子どものiPhoneで設定すべき機能制限とフィルタリング、位置情報のチェック方法などを徹底解説

2016-09-06 9:31

子どもとiPhone

iPhoneを日常的に使っている子どもたちが増えている。その年齢層はさまざまで、小学生以下の子どももいれば、高校生くらいの未成年者まで幅広い。

親・保護者として気がかりなのは、どのように子どものiPhone使用を制限すればよいのかということだ。子どもにiPhoneを使わせることで、保護者に対して高額な料金請求が来てしまったり、子どもを悪質なサイトにアクセスさせてしまったりすることは避けたいところ。

その点、機能制限やフィルタリングなどを適切に設定したり、課金を制限したりすることで、ある程度は子どものネット利用の安全性を確保できる。また、防犯の観点から、小さい子どもに持たせたiPhoneの位置情報をチェックできる点もありがたいかもしれない。

ここでは、その方法を詳細に解説する。

機能制限(ペアレンタル・コントロール)の設定

基本中の基本が機能制限(ペアレンタル・コントロール)の設定だ。iPhoneで利用できる各種機能・サービスを子どもの年齢に応じてオフにすることが可能だ。

機能制限の設定は、「設定」アプリ > 一般 > 機能制限 から実行できる。

機能制限パスコードの設定・変更

iPhone 機能制限

機能制限パスコードの設定

まず、4ケタの機能制限用パスコードを設定する必要がある。このパスコードを忘れた場合、iPhoneを初期化しなければならなくなる可能性が高いので注意したい。

設定そのものは簡単。最初に機能制限を設定する際に、パスコードの設定を求められるので入力するだけだ。

機能制限パスコードの変更

後からパスコードを変更する場合は、機能制限を解除し、再び機能制限を設定する。再設定の際に、新しいパスコードを入力すればよい。

機能制限の設定

機能制限は、家庭ごとに柔軟に決めるべきだろう。

以下では、小学校高学年くらいの子どもを想定した設定例を示した。

許可

最初はオフに設定したいのが、「Safari」、「iTunes Store」、「インストール」、「Appの削除」、「App内での購入」。後述するように、特に「Safari」は必ずオフにしておきたい。

子どもにApple IDのパスワードを教えないのなら、「iTunes Store」、「インストール」、「App内での購入」の各項目はオンにしておいても構わないが、知らない間に課金されることを防ぐためにオフにしておいた方が無難だ。

iPhone 機能制限

保護者の許可なく自由に無料アプリのインストールをさせる場合、「インストール」はオンにしておき、子どもにApple IDのパスワードを教えておく必要がある。このケースでは、Apple IDは保護者のものを共有させるのではなく、クレジットカード登録なしで子ども専用IDを作成し利用させることになるだろう。

なお、保護者と子どもは別IDにするべきだというのが筆者の考えだ。

子どものiPhoneでApple IDを使う場合の3つの対処法 Apple・SoftBank・au・ドコモに聞く

コンテンツの許可

この項目では、許可するコンテンツのレート(年齢制限)を設定することができる。適宜設定すればよい。

iPhone 機能制限

必ず設定しておきたいのは、「パスワードを要求」を「15分」から「即時」に変更すること。変更しておかないと、保護者がApple IDのパスワードを入力しアプリなどの購入をおこなった直後から15分間は、子どもがパスワード入力無しで自由にアプリなどを購入できることになってしまう。

iPhone 機能制限

「Webサイト」の設定では、閲覧できるWebサイトを制限することができる。「アダルトコンテンツを制限」だと制限が緩いので、「指定したWebサイトのみ」を選択してもよい。

ホワイトリスト形式で「Yahoo!きっず」などが初期設定されており、保護者の判断でWebサイトを追加することが可能だ。この場合は、「Safari」をオンにしておいても不適切なサイトへのアクセスを制限することができる(Safari以外のブラウザにも有効)。

iPhone 機能制限

プライバシー

「位置情報サービス」は「位置情報サービス」をオンにして「変更を許可しない」。「広告」は「追跡型広告を制限」をオンにして「変更を許可しない」。

iPhone 機能制限

「連絡先」、「Bluetooth共有」、「Twitter」、「Facebook」も「変更を許可しない」でいいだろう。

その他は「変更を許可」で構わないだろう。

変更の許可

「アカウント」は「変更を許可しない」に設定。これでメールアカウントとパスワード、iCloud、Facetimeなどの追加・変更・削除ができなくなる。Apple IDとそのパスワードも変更できなくなるので、仮にApple IDのパスワードを子どもに教えていたとしても勝手に変更されることを防止できる。

iPhone 機能制限

その他の「友達を検索」、「モバイルデータ通信の使用」、「Appのバックグラウンド更新」、「音量制限」の各項目は、あらかじめ適切な設定にした上で「変更を許可しない」にしておく。

GAME CENTER

全てオフにしておく。

機能制限の解除

機能制限の解除は、機能制限メニューから実行できる。もちろん、機能制限パスコードを入力しなければならない。

フィルタリングの設定

iPhoneでは、子どもを悪質なサイトや年齢的に好ましくないコンテンツにアクセスさせないようにフィルターをかける設定やアプリが用意されている。

Webブラウザ

iOS 7から機能制限の1項目として「Webサイト」が実装され、Safariなどのブラウザを利用した場合でも一定のフィルタリングをおこなえるようになっている。アクセスできるサイトを少数のサイトに限定するなら、この機能制限を設定すれば十分だろう。

より柔軟なフィルタリングを設定したい場合、まず機能制限で「Safari」をオフにする。その上で、各通信キャリアが提供している青少年向けのフィルタリングブラウザを利用させるか、キャリアを限定せず使える「i-フィルター for iOS」のようなブラウザアプリを使わせればよい。後者では、フィルタリングだけでなく、ブラウザの使用時間の制限なども可能だ。

i-フィルター for iOS

SoftBank、au、ドコモがiOS端末向けに提供しているフィルタリングブラウザは以下のとおり。それぞれ、自社との回線契約がある端末でのみ利用できる。

iPhone フィルタリング

YouTube

子どもが大好きなのがYouTube動画。YouTubeには、子どもに見せたくないコンテンツも存在している。だが、YouTube動画が大好きな子どもたちが多いのも、また事実。

そのような場合は、YouTubeの視聴に一定の制限を加えられるアプリを利用するとよいだろう。

子ども向けYouTube視聴アプリ「テベリ」

テベリ」は、キーワードや動画投稿者、低評価動画、特定の動画を指定することで動画視聴を制限できる、子ども向けのYouTube視聴アプリだ。

テベリ

検索キーワードを保存することができるので、お気に入りの動画を繰り返し視聴させることもできる。

位置情報の把握

iPhoneを子どもに持たせる大きな理由のひとつとして防犯を挙げる保護者は多い。「iPhoneを探す」機能で、子どもの居場所を簡単に確認することができるからだ。

しかし、子どもにも一定のプライバシーがある。位置情報の管理・共有は、子どもの年齢に応じて、保護者と子どもの合意の下で適切におこなうことが望ましいだろう。

iPhoneを探す

「iPhoneを探す」は、本来は盗難・紛失時のためのサービスではあるものの、使いようによっては防犯などに役立てることができる。

子どもの年齢が低いほど、Apple IDのパスワードを保護者が管理しているはず。そのApple IDを用いてiCloudアカウントを作成しサインアップしてあれば、「iPhoneを探す」機能によって子どもが持ち歩いているiPhoneの現在地を把握することができるのだ。

iPhoneを探す

「iPhoneを探す」機能は、専用アプリiCloud.comで利用できる。

友達を探す

保護者が子どものApple IDパスワードを把握していない場合でも、Appleの純正アプリ「友達を探す」でお互いの位置情報を共有することができる。家庭の状況によっては、使いどころがあるかもしれない。

アプリ・アイテム購入金額の制限

子どもが保護者とクレジットカード登録済みのApple IDを共有していて、かつ、子どもにApple IDパスワードを知られている場合、子どもがアプリなどを勝手に購入してしまうおそれがある。

機能制限で「インストール」や「App内での購入」などをオフにすればクレカ使用を防止できるが、無料アプリのインストールを自由にさせることができなくなる。

本来、Apple IDは個人にひもづくもので共有することはおすすめできない。アプリ・アイテム購入金額の管理の面からも、別IDにした方がよいだろう。

子どものiPhoneでApple IDを使う場合の3つの対処法 Apple・SoftBank・au・ドコモに聞く

クレジットカード登録なしでApple IDを作成する方法

子ども用のApple IDはクレジットカード登録なしで作成しておきたい。

そのためには、iPhoneをアクティベーションする際にクレジットカードを登録しなければよい。

また、iPhoneの使用開始後にクレジットカード登録なしのApple IDを作成する場合は、以下の手順で作成できる。

  1. iPhoneでApp Storeを開く
  2. 無料アプリを探し、「無料」、「インストール」の順にタップ
  3. 「Apple IDを新規作成」をタップ
  4. クレジットカード登録なしでApple IDを新規作成

  5. 国の選択、利用規約に同意する
  6. 新規IDとなるメールアドレス、パスワード、本人確認用のセキュリティ情報、生年月日を入力する
  7. 請求先情報で「なし」を選択し、住所、電話番号を入力する
  8. クレジットカード登録なしでApple IDを新規作成

  9. 確認メールが送られるので、メールをチェックし、「メールアドレスの確認」をおこなう
  10. クレジットカードを登録していないApple IDが新規作成される

iTunesカードを使わせる

クレカ登録なしでもプリペイドカードであるiTunesカードを使えば購入・課金などが可能。

iTunesアローアンスの設定

また、毎月一定の額を別のApple IDに送ることができるiTunesアローアンスという仕組みがある。

子ども側のApple IDにクレジットカード登録は必要なく、保護者が子どもの購入額を管理する際に有効活用できる。

毎月のお小遣いをあげるようなイメージだ。

おまけ:パスワード関係の理解を整理

ここまで機能制限とフィルタリング、位置情報の把握、課金制限について説明してきた中で、機能制限用の「パスコード」とApple IDの「パスワード」という異なるパスワードが登場した。

また、画面をロックする「パスコード」というパスワードも設定することができる。

この3つのパスワードの知識が頭の中でごちゃまぜになってしまっている人もいるだろう。簡単に違いについて理解しておきたい。

ペアレンタル・コントロール上の重要度

ペアレンタル・コントロール(保護者による機能制限)の観点から、3種類あるパスワードを重要度が高い順(子どもに知られたくない順)に並べると次のようになる。

  1. 機能制限パスコード
  2. Apple IDパスワード
  3. パスコードロック用のパスコード

機能制限パスコード

機能制限パスコードは、基本的な機能を強力に制限するために必要なパスワード。この機能制限パスコードを子どもに知られると、機能制限などが無意味になりかねないので注意したい。

機能制限パスコードを忘れると、機能制限を設定・解除するためにはiPhoneを初期化しなければならなくなる。

Apple IDパスワード

Apple IDのパスワードは、iTunes StoreやApp Store、iCloudなどで利用する。子どもに教えておくかどうかは、子どもの発達段階に応じて決めればよいだろう。

※iPhone 5sでは、iTunes Store、App Store、iBooks Storeでの購入において、指紋認証システムのTouch IDをパスワードの代わりに使うこともできる。

パスコードロック用のパスコード

iPhoneのロック画面解除に必要なパスワードが、ロック用の「パスコード」だ。パスコードには機能制限用とロック用があるため、両者をきちんと区別しておきたい。

もちろん、ロック用のパスコードは子どもに教えておく必要がある。

※iPhone 5sでは、Touch IDをロック用のパスコードの代わりに使うこともできる。