Googleの新しいWeb広告「+Post ads」が国内でベータプログラムを実施している。広告主第1号はSoftBank Mobile(SBM)。実際に広告を目にする機会があったので紹介する。
「+Post ads」とは
「+Post ads」は、Google+への投稿をそのままGoogle AdWordsに広告出稿することができる新サービス。ソーシャルコンテンツを広告とすることで、ユーザは広告に対して直接コメントしたり、広告を共有したりすることができるようになっている。
「+Post ads」が持つ可能性については記事『Googleの新しい広告がヤバイ、FacebookやTwitterも思わず「ずるい」と言いたくなるような「+Post ads」をテスト中』で確認してほしい。
「+Post ads」で広告を体験してみた
広告はエキスパンドタイプとなっており、広告にマウスオーバーすると2秒ほどでGoogle+投稿が表示される。
SBMは、YouTube動画『ふなっしー vs ニセふなっしー』をGoogle+上に投稿しており、その投稿が表示されたということが分かるだろうか。
せっかくなので、投稿に「+1」をし、Google+に共有してみた。どうやら筆者が初めての共有ユーザだったようだ(ということは、日本で初めての「+Post ads」共有だったのかもしれない)。
残念ながら、SBMが投稿に対するコメント設定を無効にしているようで、投稿にコメントすることはできなかった。広告としての投稿上でコメントしたり、他ユーザのコメントを閲覧できたりすることで、ユーザ同士またはユーザ・広告主間の対話を生み出すことができる。その点こそが、この「+Post ads」の大きな強みのはずなので、SBM以外のベータプログラム参加社にはコメント設定を無効にしないようにしてもらえたらありがたい。
現在コメントすることが可能となっている(筆者の勘違いだったのかもしれない)。
「+Post ads」の効果とベータプログラム参加要件
先日開催された「Social Media Week Tokyo」におけるGoogle+セミナーで公開された情報によれば、現在のところ「+Post ads」のエンゲージ率(広告をエキスパンドした割合)は1.9%程度で、他のエンゲージメント広告と同水準とのことだ。
また、ベータプログラムに参加して広告を出稿するためには以下の要件がある。
- Google+を活発に利用している
- 例:魅力的なコンテンツを48時間以内に1回程度定期的に投稿
- フォロワー1,000人以上のページ
- エンゲージメント促進やブランド認知度向上を目指している
- 注:売上促進やG+のフォロワー数増加を主旨とする広告フォーマットではない
- G+で「共有おすすめ情報」の設定をオンにしている
- GoogleとのNDAに合意している
- +Post adsベータプログラムの利用契約に署名する
- 結果を外部向けの事例紹介で利用することに同意する
- 医薬品やアルコールなど、実施できない業種もあり
フォロワーが1,000人以上のGoogle+ページに絞られるため、当面は大手企業や有名企業などに限定してテスト運用していく形になるのだろう。
日本ではいまいちパッとしないGoogle+だが、アメリカでは着実にユーザ数が増加しているようで、コメントや+1が活発に付けられる投稿が目立つ。そのような投稿を「+Post ads」に出稿すれば大きな効果が見込めるのかもしれないが、その破壊力は未知数。今後の展開に要注目だ。