混ぜたら危険、auのCM「iPhone数字篇」が移動速度と周波数帯を比較 「その発想はなかった」との声

au

現在放映中のauのテレビCM「iPhone数字篇」を見かけたことはあるだろうか。

内容はシンプル。人や鳥や鉄道、飛行機などの移動速度と並べる形で、LTEプラチナバンド800MHzの速さを強調するCMとなっている。

auのCM「iPhone数字篇」

auのCM「iPhone数字篇」

auのCM「iPhone数字篇」

auのCM「iPhone数字篇」

auのCM「iPhone数字篇」

auのCM「iPhone数字篇」

この広告手法は、多くのユーザにとってある意味では分かりやすい表現だろう。800MHzという周波数帯のアピールは、一般的には理解しづらいものだからだ。

しかし、このCMに対して、Twitterなどでは批判の声が上がっている。その多くは、移動速度と周波数帯を数値として並べるのはおかしいのではないか、というものだ。

これでは800MHzよりも900MHzの方が速い、1.7GHzや2.1GHzはさらに速いという誤解を世間にばらまいているようなものだ(むしろ、数字の絶対値が小さいため、1.7GHzや2.1GHzなどは遅いということになるのかもしれない)。

ただ、製品そのものの利便性を説明するのではなく、その他の何かに例えて宣伝する広告手法は珍しいものではない。今回のCMも、「MHz」という周波数の単位を「km/h」という速さの単位と並べて比較するような手法を明確に採りさえしなければ、そこまで問題視されなかったのかもしれない。つまり、動画の中で数字を表示せずに、イメージ映像として動物や乗り物の速さを強調するに留めておけばよかったのではないかと思われる。

もっとも、「800MHz=速い」ということではないので、あらぬ誤解を生じさせないようにキャリアとしては表現に配慮すべきだろう。

(2013/11/4 21:36 加筆・修正)