AndroidがEU諸国・米国・豪州で50%以上の販売シェア、iOSは減少傾向か

リサーチ機関のCantar World Panel ComTechは11日、直近12週間(6月10日以前)の各国のスマートフォンのOS別販売シェアに関する調査結果を発表した。初めてAndroidが、英国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、米国、オーストラリアで半数以上の販売を占めたという。

欧州におけるAndroidの躍進には目を見張るものがある。販売シェアは英国で57.2%、ドイツ68.5%、フランス58.8%、イタリア49.6%、スペイン84.1%となった。また、米国は50.2%、オーストラリアも56.9%だ。昨年同時期と比較すると(前年比)、米国を除くすべての調査国でAndroidは8.5~42.8%のアップがみられる。

Cantar World Panel ComTechの分析によれば、この結果は初めてスマートフォンを購入する層の影響が強く、Galaxy Aceなど普及価格帯のエントリー向けモデルが貢献しているようだ。また、キャリアがもたらす付加価値によるところも大きいという。

これまで欧州を対象とした多くの調査では、SymbianやRIM(Blackberry)のシェアを奪う形で、AndroidとiOSがともにシェアを拡大する傾向にあった。しかし今回の調査では、英国を除きiOSが前年比で数%ながらも減少している点に注目したい(iPhoneの新機種発売のタイミングなども影響している可能性もあるが)。

一方、米国では逆にiOSがシェア拡大(前年比+8.7%)しているがAndroidは減少(-6.8%)に転じていることも重要なデータだ。米国の市場は世界より1~2年進んでいるなどともいわれ、欧州などの地域でも今後、同じようなiOSの巻き返しもあり得るのかもしれない。