バッファローに訊いた、Wi-Fiルーターが「つながらない」「遅い」時のよくある原因と対処法

2018-03-24 9:32
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バッファローに訊いた、Wi-Fiが「つながらない」「遅い」時のよくある原因と対処法

バッファロー広報担当の浜岡航平さん

「最近まで問題なく利用できていたのに、自宅のWi-Fiがつながらなくなった」「Wi-Fiの速度が遅くなったように感じる」という経験はありませんか? 原因がわからず、スマホや無線LANルーターを操作してみたり、手あたり次第調べたりという人もいるでしょう。

本記事では、Wi-Fiルーターなどパソコン周辺機器を手がけるメーカー・バッファロー社の浜岡航平さんに、自宅のWi-Fiルーターがつながらない/遅い時によくある原因や、それらに応じた対処法を取材してまとめました。調子が悪い時の参考にしてみてください。

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最近Wi-Fiルーターのつながりが悪い、遅くなった場合

Wi-Fiルーターのモデルが古い

今までは問題なく使用していたのに最近つながりが悪くなったケースで考えられる原因の一つに、10年以上前の古いモデルの製品を使用していることが挙げられます。

無線LANに使われる通信規格は、2.4GHz帯と5GHz帯という2つの周波数の帯域が分けられます。最近、5GHz帯に対応している製品が増えてきましたが、10年以上前に販売されていた無線LANルーターは2.4GHz帯のみに対応している製品が主流でした。無線LANは、同じ電波帯で通信がバッティングしないようにするためのチャンネルが決められており、2.4GHzの帯域ではその数が少ないという特徴があります。

無線LANルーターを購入した当時は、無線LANを利用している家庭が周囲にまだ2、3件ほどしかなかったということも多く、チャンネルが重なることなく快適に無線LANがつながっていたかもしれません。しかし、現在はほとんどの家庭で使用されているためにチャンネルが重なってしまい、つながりにくい状態が発生している可能性があります。

Wi-Fi つながらない 遅い

2.4GHz帯のみに対応しているモデル「WHR-G300N」(2008年11月発売)

また、家庭内のWi-Fi使用機器が増えていることも、つながりにくさが発生する原因の一つ。ここ数年で利用状況も大きく変わり、家族の一人ひとりがスマホを持って無線LANにつなぐようになりました。それまで1台の親機に対して子機が1台ぶら下がっている状態だったものが数台つながるようになり、1台当たりの帯域が細くなるため速度が遅くなるのです。

「意外に多いのが、家庭内でスマホやパソコンなどを複数台利用していないのに、つながりにくくなったという声です。でも実は認識してないだけで、プリンターやゲーム機、音楽プレーヤー、動画配信サービスに対応したテレビなど、無線LANに接続できる機器が家庭内にはたくさんあります。最近は無線LANを内蔵している機器が増えているので、実際は家庭内に10個以上存在しているということも多いのです」(浜岡さん)

Wi-Fiルーターを再起動してみる

このような状態が想定されるなら、まず無線LANルーターの再起動をしてみましょう。無線LANルーターは、周囲の電波環境を観測して比較的利用数が少ないチャンネルを自動的に設定するようになっています。そのため、重複しているチャンネルを避け、再起動をして現時点で余裕のあるチャンネルに再設定すると改善する可能性があります。
 
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5GHz帯と2.4GHz帯の特徴

再起動をする際は、無線LANルーターの電源ボタンを押し、ランプの点滅が終わるまで1、2分程度待ちます(電源スイッチがない機種の場合、電源コンセントをいったん抜いて再度挿し直します)。そして、再度電源ボタンを押していつもどおりにランプが点灯するまで2、3分待機してください。無線LANルーターが問題なく動いているか、Wi-Fiがつながるかをスマホなどで確認し、速度をチェックします。

再起動をしても改善せず、使用している製品が5年以上前の製品であったり、2.4GHzにしか対応していなかったりする場合は、5GHz帯域に対応する製品に買い替えたほうがよいとのこと。スマホやパソコンではすでに5年ほど前から採用されており、5GHzは2.4GHzに比べてチャンネルが重複する心配がないため、周囲の家庭が無線LANを使用していたとしても干渉を最低限に抑えられます。

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遅い2.4GHz帯域のみを使用している

古いWi-Fiルーターでも、2.4GHzと5GHz両方に対応するモデルと、2.4GHzにしか対応しないモデルがあります。両方に対応しているものであれば、製品によってはSSIDと呼ばれるそれぞれ別の電波名で発信しているので、設定を確認して5GHzにつなぎ直すと快適になるケースもあります。

利用しているWi-Fiルーターが2.4GHzと5GHzのどちらの規格を利用しているかは、製品の裏にあるラベルを見ると確認できます。

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バッファロー製品のラベルに記載された通信規格

違うSSIDにつなぎ換えてみる

このラベルを見ると、上段に「IEEE802.11b/g/n」とあり、その下には「IEEE802.11a/n/ac」と記載されています。この上段のブロックが2.4GHzに対応していることを、下のブロックが5GHzに対応していることを示しています。もしラベルに「11a」「11n」「11ac」の記載がある場合は、5GHzの帯域を利用できるということになります。

バッファローのSSIDは「Buffalo‐G‐××××」と表示され、「××××」は製品ごとに異なる数字が入っています。2.4GHzと5GHzの両方に対応しているルーターの場合、スマホのWi-Fi設定画面を開くと同じ数字で「Buffalo‐A-××××」になっているSSIDが表示されるので、同じパスワードで5GHzの「Buffalo‐A-××××」につなぎ直すと通信速度が劇的に早くなる場合があります。

少し古い製品だとSSIDの末尾がGやAになっている場合があるそうですが、同じ数字で今まで「G」に接続していた場合は、「A」の表記があるSSIDにつないでみましょう。

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Wi-Fi規格の互換性

Wi-Fiルーターが特定の場所でつながらない場合

家の構造上、特定の場所でつながりにくい

風呂場やキッチン、隅の部屋など特定の場所で局所的に電波がつながらないことがあります。

無線LANルーターの黎明期はまだスマホがあまり普及しておらず、クライアント機器がほぼパソコンでした。パソコンや電話回線のそばに無線LANルーターを置いて同じ部屋で通信させるケースが一般的だったため、家の隅々まで電波が届くということはマストの条件ではなく、以前のモデルは遠くまで電波が届くように設計されていませんでした。

「スマホの普及により、お風呂や脱衣所などでの利用ニーズは高まっています。風呂場は水を運ぶための水道管が通っていますが、水道管の金属や水は電波を吸収する性質があるので、つながらない状態が発生しやすい環境にあります。ルーターが隣の部屋にあるといっても、隣の部屋との間の壁に水道管が複数通っているとそれが遮蔽物になってしまい、電波が届きにくくなります」(浜岡さん)

家の中の電波強度を調べて、中継器の導入も検討

ほかにも、鉄骨や湿気を含みやすい土壁などは遮蔽物になってしまうため、つながりにくい状態が発生するそうです。それでもわずかに届いている電波は、障害物などを回り込んでいます。通信を快適にするためには、速度が低下していないところに「中継器」を置いて、目的の場所に電波を届けるとよいそうです。

特定の場所でつながらないという状態は、古いモデルだけでなく家の構造上どの家庭でも起こり得るため、無線LANルーターを買い替えるよりも中継器を使って対応することが推奨されます。

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バッファローの無線LAN中継器「WEX-1166DHPS」

電波の強いところと弱いところを見分けるためには、スマホの画面を見ながらWi-Fiのアンテナ本数などを参考に電波の強度を家の中で調査する方法が簡単です。すでに電波が途切れているところに中継器を置いても弱い電波しか中継できないため、「ここまでは強い電波が届いている」という範囲内に中継器を置くようにしましょう。

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無線LANルーターの設置場所が不適切

「部屋の模様替えをしたらつながらなくなったというケースもあります。どのように置いているか尋ねると、『机の後ろに見えないように置いています』『本棚の中に入れています』とおっしゃる方も多いです。無線LANルーターは普段あまり触るものではありませんし、飾っておきたいものでもないですが、目の届かない場所へ隠すように置くと遮蔽物で囲むことになりますから、当然つながりにくくなります」(浜岡さん)

また、無線LANルーターは電波が同心円状に発生する構造になっています。部屋の隅に置くと電波の届かない場所が発生してしまうので、見晴らしのよい、家の中心に置くことが大切です。

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遮蔽物がないか、隠すようにルーターを置いていないかを確認

「見通しがよいところに置き直したのにつながりが悪くなったというケースで、無線LANルーターのそばに水槽を置いていたという事案もあります。水は遮蔽物ですから、水槽の向こう側に電波が届きにくくなります。また水回りに機械を置くと、水がはねて機械がショートする可能性もあるのでおすすめしません」(浜岡さん)

置き場所を変えたらつながらなくなったという場合は、周囲に遮蔽物がないか、適切な場所に設置しているかを見直すようにしましょう。

Wi-Fiルーターが突然つながらなくなった場合

ルーターが故障している可能性

ルーター自体が故障していると、電源が入らず突然つながらなくなるケースがあります。無線LANルーターにはパソコンのハードディスクのような駆動部分がないため、あまり壊れることはないそうですが、本棚など空気の通りが悪いところにしまい込んだり、直射日光が当たる場所に置いたりすると、熱暴走を起こして故障する場合があります。

熱以外にも、結露などによってショートしてしまうこともあります。また、スリットにホコリがたまると排熱できずに空気が滞留してしまうため、故障の原因になるとのこと。突然動かなくなったと感じたら、まずを無線LANルーターを確認し、埃や水、熱の有無、置き場所は適正であるかの確認をしてください。

チャンネルが重複している

故障はしていないのに突然つながらなくなったと感じる場合の原因としてよくあるのは、「最近、無線LANルーターのつながりが悪くなった場合」でも前述したチャンネルの重複です。

自宅で無線LANルーターを使い始めた当初は快適に使用できていても、数年の間に近隣で無線LANルーターを置く家庭が増え、同じチャンネルを使う機器が増加すると、その数の分だけ分割した速度でしか利用できなくなるため、速度が低下します。

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ルーターを再起動する

ルーターを再起動してチャンネルを再設定

つながらない状態を解消するためには無線LANルーターを再起動し、ルーターに現時点で混雑度合の少ないチャンネルを探してもらい、再設定します。

ただし、再起動後に設定画面を確認しても再起動前とチャンネルが変わっていないなど、無線LANルーターが利用者の少ないチャンネルをうまく認識できないこともあるそうです。その場合は、手動でチャンネルを変えると快適になる場合もあるので、購入メーカーの説明書などを参考に再設定をしてみください。

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それでも改善しない場合は、近隣の2.4GHz帯のチャンネルすべてが混雑していると考えられるため、5GHz帯域が使える無線LANルーターであれば5GHz帯を積極的に利用したり、2.4GHz帯域のみの古いルーターを利用したりしている場合は5GHz帯域に対応した製品への買い替えを検討するとよいでしょう。

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まとめ

無線LANルーターがつながりにくいと感じたら、まず熱を持っていないか、直射日光が当たっていないか、遮蔽物はないかなど本体の状態と置き場所をチェックし、見通しのいいところに置き直してみてください。

解決しない場合はWi-Fiの環境を確認し、5GHz対応SSIDにつなぎ直したり、再起動をしてみてます。それでもつながらない、つながりが悪い状態が続くようなら、最新のモデルに買い替えるか、中継器の購入も検討してみましょう。

構成・文:吉成早紀

取材協力:バッファロー

編集:アプリオ編集部