学校のテストやTOEICの試験に向けて英語を勉強している人には、参考書などでの勉強とあわせて英語学習アプリを活用するのもおすすめ。
スマホひとつで英単語の暗記や発音のチェックなどもおこなえて、通勤・通学時間やちょっとしたスキマ時間を有効活用できます。最初に設定した目標や自身の英語力に応じた問題を出してくれたり、ゲーム的な要素で楽しく学べるアプリも数多くあり、英語が苦手な人にもとっつきやすいはずです。
本記事では、おすすめの英語学習・英単語アプリ、および英和辞書アプリをあわせて7本を紹介します。
英語アプリで学習する際のポイント
スマホアプリで英語学習するにあたり、メリットと注意点について解説します。英語を学習する目的や自分の学習スタイルにあったアプリを選びましょう。
アプリによる英語学習のメリット
スマホアプリで英語学習する最大のメリットは、「通勤・通学時間やスキマ時間を効率的に活用できる」という点でしょう。片手でサクサクと操作できるので、ちょっとした空き時間を有効活用できます。音声が収録されているアプリも数多くリリースされているので、発音もすぐにチェックできるのもアプリを利用するメリットのひとつです。
また、アプリによっては「自分の英語力に適した問題を出してくれる」「学習記録が残るのでモチベーションをアップできる」「オリジナルの単語帳を作れる」「ゲーム感覚で勉強できるため、勉強が苦手な人でも取り組みやすい」などの特徴もあります。
アプリによる英語学習の注意点
スマホアプリでの英語学習は、スキマ時間の有効活用やわからない単語をパッと調べる際に役立ちます。「自分の教養のために英語を勉強している」という人であれば、英語学習アプリだけでも十分かもしれません。
しかし、「TOEICや学校のテストで高得点を目指したい」「ネイティブレベルまで英語をマスターしたい」という人は、英語学習アプリだけに頼るのは注意が必要です。参考書やリスニング教材などをメインに学習しつつ、あくまでも英語学習アプリは外出時のスキマ時間などに利用する程度が適切でしょう。
アプリのテストに正解しただけで覚えた気になってしまい、単語のスペルを覚えていないという声も耳にします。英単語のスペルを覚えるのであれば、アプリだけではなくしっかりと書き取りして覚えるのがよいでしょう。
おすすめの英語学習・英単語アプリ
ここでは、おすすめの英語学習アプリを5つ紹介します。ほとんどのアプリが、単語の正しい意味や例文内の空欄に当てはまる単語を4択から選ぶ問題形式となっています。
「mikan」と「Duolingo」は、自分の目標や英語力にあった難易度の問題を出題してくれ、日頃の学習記録もチェックできます。TOEICを勉強している人は、Part5の問題を集中的に学習できる「1タップスタディ for TOEIC TEST」もおすすめです。
また、「英語の友 旺文社リスニングアプリ」と「ターゲットの友 英単語アプリ」はリスニングに特化しており、リスニングが苦手な人でも始めやすいアプリとなっています。
【mikan】スキマ時間に最適、知らない英単語を効率的に学習できるアプリ
- 知らない英単語を集中的に学習できる
- 約1分でちょっとしたスキマ時間に勉強、積み重ねを実感しやすい
- 学校や都道府県別対抗でランキングを競う
「mikan(ミカン)」は、日常英会話をはじめ、ビジネスや大学受験、TOEICの受験者などが幅広く学べる英単語アプリです。インストール時に目的や目標とする偏差値を設定できるので、自分のレベルにあった英語学習ができます。
左:問題形式はシンプルな4択問題中:カードめくり学習右:日々の学習記録をチェックできる
問題は表示された英単語の訳を4択から選択する形式。各レッスンは1回10問からの単語チェックになっていて数分で終わります。通勤などの隙間時間に覚えていない単語を効率よく学習できます。
「カードめくり学習」を利用すれば、「知ってる」か「知らない」を選択することで知っている単語を表示しないようにすることも可能。学習記録は「本日の学習時間」や「累計学習単語数」でチェック。毎日の覚えた単語数もグラフで表示されるので、日々の積み重ねを実感できるでしょう。
mikanは基本無料で利用できますが、有料プランの「mikan PRO」(月額1000円)に加入すると学習した単語数や時間のグラフの拡張、リスニング形式のテスト、赤シート機能などを利用できるようになります。
【Duolingo】ゲーム感覚で楽しく外国語学習、苦手意識のある人でも取り組みやすい
- ゲーム感覚で英語をはじめとした外国語の学習ができる
- イラストが豊富で苦手意識がある人も取り組みやすい
- 他のユーザーと進み具合を競ってモチベーションアップ
「Duolingo(デュオリンゴ)」は、レッスンの学習回数に応じてポイントを貰えたりアイテムを購入できたりして、英語をはじめとした外国語をゲーム感覚で楽しく学ぶことができるアプリ。学習のモチベーションをアップする機能も多彩で、継続が苦手な人にもおすすめです。
左:学習する目的に応じて難易度を設定できる中:翻訳を並べ替える問題形式右:問題や解説はイラストが多く初心者にも易しい
ユーザー登録をしたら、英語を学ぶ目的や目標を設定しましょう。目的には仕事やテスト対策、海外旅行などの他に「脳トレ」も用意されています。目標を設定したら、現在の英語レベルをチェックしてスタートするレベルを設定します。
英語レベルのチェックが終わったらレッスンスタート。文法の並べ替えやリスニング、リーディングなどの学習をレベル1からおこなっていきます。
レッスンでは、英単語を並べ替えるライティングや実際に発音するスピーキングなどのほか、イラストから選択する単語問題も豊富です。英文を直接入力する必要がなく、選択式が中心なので、苦手意識がある人でも取っ付きやすい内容になっています。
【1タップスタディ】TOEICの問題を手軽に学習、苦手問題の復習もできる
- 翻訳・解説付きでTOEIC Part5の問題を漏れなく学習
- 苦手な問題はチェックリストにまとめて復習
- 学習状況と合わせてTOEICの試験や最新情報をチェック
「1タップスタディ for TOEIC TEST」は、TOEICのPart5で登場する問題500問を集中的に学習できるシンプルなアプリです。
TOEICのPart5は例文内の空欄に適切な単語を選択する穴埋め形式の問題で構成されており、文法や語彙力が試されます。反復学習することで鍛えられるため、Part5を重点的に学習したい場合にはオススメです。
左:アプリトップ画面中:穴埋め問題形式のシンプルな設問右:苦手な問題はチェックを入れて復習できる
アプリを起動して[問題をスタートする]をタップすると、穴埋め形式の設問が表示され、4択で回答を選択します。問題をスタートすると5問ごとに問題が出題されるため、スキマ時間にさっと学習するのもいいでしょう。回答すると正解・不正解ともに翻訳と解説が表示されので、すぐに理解を深められます。
問題を解き終わると、正解・不正解が一覧で表示されます。復習したい問題にはチェックを入れておきましょう。チェックを入れた問題は一覧で表示できるので、効率よく苦手な問題を復習できます。
【英語の友 旺文社リスニングアプリ】バックグラウンド再生にも対応、スピーキング学習もできる
- 英語学習書籍100冊以上の英文や英単語の音源が聴き放題
- バックグラウンド再生で通勤通学中に聴き流しができる
- 音読モードを搭載したスピーキング学習にも対応
「英語の友 旺文社リスニングアプリ」は、文字通りリスニング学習を強化したい人に役立つアプリです。旺文社が発行している『でる順パス単』などの英語書籍100冊以上の英文や英単語を音声で学習することができます。
左:追加する書籍音源を選択中:リスニング音声の再生画面右:スピーキング機能で発音練習もできる
まずはアプリ内で書籍音源を追加。単語や例文ごとに音源が一覧表示されるので、学習したい項目を選択すれば音声を聴けます。音声はバックグラウンドでも再生できるので、通勤・通学中の聴き流し、ながら作業中にも便利です。
また、音声再生機能を利用したスピーキング学習にも対応しています。英文が再生されるので、続けて音読しましょう。正しく発音できていると正解になり、次の問題に進めます。
【ターゲットの友 英単語アプリ】リスニングが苦手な人におすすめ、例文読み上げを自分でアレンジ
- 例文読み上げは自分好みにアレンジ可能、飽きずに学習できる
- シンプルな問題形式、セクションクリアでリーグを昇格できるゲーム感覚
- 他のユーザーの学習状況や苦手な問題をチェック
「ターゲットの友 英単語アプリ」は旺文社が提供している英単語アプリです。『英単語ターゲット1900』『TOEIC L&Rテスト英単語ターゲット1100』など5冊の書籍に掲載されている英単語をアプリ上で学習できます。
左:再生画面中:再生パターンは自分なりにアレンジできる右:4択形式の単語テスト
「マイリスニング」では、単語や例文の発音を聞き取るリスニング学習ができます。再生パターンは「単語+例文」「単語のみ」「例文のみ」から選べるだけでなく、再生パターンのアレンジも自在にできるので、リスニングが苦手な人にもおすすめです。
単語テストは単語の訳を4択で選択する形式と、ランダムに並んだアルファベットを正しい単語のスペルに並び替える形式があります。
「ルーキー」「メジャー」「プレミアム」の3リーグ制で設問が用意されており、各リーグの全セクションでBランク以上になると次のリーグにチャレンジできます。セクションごとに自分のランキングや全国平均もわかるので、ゲーム感覚で楽しく取り組めます。
おすすめの英和/和英辞典アプリ
おすすめの英和/和英辞典アプリを2つ紹介します。紙の辞書は重くてかさばるため、わからない単語はスマホでサッと調べられると非常に便利です。
「英辞郎 on the WEB(アルク)」は英和辞典としてだけでなく、和英辞典としても活用できます。Lite版は無料なので、気軽に試してみてもいいでしょう。
「ロングマン英和辞書」は2700円の有料アプリですが、ネイティブな発音を学習できたり実践的な文法を学べたりできる高機能さが特徴です。
【英辞郎 on the WEB(アルク)】知りたい単語をサクッと検索、無料で使えるシンプルな英和・和英辞典アプリ
- 知りたい単語を音声付きでサクッと調べられる
- 検索したワードに関連した文例が豊富
- オリジナルの単語帳を作成してPCサイトとデータを共有
「英辞郎 on the WEB(アルク)」は、英会話学習オンラインサービス大手のアルクが運営する無料で使える英和・和英辞典アプリです。シンプルな検索機能で、わからない英語をサクッと調べたいときに役立ちます。
左:アプリのトップ画面から検索中:英語の日本語訳を検索右:日本語の英語訳を検索
アプリを起動すると最初に検索画面が表示されるので、気になるワードを入力すれば訳が表示されます。和英辞典としての機能も備わっているため、日本語で検索すれば英語の訳や例文も表示されるのも便利なポイントです。
「英辞郎 on the WEB(アルク)PRO Lite版」(無料会員)に登録すれば、覚えておきたい単語や復習したい例文を保存して単語帳を作成することもできます。登録することで、PCやスマホで利用できるWebサイト版と保存した単語帳データを共有できます。PCで単語帳を作成してアプリ版で振り返るといったケースで役立つはずです。
有料のPRO版(月額400円または年額4200円)に加入すると、広告が非表示になったり単語や例文をより詳しく検索できたりします。
【ロングマン英和辞書】ネイティブな英語を学習できる、高機能な英和辞典アプリ
- 実際に使われるネイティブな英語を自然な日本語で学習できる
- 学習に役立つブックマーク機能
- コミュニケーションガイドで実践的な活用方法を習得できる
書籍の『ロングマン英和辞典』は、英語と日本語コーパスに100%準拠して編集された初めての英和辞典で、日常で実際によく使われている話し言葉や書き言葉が充実しています。
「ロングマン英和辞書」は2700円の有料アプリですが、このペーパー辞書の内容すべてを収録したフルカラー版で、見出し語・成句10万2000、例文数8万3000例、コロケーション6万3000例。イラストや写真も豊富に掲載されています。
左:単語の検索結果中:ブックマークした単語はタグ付けで管理できる右:同じ「同意する」という表現でも細かい使い方やニュアンスを解説してくれる
英単語を探す際は、入力のたびにすぐ候補が表示されるインクリメンタル検索、ワイルドカード(あいまい)検索などの機能が便利です。また、紙の辞書のようにインデックスで一覧検索もできます。調べたい単語の頭文字をタップすると、単語が一覧表示されます。
スピーカーマークをタップすれば発音もチェック可能。前後の単語は、画面を左右にスライドすると確認できる、電子辞書らしい操作性になっています。
また、学習に役立つブックマーク機能が用意されており、登録したい単語をタップしてメニューから学習メモに追加をタップするとブックマークに登録されます。登録した単語にはメモを書いておくことも可能です。
単語だけでなく、話す際に役立つ実践的な英文法も多数掲載されています。たとえば「同意する」という単語でも、状況に応じた文法や使い方が解説されているので、英語を話す際にも日本語と同じように細かいニュアンスを伝えることができます。