できる楽曲が少なめ
- 楽曲の認識精度は低め
- Spotifyなど音楽ストリーミングサービスとの連携がほしい
Googleアシスタント起動後、「この曲は?」や「これ、誰の曲?」と話しかけると準備完了。後は音楽を聞かせて検索結果の表示を待つだけです。バックグラウンド再生ができるアプリから流れる音楽も検索が可能。イヤホンをつけたままでも検索ができます。
音楽の認識精度は低め。音楽より周囲の話し声のほうが大きいとうまく検索ができない印象です。認識できるのは音源のみで、鼻歌には対応していません。有名な洋楽を聞かせても認識しないことがあり、邦楽もラジオで流れる最新楽曲だと認識してくれませんでした。
検索結果はシンプルなカードに曲名やアーティスト名が表示され、アーティストに関する情報もその場で検索可能です。YouTubeでの再生やGoogle Play Musicにて歌詞の確認や楽曲の購入ができます。
専用アプリのように高機能ではありませんが、Googleアシスタントの機能のひとつとして覚えておくといいでしょう。