スマホの「SDカード」活用ガイド──おすすめ選びから音楽/写真などのデータ移動、初期化の方法(フォーマット)まで

2017-05-24 21:28

スマホの「SDカード」超入門ガイド――おすすめ選びから音楽/写真のデータ移動、初期化(フォーマット)まで

Image:Daniel Sancho/Flickr

iPhoneにはないAndroidスマホ(一部を除く)の特長の一つが、SDカードを端末に格納して保存できるデータ容量を拡張できることです。iPhoneでは端末の容量が不足してきた場合、通常はクラウドに保存したりPCなどに退避させたりして容量を確保しますが、Android端末ではSDカードを用いて簡単に保存領域を拡大できます。

SDカードにデータを保存できるということは、バックアップを取ったり他の端末でデータを確認したりといった取りまわしも非常に簡単になるのですから確かに便利です。今回はそんなSDカードについて、スマホに適したカードの選び方や、内蔵ストレージとSDカード間のデータ移行、初期化(フォーマット)の方法など使い方全般を初心者向けに解説します。

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SDカードの選び方

SDカードの種類とサイズ

SDカードは、その大きさ(サイズ)から「SDカード」「miniSDカード」「microSDカード」の3種類に分けられます。最近のスマホで使用されるのは、最も小さいmicroSDカードが主流です。

SDカード 選び方 使い方

SDカードの種類とサイズ。SD Associationより一部引用改変。

古いスマホではminiSDカードしか使えない場合もあるため、中古端末を購入する際などは注意が必要です。ただし、小さいものはアダプタを装着することで大きいサイズのSDカードとして使えます。

SDカードの容量

SDカードの容量は現在、一般的に購入できるもので128MBから128GBまでと幅広くあり、その最大容量によって「SD」「SDHC」「SDXC」に分けられます。なお、SDカードの規格上の最大容量は2TBで、現時点で販売されている中では512GBが最大です。

  • SD:最大2GB
  • SDHC:2GB超~最大32GB
  • SDXC:32GB超~最大2TB

容量ごとに保存できる目安は以下のとおりです。たとえば画像なら、スマホの高画質撮影でも1枚6MB程度。本体のストレージ容量にプラスされることも考えれば、16GBもしくは32GBあれば安心といったところでしょう。

カードの種類 SDXC SDHC SD
容量の目安 64GB 32GB 16GB 8GB 4GB 2GB
写真 500万画素(1.4MB/枚) 4万670枚 2万330枚 1万160枚 5080枚 2540枚 1270枚
1000万画素(3.1MB/枚) 1万9020枚 9510枚 4750枚 2370枚 1180枚 590枚
1800万画素(6.1MB/枚) 9620枚 4810枚 2400枚 1200枚 600枚 300枚
動画 SD(720x480)0.6Mbps 20時間 10時間 5時間 2時間30分 1時間15分 30分
フルHD(1920x1080)1.3Mbps 10時間 5時間 2時間30分 1時間15分 30分 15分
音楽 AAC128Kbps XPモード(4分/曲) 約1万6000曲 約8000曲 約4000曲 約2000曲 約1000曲 約500曲

保存できるデータの目安。BUFFALOのSDカード紹介ページより引用。

SDカードの容量だけでなく、スマホ本体が対応している規格も確認する必要があります。取扱説明書、もしくはメーカーやキャリアなどの端末公式ページでメモリのスペックを参照しましょう。

SDカード 選び方 使い方

Xperia Z5のスペック表より(au)

ちなみに、Xperia Z5の対応規格は上掲のとおり。200GBまでの最大容量であれば、SD、SDHC、SDXCのどれも使用可能です。対応していないSDカードを入れた場合、認識されない、もしくは正常に動作しない恐れがあります。

SDカードの転送速度

重要なのが転送速度です。SDカードへの書き込み速度が遅いと、写真撮影の際に保存に時間がかかるなど、動作に影響が及んでしまいます。転送速度は「○MB/s」のように実速度で書かれる場合もありますが、多くは「クラス」もしくは「UHSクラス」で表記されます。

SDカード 選び方 使い方

クラス表記は「C」で囲まれた数字で表され、数字がそのまま最低転送速度を示します。

  • クラス2:最低転送速度 2MB/s
  • クラス4:最低転送速度 4MB/s
  • クラス6:最低転送速度 6MB/s
  • クラス10:最低転送速度 10MB/s

ただし、SDカード側がクラス10であっても、端末の通信速度や性能によっては相応の力を発揮できないことが多いようです。クラスに応じて価格も変わるので、安易にクラスの高いものを選ばず、メーカーサイトやレビューなどを見て、実際の転送速度を把握してから選んだほうが賢明です。

もう一つ、通信速度を表すのがUHSクラスで、「U」に囲まれた数字がそれです。UHSとはUltra High Speedの略で、より大容量のデータを速く転送したい時に参考にしたい基準です。UHS自体には「Ⅰ」と「Ⅱ」がありますが、これは最大転送速度の違いで、Ⅱのほうが速いことを示します。

  • UHSクラス1:最低転送速度 10MB/s
  • UHSクラス3:最低転送速度 30MB/s

ただし、スマホの現状としてはUHSに対応しているか否かさえ公表されているものが少ないため、あまり気にする必要はありません。SDカードがUHS対応で端末が非対応の場合は、Cマークのクラスの転送速度が適用されます。

SDカードのメーカー(ブランド)

SDカードを製造・販売しているメーカーは様々ありますが、その中でも財布に優しい価格と信頼性を両立している高コスパなブランドとして、「SanDisk(サンディスク)」と「Transcend(トランセンド)」がおすすめに挙げられるでしょう。

サンディスクは、SDカード規格の開発・策定に携わった3社の一つ。microSDやSDカードといったフラッシュメモリカードにおいて世界シェア、日本国内シェアともに第1位を誇ります。最近、英ウェスタンデジタル社に買収されました。

一方のトランセンドは、抜群の安さでありながら防水(IPX7)・耐衝撃・耐温度・耐静電気・耐X線、約1万回の抜き挿しサイクルを保証するといった安心感から、常にAmazonの売上ランキング上位を独占しています。

SDカード 選び方 使い方

Transcendの売れ筋の一つ「TS32GUSDU1PE(Amazon.co.jp限定版)」「TS32GUSDU1P」は32GBでクラス10に対応するmicroSDHCカード

Transcend microSDHCカード 32GB Class10 UHS-I 400x(TS32GUSDU1PE/TS32GUSDU1P)

ほかにもSamsungやTEAMといった海外メーカー、東芝、パナソニック、ソニーといった国内メーカーがありますが、迷ったらサンディスクやトランセンドから選べば失敗は少ないはずです。

SDカードの価格

SDカードの性能にもよりますが、8GBが900円~、16GBが1800円~、32GBが4000円~といったあたりが相場とみられます(2016年11月現在)。ただし、サンディスクやトランセンドのリーズナブルな価格帯の商品では、32GBでも1500円程度で買えるものがあります。

また、店頭で買うよりもAmazonや楽天などのネット通販で購入したほうが安い場合が多いようです。キャリアショップなどでは32GBのmicroSDを7000~1万円ほどで売っていますが、これは明らかに割高。価格帯を見極めて、損のないように購入したいものです。

SDカードの使い方

SDカードを挿入する

SDカード 選び方 使い方

SDカードを抜き挿しする際は、必ず端末の電源を切ってからおこないます。SDカードの挿入口は端末によって異なりますから、取扱説明書などを見て、挿入場所やSDカードの向き、表裏を確認しましょう。

※本稿ではXperia Z5(Android 6.0)を例に手順を紹介しています。Xperia Z5はカバーをはずして挿入するタイプです。

SDカード 選び方 使い方

カードの向きは、トレイにも描かれていますし、正しい向きでしかはめられないようになっています。

SDカード 選び方 使い方

正しい向きで装着したら、トレイをスロットルにまっすぐ挿入します。

隙間がないようにカバーを閉じたら完了です。

内部ストレージからSDカードにデータを移す

SDカード 選び方 使い方

SDカードが正しく挿入されたら、「新しいSDカードが検出されました」というメッセージが表示されます。

続いて、端末(内部ストレージ)に保存されているデータをSDカードへ移す方法を解説します。

SDカード 選び方 使い方

端末の「設定」を開き、メニューから[ストレージ]を選択。

[SDカードへデータ転送]をタップします。

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画像・動画・音楽のうち、SDカードに保存したいデータにチェックを付け、右下の「転送」をタップ。

転送が完了した画面が表示されれば終了です。

SDカード 選び方 使い方SDカード 選び方 使い方

また、写真や動画を個別に移す方法もあります。

写真を開く、もしくは複数選択した状態で共有アイコンをタップし、メニューの[SDカードにコピー/移動]を選択します。

SDカード 選び方 使い方

あとは[コピー]か[移動]かを選択して「OK」をタップすれば完了です。

写真や音楽の保存先をSDカードに指定するには

SDカード 選び方 使い方

SDカードを挿入すると標準の保存先をSDカードに切り替えるかどうかを尋ねてくる

たいていの場合、SDカードを入れた時点で、スマホのカメラで撮影した写真などの保存先は端末からSDカードに切り替わるはずですが、そうならない時は設定から手動で変更することができます。

SDカード 選び方 使い方SDカード 選び方 使い方

左:Android標準のカメラアプリにおける保存先の設定右:Apple Musicにおける楽曲ダウンロード先(オフライン再生)の設定

SDカードへアプリを移動させるには

Android OSのバージョンや、端末、アプリによっては、アプリをSDカードに移動できます(端末の設定からアプリ情報画面を開き、SDカードへ移動することが可能)。

端末の内部ストレージが少ない機種が多かった時代では容量不足の解消に有用な手段でしたが、最近の端末は内部ストレージの容量が増えており、アプリ移動の必要性は低下しています。アプリを外部ストレージに移すデメリット(動作が遅くなりがちなことや、ウィジェットを使えないアプリが多い点など)を考慮すると、初心者向けの方法としては積極的に活用しなくてもよさそうです。

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SDカード交換時のバックアップ・復元と注意点

今まで使っていた容量では足りなくなった、SDカードの読み込みなど動作に不調が出てきたといった場合、元のデータを保持しつつSDカードを交換する手順をざっくり紹介します。

旧カードのデータをバックアップする

SDカードの交換は、PCなどにバックアップをとってからおこないましょう。PCにバックアップをとる方法は大きく2つあります。

1. SDカードを挿入したスマホをPCに接続する

スマホにUSBケーブルをつないで、PCに接続する方法です。スマホやPCによっては、データ移行にも時間がかかるといったことが多いようです。試してみて時間がかかりすぎると感じたら、すぐに他の方法に切り替えたほうがいいでしょう。

2.microSDカードにアダプタを装着してPCに接続する

SDカード 選び方 使い方

上の写真のようにmicroSDカードに変換アダプタを装着して、SDカードとして使えるようにすれば、SDカードスロットルを搭載したPCなら直接挿してデータを移行できます。

標準サイズのSDカードアダプタが同封されているものを購入すれば、特別に何か買い足す必要もありません。スマホを直接つなぐよりも読み込みが早く、データ移行も確実におこなえる傾向があります。

SDカードをPCで読み込んだら、SDカード内に保存されているデータをPCにコピーして保存します。これでバックアップは完了です。

新カードにデータを復元する

新しいカードにデータを復元する場合、バックアップと逆の手順を踏みます。

まず、新しいSDカードを入れたスマホをPCとつなぐか、新しいSDカードをアダプタ接続。その後、バックアップしておいたデータをSDカードにコピーします。これで、旧カードのデータが新カードに復元されます。

SDカードを初期化(フォーマット)する方法

現行のSDカードを誰かに譲ったり、別の用途で使ったりしたい時などに、スマホからSDカードを初期化する方法を解説します。

SDカード 選び方 使い方SDカード 選び方 使い方

スマホにSDカードが挿入された状態で、「設定」から[ストレージ]→[SDカード]と進みます。

右上の3点マークをタップして[設定]を選択します。

SDカード 選び方 使い方SDカード 選び方 使い方

次に[フォーマット]をタップします。端末やAndroidバージョンによっては、[端末を解除]をタップすることで[フォーマット]の項目がタップできるようになる場合もあります。

確認画面が出るので、[削除してフォーマット]をタップすればSDカードが初期化されます。

Androidスマホを初期化(リセット)する方法──事前準備からバックアップ、SDカード、おサイフケータイまで