山﨑賢人の表情に泣ける、サヴァン症候群の青年が歩む小児外科医への道──ドラマ『グッド・ドクター』

2018-09-06 10:38
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山﨑賢人の表情に泣ける、サヴァン症候群の青年が歩む小児外科医への道──ドラマ『グッド・ドクター』

「サヴァン症候群」という言葉を知っていますか。自閉症や知的障がいなど、発達障がいを抱える人の中で、ある特定の分野に限って突出した能力をもつ人の症状を指します。瞬間的に複雑な計算ができる人、指定された年月日の曜日を即座に言い当てられる人、膨大な量の書籍を一度読んだだけですべて暗記してしまう人など、その非凡な能力の正体は未だ解明されていません。

ドラマ『グッド・ドクター』は、驚異的な記憶力と医学的判断力をもつ自閉症スペクトラム障がいの青年が、幼い頃からの夢である小児外科医を目指し、研修医として奮闘する姿を描いたメディカル・ドラマです。

7歳で人体の器官名をすべて暗記し、医学部を首席で卒業した若き天才・新堂湊。「すべての子どもを大人にしたい」という純粋で強い信念のもとに行動する湊ですが、1つのことをやっているときには他に目がいかない、思いついたらすぐに行動してしまう、といった自閉症特有の行動パターンに加えて、「空気を読む」ことが難しい彼は、病院の慣例や他の医師、患者の家族との間で何度もトラブルを引き起こしてしまいます。

それと同時に、空気を読むことで見失われている本質や医師の存在意義など、湊の疑問から見えてくる大切な何かが、医療の現場にじわじわと変革をもたらします。

障がいに対する多くの偏見や困難に屈しない湊と、演者である山﨑賢人の屈託のない笑顔が心をうつ、涙なしでは観られない感動のストーリーです。

夢にまっすぐな湊を待ち受けるシビアな医療の現場

山﨑賢人 グッド・ドクター 見逃し 動画配信

小さい頃、大好きだった兄を亡くした経験から医師になることを夢見てきた新堂湊。主にコミュニケーション能力に支障のある、先天性「自閉症スペクトラム障がい」であり、かつ「サヴァン症候群」である彼は、難解な医学書ですらすべて暗記できる特異な記憶力をもち、医師国家試験に合格します。

医師全体のわずか0.3%しかいない、希少な小児外科医を志す湊。幼い頃から父のように慕っていた東郷記念病院の医院長・司賀明(柄本明)の力添えもあり、研修医としてその道のりをスタートさせることに。

いよいよ初出勤の日、バスを降りた湊の目の前で子どもが事故に巻き込まれます。偶然居合わせ手を貸そうとした医師のやり方に誤りがあることを見抜いた湊は、適切な応急処置を施し、一命を取りとめた子どもと共に東郷記念病院に現れました。

医師に必要な知識と判断力があっても、現場の先輩医師や患者の保護者は湊がもつ障がいに露骨な偏見の目を向けます。ある日、退院を心待ちにしている長期入院患者に、ガンが再発して再手術が必要になったことを保護者の同意なく伝えてしまった湊。怒りを露にする家族と平謝りする現場スタッフ。どうして言ったらいけないのかが分からず苦悶する彼に、担当指導医師の瀬戸夏美(上野樹里)は説明を試みますが……。

山﨑賢人にしか演じられない湊の魅力

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本当のことを知りたがっている子どもに、なぜ真実を告げないのか。なぜ目の前で苦しんでいる子どもをすぐに助けないのか。病院と保護者とのデリケートな関係、逼迫する病院の経営状況やマンパワーの問題など、湊の純粋な疑問に即答できない小児外科の現状はもどかしいばかり。

子どもが七夕の短冊に書いた小さな願い事を見逃さない。緊急オペで切り裂かれた子どもの衣服を丁寧に縫合して家族に手渡す。子どもの命を助けたくても自分ひとりの力ではどうしようもできない中、湊が純粋に子どもを想う気持ちは、他の誰とも違う方法で家族や患者の心を溶かしていきます。

厳しい主任・高山誠司(藤木直人)やスタッフからの暴言、複雑過ぎる病院の内状や命を守るプレッシャーに耐え、そっと子ども達に寄り添い続ける湊。ずっしりと重くすさまじい数のハードルを、自分の目標を手離さない気持ちの強さが越えていく。湊の日常はまさに奇跡を見ているようです。

このドラマに説得力を与えているのは、山﨑賢人の嘘のない目。彼にしかない独特な透明感に加えて、心から湊を敬愛し、湊であることに喜びを感じているような演技に思わず吸い込まれます。

子どもってどういう存在なんだろう。医師の本当の仕事ってなんだろう。核心に向き合う湊が、観ている私達を今よりもっと強く優しい気持ちにさせてくれる。ぬくもりと成長の物語です。

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