スマホの「急速充電」とは、対応充電器・ケーブル等の選び方とおすすめ製品

2017-10-09 10:31

スマホの「急速充電」とは、対応充電器・ケーブル等の選び方とおすすめ製品

スマホの充電速度は規格によって大きく変わります。各メーカーが販売している充電器やケーブルを見ると「急速充電対応」と表記されている製品があるため、早く充電するには何となくそれらの製品を使ったほうがよさそうに思えます。

ただ、急速充電に関して耳にするキーワードでも「PowerIQ」「Quick Charge」など様々なものがあり、「そもそも急速充電とは何なのか」「どの製品を買えば急速充電ができるのか」といった疑問が湧いてきます。

そこで、いまいちわかりにくい急速充電について、スマホ向けの充電器やケーブルなどを製造・販売するアンカー・ジャパン社に取材して話を聞きました。急速充電に対応する充電器やケーブルの選び方やおすすめ製品なども紹介します。

急速充電とは

まずは「急速充電」の定義について伺いました。

「急速充電という言葉に『何V(ボルト)/何A(アンペア)以上で充電できる』や『何分以下で満充電できる』といった明確な定義はありません。たとえば、充電器のパッケージを見ると『5V/2.4Aで急速充電可能』などと書いてあるケースがありますが、すべてのスマホが2.4Aで充電できるわけではありません。なぜなら、スマホの充電性能はスマホの機種によって異なるからです」(アンカー・ジャパン社)

つまり、2.4Aで充電できるモバイルバッテリーなどを買っても、スマホ側が5V/2.4Aを入力できないケースがあるということですが、その場合は使用する充電器やケーブルに関係なく、「急速充電ができない」ということでしょうか。

「では『急速充電とは何か』ということになりますが、Ankerでは、各デバイスが受け入れられる上限まで近づけ、出力できる状態を『急速充電』と定義しています」(同)

急速充電をするためには製品選びが重要です。以前アプリオで紹介した記事では、iPhoneの充電速度をLightningケーブル別に比較しました。

どれがおすすめ? iPhoneの「ケーブル」を徹底比較【Apple純正/コンビニ/100均/Amazon激安品/MFi認証など】

たとえば、iPhone 6の充電速度は最大で1A程度と言われています。Apple純正ケーブルやAnkerのケーブルは、ほぼ1Aで充電可能なので急速充電ができていると言えますが、100円ショップやAmazonで買った激安ケーブルは0.6A前後でしか充電できないものがあります。

このように、充電製品によってスピードは大きく変わってくるのです。充電器やケーブルの具体的なおすすめ製品については、本記事後半でご紹介します。

各社が提供する急速充電関連のテクノロジー

一口に「急速充電」と言っても、充電器やスマホを見ていると「PowerIQ対応」や「Quick Charge対応」など様々なワードが登場します。これらも「各スマホで充電可能な最大スピードに近い速度で充電できる」ようにするために、各社が独自に開発しているテクノロジーだと考えてください。

Quick Charge(クイックチャージ)

「Quick Charge」はQualcommが開発した充電器の規格です。いくつかのバージョンがあり、最新は4.0となっています。なお、現在の最新スマホには主に3.0が搭載されています。

スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Image:Qualcomm

通常のUSB充電器は5Vの電圧で電流を流していますが、Quick Chargeは最大20Vで電流を流すことにより、充電スピードを速くしています。アンカー社の検証によると、Quick Charge 3.0の充電器は非対応の製品に比べて約4倍のスピードで充電できるそうです。

Quick Chargeを利用するには、スマホと充電器が対応している必要があります。Quick Chargeは様々なAndroidスマホに搭載されています。対応スマホや充電器は後述します。

Super Charge(スーパーチャージ)

「Super Charge」は、HUAWEI(ファーウェイ)が独自に開発した急速充電技術で、最大5Aでの高速充電が可能となっています。ただし「Super Charge」が利用できるのはHUAWEI純正の充電器のみで、サードパーティの製品はありません。

PowerIQ(パワーアイキュー)

「PowerIQ」は、Ankerが開発したテクノロジーです。Ankerの充電機器に接続されたスマホの機種を自動的に検知して、機器毎に適した最大のスピードで急速充電をおこなうというものです。

スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Image:Anker

PowerIQと同じような機能として、モバイルバッテリーなどを製造・販売するcheero社の「Auto-IC」などがあります。

Voltage Boost(ボルテージブースト)

「Voltage Boost」もアンカーが開発したテクノロジーです。充電器に接続されているケーブルの抵抗を平衡に保ち、給電能力を最適化することで急速充電を可能にします。

USB PD(ユーエスビーピーディー)

「USB PD」はUSB Power Deliveryの略で、ノートパソコンなどを中心に少しずつ搭載されはじめていますが、今後スマホでも普及していく可能性が高い規格です。GoogleもUSB PDを推奨しています。最大5A/20Vのスピードで充電することができます。

各スマホが搭載している急速充電規格

実際に各スマホには、どの急速充電機能が搭載されているかを紹介します。

Androidスマートフォン

Andoroidスマホの多くにはQuick Chargeが搭載されています。対応スマホは、Qualcomm社の公式サイトでチェックできます。

スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Qualcommの公式サイト

Quick Chargeを搭載している主なスマホメーカーは以下の通り。

  • Sony(Xperia Z3など)
  • HP(Elite x3など)
  • ASUS(Nexus6など)
  • BlackBerry(BlackBerry Privなど)
  • Samsung(Galaxy S8など)
  • LG(G6など)
  • Motorola(New Moto X by Motorolaなど)
  • HTC(HTC U11など)

また「HUAWEI P10 Plus」や「Mate9」といったHUAWEI社のスマホには、Super Chargeが搭載されています。

スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

HUAWEIの公式サイト

iPhone

iPhoneでは、Quick ChargeやSuper Chargeのようなオリジナルの急速充電規格が搭載されているという公式発表はないそうです。USB PDに対応するスマホは現在ほとんどありませんが、Google社の「Pixel」(国内未発売)などが対応しています。

急速充電に必要な製品(おすすめ充電器・ケーブル)

対応スマホのほか、急速充電するために必要となる充電器・ケーブル等の選び方やおすすめ製品を紹介します。

充電器

充電器を購入する時は、1ポート当たり何Aで充電できるかチェックしましょう。なお、各スマホが最大何Aで充電できるかという仕様は公表されていませんが、2.4A以上で充電できる製品を選べば、現在販売されているほぼすべての機種で急速充電ができます。

Quick Charge対応

Quick Chargeに対応している充電器は、Ankerから数多く販売されています。主な違いは、Quick Chargeのバージョンとポート数です。自分が持っているAndoroidスマホの対応バージョンや、タブレットを併用しているなど、状況に合わせて選ぶとよいでしょう。

Anker PowerPort+ 3(A2032111)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Anker PowerPort+ 3(A2032111)」は、Quick Charge3.0ポートが一つと、通常のポートが2つの構成です。スマホと一緒とモバイルバッテリーを同時に充電できます。

cheero USB AC Charger QC3.0 ACアダプター(CHE-315)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

cheero社からもQuick Charge対応の充電器(CHE-315)が発売されています。ポートは1つですが、43×42.7×37.5mmのコンパクトなサイズになっています。

Quick Charge非対応

iPhoneユーザーは、Quick Chargeに対応した製品を購入する必要はありません。もちろんQuick Charge対応の充電器も使えますが、値段が高いので非対応の製品で十分です。

Anker PowerPort2 Elite(A2023111)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Anker PowerPort2 Elite(A2023111)」は2ポート合計4.8Aまで出力可能です。

RAVPower 40W 4ポート USB充電器(RP-PC026)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

多数のポートを搭載している製品(RP-PC026)もあります。スマホやタブレット、モバイルバッテリーなど複数の機器を持っている人にオススメです。

RAVPower 36W2ポート USB充電器(RP-PC017-JP)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

USB PDに対応している充電器(RP-PC017-JP)も発売しています。今後取り扱いメーカーも増えてくるとみられています。

ケーブル

ケーブル選びも重要です。充電スピードに影響するのはもちろんですが、安いケーブルは流れる電流や電圧をコントロールできず、スマホが壊れる原因になるおそれもあります。

Lightningケーブル(iPhone向け)

Anker PowerLine ライトニングUSBケーブル(A8111021など)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

iPhoneを充電する、スタンダードなLightningケーブルです。LightningケーブルはApple社の認可が出たMFi認証製品が各メーカーから販売されており、Ankerも取得しています。また、Ankerのケーブルは丈夫なことでも知られており、5000回以上曲げても傷がつきません。

AUKEY Lightningケーブル(CB-D24)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

Lightningケーブルは様々なメーカーから発売されています。「MFi認証済み」と記載されたAppleが承認しているケーブルが安心です。

microUSBケーブル(Androidスマホ向け)

Anker PowerLine Micro USBケーブル(A8132021など)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

microUSBケーブルも何種類か用意されています。0.9m、1.8m、3.0mの3種類があるので、用途を考えて選ぶのがよいでしょう。

エレコム マイクロUSBケーブル(MPA-AMBR2U07など)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

microUSBケーブルも巻き取れる製品があります。コンパクトに収まって絡まる心配もありません。

その他

cheero 2in1 Retractable USB Cable with MicroUSB & Lightning(CHE-241)
スマホ 急速充電 充電器 ケーブル おすすめ

microUSBとLightningの両方を接続できる2 in 1タイプのケーブルもあります。iPhoneとAndroidスマホを2台持ちの人なら、荷物を減らすことができます。

構成・文:藤原達矢

編集:アプリオ編集部

取材協力:アンカー・ジャパン