後ろめたい過去のあるLINE・Facebookユーザーにとって背筋が寒くなるような話がTwitterで話題になっています。
昔、知らない人からよくイタ電が掛かって来たんだけど、「誰か」という名前で電話帳に登録したらLINEに出て来てその人の本名が発覚。ググったらFacebookが出て来て仲のいい男の人の元カノで、女友達に片っ端から嫌がらせ電話をしていたって話まじファンタスティック現代って感じしません?
— あたそ (@ataso00) 2015, 3月 10
特定した経緯は次のようなものだと思われます。
- いたずら電話の電話番号を電話帳に登録していたら、その電話番号の持ち主(以下、甲)がLINEに友だちとして自動追加
- 甲さんがLINEで本名と思われるユーザー名を使用していたため、ユーザー名をGoogle検索
- Facebookで同じ名前のユーザーを発見
- そのユーザーが知り合いの元交際相手(以下、乙)だったため、甲=乙だと判断
LINEには、電話帳に登録してある電話番号によって友だちを自動的に追加する仕組みがあります。LINE側に自分の電話帳データの利用を許可していると、そのデータがLINEのサーバーに送信され、電話帳に登録されている人(電話番号)の中からLINEを利用している相手を自動的に友だちとして追加するわけです。
その場合、友だちリストに表示されるユーザー名は自分の電話帳に登録してある名称で表示されますが、相手自身が設定しているユーザー名も同時に表示される仕様になっています。
本件では、甲さんの電話番号に紐付けられた「誰か」というユーザー名と甲さんの本名と思しき乙というユーザー名が同時に表示されていたことになります。
仮に甲さんがLINEで本名(乙さんと同一の本名)を使用していたとすると、いたずら電話を仕掛けてきた甲さんが知人男性の元交際相手の乙さんである可能性が出てきます。Facebookが実名サービスであることや人間関係の距離の近さを考慮すると、乙=甲なのではないかという疑念は強まります。
もちろん、甲さんと乙さんが同一人物であると断定できない点には注意が必要です。甲さんのLINEユーザー名が乙さんの本名と一致していたとしても、同姓同名のユーザーは多数存在するはずですし、そもそも甲さんがLINEユーザー名を乙さんの本名に偽装している可能性もあります。
いずれにせよ、LINEが電話番号と紐づくサービスであることに変わりはありませんし、Facebookは原則実名のSNSであり続けるでしょう。本件は、事実であれば過去のいたずら電話がバレてしまった甲さん(=乙さん)に言い訳の余地はありませんが、事実でなかったとしてもネットリテラシー向上のための教訓を含んでいるケースだと言えるでしょう。
余談ですが、Facebookのタイムラインを外部検索エンジン(Google、Yahoo!、Bingなど)経由で表示できないようにする設定オプションを知らない人は、意外と多そうな気がします。一度、各種サービスにおけるプライバシー管理について見なおしてみてもいいかもしれません。