志田未来が演じる狡猾な寄生少女、波乱の展開に目が離せない『ウツボカズラの夢』

2017-09-16 15:19

志田未来が演じる狡猾な寄生少女、波乱の展開に目が離せない『ウツボカズラの夢』

ドキッとするほど艶めかしい形状のウツボカズラ。甘い匂いで昆虫を誘い、その養分を吸い取って生きる食虫植物の一種ですが、一度その穴に落ちた昆虫は二度と這い上がることはできません。

そんなウツボカズラのように、金銭欲、性欲、保身──人間の持つあらゆる欲望を吸い込んで相手の立場を利用し、自分の目的を達成する女たち。『ウツボカズラの夢』は、生きるためにやむを得ずウツボカズラ化していく少女と、その周囲の「ウツボカズラ女」をシニカルに描いたドラマです。

『家政婦は見た』と『家なき子』をミックスさせたような本作。ここに登場する「ウツボカズラ女」は皆、孤独で生きることに必死です。どんどん損なわれていく自分自身に深い悲しみを抱きながらも、ズブズブと寄生していく主人公。それだけ知恵が働くのであれば、他に生きる方法を思いつきそうな気もしますが、そこが18歳ならではの設定なのかもしれません。

このドラマを観ていくと、「ウツボカズラ女」の標的となる相手も、また同じように自己中心的で孤独であることに気付きます。他者に目を向けることがなく執着心の強い登場人物たちの生き方に、共感することは難しいかもしれません。しかし、居場所もお金もなく崖っぷちに追い込まれた人間の有り様や、家族の意味、人生とお金についてなど、ストーリーが提起する問題の深さには考えさせられるものがあります。自分の中のウツボカズラ的要素にも気付かされるかもしれません。

「思いつく夢の大きさと持っているお金の多さはきっと比例する」「さようなら、とあっさり言うのは、立場が強い方の人間だ」等々、自分の経験がそのまま活きた人生訓となっていく、主人公の名言とも言えるセリフの数々にも注目です。

したたかに成長していく未芙由の物語

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高校時代に必死で看病した母が亡くなり、進学も就職もままならない状態で、父の再婚相手に家を追い出されてしまった18歳の未芙由(志田未来)。所持金3万円を握りしめ、手紙をくれた母の従妹、鹿島田尚子(大塚寧々)を頼って上京しますが、早々に尚子からかけられた言葉は、「どのくらい居ると思っていればいいかな?1カ月?」。

他に当てもなく、なんとか裕福な鹿島田家にとどまりたい未芙由は、家事を引き受ける傍ら、尚子の夫・雄太郎(羽場裕一)はじめ家族の秘密に次々と気付き、あるいは秘密を作り出し、それを切り札に一家の一員としての自分の立ち位置を着々と築いていきます。

しかし、そんな未芙由の画策を知った父の再婚相手・はるか(玄理)や尚子の友人・仁美(国生さゆり)ら、鹿島田家を狙う「ウツボカズラ女」達が次々と未芙由の道を阻みます。将来の夢に必要な資金を貯めるためにも、どうしても鹿島田家を離れたくない未芙由は、割り切って利用できる相手は誰でも利用しようとしますが……。

生きるためには賢くならなければと悟る立ち回りの上手さと、自分も他人も闇雲に傷つけたくはない、未芙由の純粋な少女性を、志田未来がバランスよく演じています。「恋愛を楽しんでいられるのは家族に養ってもらえるからだ」と蔑みながらも、尚子の娘・美緒(川島鈴遥)の恋愛相談を親身になって聞くシーンなど、要所要所で見せる冷たい表情が印象的です。

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